思ってたんとちがう! 妊婦編
どうも、めらさんです。
今年の5月に息子を出産しました。
ここでは、息子の出産を通して感じた、「思ってたんとちがう!そんなの聞いてない!」を書いていこうと思います。
「こいつなんも知らんな…」「アホな奴もいるもんだ…」そんな気持ちで読んでいただけると幸いです。
つわりは吐くからつらい
自分が妊娠するまで、つわりは「食事の匂いを嗅いで吐く」ものだと思っていた。
ドラマのワンシーンにありそうな感じで。
吐いて、「フゥ…」みたいな。
実際に私が経験したつわりはこう。
「キモチワリィィイイイ!けど吐くほどではなぃいいいいい!ずっとムカムカしよるぅううう!けど吐くほどではなぃいいいいいいい!!!」
所謂「食べづわり」だったようで、何かを口にしていない限り常に気持ち悪かった。
例えるなら二日酔い。
胃がしおしおに萎れていて、「もう活動できません…」、と言われている気分だった。
それが、24時間絶えず続く。
何かを口にしてないと気持ち悪いのに、食べだすとすぐ満腹のような感覚になり、また気持ち悪くなる。
1人前なんて食べられない。
だから食べるのをやめるのに、10分後にはまた気持ち悪くなる。
3度の食事が拷問になった。
初期のつわりでは一度も吐かなかった。何も食べられない、水も飲めないで入院する人もいるんだから、その人たちに比べたら大したことないが、ただ、常に気持ち悪かった。
吐かなくても辛かった。
くさいのは炊き立ての米だけじゃない
こちらもつわりに関して。
よく聞くつわり期にダメになる匂いは炊き立ての米。
私も例に漏れず、「うっわ…」と声が出るくらいには苦手になったが、
それ以上にダメだったのがなんとみそ汁!!
そんな人、聞いたこともなかったが、私はみそ汁の匂いが1番ダメだった。
常に気持ち悪い85%状態なのに、みそ汁の匂いで99%まで跳ね上がった。
くさすぎて、夫が自分で飲むために作ったみそ汁にキレ散らかすくらいはくさかった。
その他には夫自身の匂い。
これまで気付いてもいなかった体臭を感じるようになったし、夜、隣で寝ている夫に殺意を覚えたこともあった。
食べ物の匂いに戻ると、もともと苦手だったものの匂いはより苦手になった。
私の場合は玉ねぎとトマト。吐くほどではないが、食欲は皆無になるし、これを食べるくらいなら何も食べなくてもいいという感じだった。
あと鶏肉。
牛肉豚肉は全く問題なかったのに、なぜか鶏肉はダメだった。
特に茹でた鶏の匂いは、玉ねぎトマトと匹敵する脅威になった。
安定期は精神不安定期
妊娠初期は、安定期が来るのが待ち遠しかった。
胎盤が出来上がり、初期流産のリスクがなくなれはわ安心できると思っていた。
実際に安定期を迎えてみたら、なんと不安な時間が増えた!
