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「六十点で良い」という考え方

 こんばんは。今日は起きるのがいつもより遅く、朝から病院に行って復職について話を進め、帰りにバッティングセンターへ行き、お昼ご飯を少し多めに食べてお昼寝してた。

いつものパスタサラダと焼き豆腐なんですけどね。
やっぱり運動するとお腹空くんですね。

 私の恩師と呼べる医者の先生から、以前から何度か「完璧主義ですか?」と聞かれた。自分的には、そう考えたことは無いと思っている。「別にできなくてもしゃーなくね?」と思うタイプだと思っていた。
 しかし、振り返ってみると、高校時代、顧問の先生が正直超怖かった。今となってはあのスパルタな環境があってこそここまでやってこられたのだろうが、部長として様々なことを叩き込まれた。後輩のミスは部長がちゃんとしてないからだ、と正直理不尽なお説教をされたこともある。いつしか、それが「俺ができなきゃいけないんだ」という思考になっていたのかもなぁ、と思わされた。
 今週の土曜日と来週の月曜日、また親父の代打で手伝いをさせてもらえることになった。この話をした時、「百点のラインをベスト、六十点のラインをベター、零点でもまぁ仕方ない、と考えてみようと思います。」と話をしたら、怪訝な表情をされてしまった。

 「六十点取れればベストなんですよ。それでも高過ぎるくらいかもしれません。結局、貴方が苦しむ原因の一つは、自分の理想と現実のギャップなんです。高みを目指して、そこに届かなかった時に感情が落ち込む。できなくていいんです。六十点取れれば上出来なんですよ。六十点でいいんです。」

 今までの自分の考え方を、根底から覆されたような気分だった。与えられた仕事は、必ず遂行しなければならない。自分の担当する仕事に遅れやミスが生じたら、他の多数の人々に大迷惑がかかる。そのプレッシャーに追われていたからかもしれない。これが所謂「完璧主義」に近いものなのだろう。自分の仕事に、他者が関われば関わるほど、その責任は勿論大きくなる。上司に迷惑をかけたくない。他の同業者の先輩に迷惑をかけたくない。その一心で、身を粉にして働き続けていたような気がする。そして、その重圧に耐えきれず、図体ばかり大きくて中身がちっぽけな俺の精神は潰れてしまった。
 結果、現場を目にはしていないが、より多大な迷惑をかけてしまっただろう。無理を重ねれば、そのツケはどこかで払わなければならない。そのツケを、自分だけでなく、現場にまで回してしまったことが本当に申し訳なかった。元々比較的小規模な職場だったこともあり、一人あたりが背負う仕事量も他と比べると多かったのだろう。後から大先輩にあたる上司に言われて気付いた。
 これから復帰までもう一月を切ったが、まだやりたいことは沢山ある。静岡の友人に会いたい。昔からの付き合いの友人を家に招き、飲み語りしたい。八月は復職トレーニング期間だが、遠方から近くにくる長い付き合いの友人と会って直接バースデーカードのお礼を言いたい。でも、無理しないようにしていきたいというのが本音である。復職トレーニングの内容は、これから上司と決めていく。自分はどれくらいできるのだろう。
 百点を取らなければ、と考え続け、固定概念と化した思考を解せるだろうか。ただでさえ約半年穴を空けてしまったのに、同僚や先輩に頼れるだろうか。少なからず不安だが、やっていくしかない。医者の先生が、武者小路実篤の言葉を引用してくれた。

「この道より我を生かす道は無し。この道を行く。」

 武者小路は「友情」くらいしか読んだことがないが、この言葉には惹かれた。俺にはこうやっていきるしかないから、こうやって生きる。それでいいじゃないか、と。自分なりの道を見つけ、その道を歩もう。今、とても不思議な気分である。舗装されていない、か細い街灯が続く砂利道をゆっくりと歩いている感覚が近しい。不安定な道で、先があまりよく見えないが、道は続いている。その道が希望に繋がっていると信じて、残り数十日の余暇を過ごし、徐々に現場復帰し、恩返しをしていこう。

 今回の一曲は、lynch.の「ASTER」。ヴォーカル葉月の美しい歌声が堪能できる一曲である。母方の祖母が息を引き取った時に、車内で聴いていた曲である。今は、こんな曲を聴いていたい気分だ。まずは六十点を目指して、色々なことに挑んでいこう。

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