正しくは、4ヶ月のなかごろから。
理由は簡単。健診の間隔が延びたからだ。
私が通っていた産科では妊娠初期検査の結果が揃うと、4週ごとの健診になった。
次の検診まで1ヶ月もあるのだ。
まだ胎動は感じない。元気でいるのかわからない。
目の前にいないので、今この瞬間に心臓が動きを止めていたら?と不安になった。
5ヶ月の終わりごろになって、胎動を感じ始めてからも不安はなくならなかった。
まだまだ胎動を感じる頻度が低かったので、1日1回程度感じる胎動を「これは胎動か?とりあえず今は生きてくれているのか?」と必死に感じ取ろうとするようになった。
加えて、お腹の張りがかなりの頻度で起きていて安静にと指示をされてしまったので、何もできない分、胎児のことを考える時間が長くなってしまった。
結局、この見えない胎児への不安は安定期全期間はもちろん、出産のまさにその時まで続いた。
とりわけ、次の検診まで4週もある安定期は、1番精神的に負担が大きかった。
妊婦がつらいのはお腹が大きいから
妊婦の辛さといえば、妊娠初期のつわりと体型が変化することによって起こる、肉体的な負担の増加が主だと思っていた。
私の場合、実際にはお腹の大きさが目立たない頃から肉体的な辛さがあった。
すぐにお腹が張る。
妊娠中期に自宅安静となるまで、利用者の多い路線を利用して、電車で1時間かけて通勤していた。
仕事中は、立ちっぱなしでいることや立ったまま90分以上一人で話し続けることもよくあった。
そんな時は、もうお腹が張ってはって。息をつくのも辛かった。
お腹に力が入るとすぐに張ってしまった。
だから大きい声を出すのが大変になった。
息も続かなくなって、すぐに息切れするようになった。
電車の揺れも同じだった。
揺れに負けないように踏ん張ると、お腹が張る。
あまりにも苦しくて、帰りの電車を途中下車して落ち着くまでホームのベンチに座っていた事が何度あったかわからない。
これまでマタニティマークをつけた女性たちを目にした時、
お腹が大きくなるまで肉体的な辛さはないものだと思い込んでいた自分を、蹴り飛ばしたくなった。
お腹の子が愛おしいゆったり散歩
大きなお腹を愛おしそうに撫でながら、ゆったり散歩する妊婦さん。
これまで、大きなお腹に手をやりながらゆっくり歩く妊婦さんを見ると、穏やかで幸せな気分なんだろうと思っていた。
実際に経験した結果、胎動があるか不安、胎動が激しすぎて痛い、重たすぎてゆっくりしか歩けないことがわかった。
私だってスタスタ歩きたい!
そうは思っても、息が切れるから早くは歩けないし、お腹は重い。バランスを取るために必然的に足はガニ股になり、ノシノシと歩く私の姿はまるで力士だった。
ふとした時に胎動があるか不安になるし、そうかと思うと容赦ない蹴りを内側から見舞われて、呻き声が出た。
妊娠後期、毎日散歩するようになってから、この散歩は修行であることがわかった。
お腹重すぎ
産後、退院時の体重測定で、入院時と比べて6kg減っていた。
息子は3000g強だったが、それ以外のものもろもろを合わせて約6kgの物をお腹にぶら下げていたことになる。
徐々に増えていくんだから、
徐々に慣れるんでしょ、なんて思っていたら大間違いだった。
腹部だけ突出して大きく重くなる。
腹囲は最高で105cmにもなった。
普通に太るのとは訳が違う。
直接支えてくれるのは腹の皮だけ。
その不安定な重心を全身のさまざまな筋肉が、どうにかこうにかバランスをとろうとしてくれる。気づいた時には、立ち上がれないほどの腰痛、歩くたびに膝に走る激痛、背中の痛み、
そして引きちぎれてしまうのではないかという腹の皮の痛みに見舞われていた。
そしてその痛みはどんどん増していく。
もう、立ってるだけで常にお腹が重力に引っ張られている。
重力が憎い。
ちなみに妊娠中、合計で12kg増量した。
中の人とその付帯物が占める6kg以外はただの皮下脂肪だったわけだが、
その全体重がかかる足の裏は、言わずもがな激痛だった。
マイナートラブルは全然マイナーじゃない
妊娠期にはつわり以外にもいろいろなトラブル、所謂マイナートラブルが起こるという。
"マイナー"と聞くと大したことがなく聞こえるが、母体や胎児の命に危険がないだけで、
私にとってはめちゃくちゃ辛いトラブルだった。
1.頻尿
子宮が大きくなって、お腹の大きさが目立つようになってから、絶えず尿意と戦っていた。
絶えずとは、文字通り「絶えず」。
尿意を感じてトイレに行き、戻ってきた瞬間また尿意を感じる。
実際には殆ど尿は出ないものの、不安なので結局トイレに行くしかなかった。
胎児が大きくなると、実際に膀胱の容量が少なくなって、頻尿は悪化する。
まず夜間睡眠時の8時間は持たない。
長くて4時間が限界だった。
2.不眠
尿意のせいもあるだろうが、眠りが浅くなった。
寝付きが悪く、寝ていても些細な物音で目が覚める。
細切れの睡眠のせいで、日中は絶えず眠い。
それなのに、夜ベッドに入ると目が冴えて眠れない。
5ヶ月あたりから常に寝不足で、その寝不足は産後の今も続いている。
3.便秘
これもよく聞くマイナートラブル。
私の場合、4ヶ月ごろからすでに便秘気味になった。ちなみに便秘だとお腹が張る。
踏ん張るとまた張る。踏ん張りたくなくて諦める。そうすると便秘が解消されず、またお腹が張る。
完全に悪循環だ。
酸化マグネシウムを処方してもらって、改善したものの、効きすぎるとお腹を下す。
調整が難しかった。
便秘解消にいいと聞き、毎日バナナを食べた。
ちなみに、バナナはそんなに好きじゃない。
4.腓返り
私には無縁かと思っていた腓返りは、9ヶ月のある朝突然訪れた。
激痛で叫んだ。
足を伸ばしたくても、大きなお腹が邪魔で手が届かなかった。必死に夫を起こした。
その後も毎朝ではないものの、たびたび腓返りを起こした。
ミネラルが不足すると腓返りが起こりやすいと聞いて、またバナナを食べた。
この他にも、動悸、息切れ、色々あった。
毎日毎日どこかしら不調で、スッキリ快調!な日なんてなかったように思う。
マイナーという言葉で侮ってはいけなかった。
ここまで、ネガティヴな、思ってたんと違う!を書いてきましたが、ここからはポジティブな思ってたんと違う!をいくつか。
メンタル不調が少ない
「安定期は精神不安定期」と書いたので、矛盾する様に聞こえるかもしれないが、
私の場合、二十歳を超えてから1番精神状態が安定していたのは妊娠期間だったと思う。
所謂、妊婦メンタルになって、夫のちょっとした発言が許せなくて口論になったり、胎児が不安で検索魔になったり、この先の育児が不安で突然さめざめ泣いたりはしたけれど、
どれもこれも、明確な理由があった。
それまでの私はというと、鬱病にPMS、明らかな理由がないのになんだか不安、焦燥感がある、モヤモヤする、そんな状態で丸10年過ごしてきた。
気分晴れやか!な日はSSR状態。
それがなんと、妊娠中は明らかな理由がない限り、不安もモヤモヤも起こらなかったのです。
多分、妊娠継続に必要なホルモンに私の体が支配されていて、ホルモンバランスの変化が少なかったことと、電車通勤・仕事によるストレスが無くなったからでしょう。
とにかく私の場合、胎児やこの先の生活への不安以外、精神状態が安定していた。
要らないものが捨てられるようになった
もともとは汚部屋体質の私。
何でもかんでもいつか使うかも…となかなか捨てられず、家の中は物で溢れていました。
それが、妊娠4ヶ月のある日、突如「片付けよ!」と、家の中を整理したくなった。
寝室の角に積み上げられた、なんとなく置きっぱなしになっている物たちを皮切りに、
クローゼットの中、押し入れの中、本棚、テレビ台の下、食器棚の中、台所の物入れ、洗面台の下、前の家からとりあえす持ってきた家具、使用していない家電…
いつか着るからと取っておいた服も、捨てるのが面倒でとりあえず置きっぱなしになっていた物も、捨てたり売ったり、どんどん処分できた。
子供部屋の準備をしなければいけなかったこともあるだろうが、
夫からは「別人になったのかと思った」と言われるほどだった。
産後、子育てでバタバタして、いつも整理整頓とは行かないが、いるか要らないかで物を捨てるハードルはかなり低くなったと思う。
妊婦生活、十人十色
人間、経験してみないとわからないことは多い。
それにしても、私は浅学でアホだったので、妊娠生活知らないことばかりだったと思う。
実際経験したことで知れたことはたくさんあるが、1回しか経験していないので、今回の妊娠以外のことは分からない。
これはあるあるではなく、ただ1回、出産を経験した私に起きたこと。
もし次の妊娠があったとしても、全く別の経験をするかもしれない。
実際つわりだって、吐きづわり、眠りづわり、涎づわり、色々と種類があるそうだ。
分からないことは仕方がないが、少しでも知っていたら心構えは変わるし、想像もできるようになるだろう。
私はアホだったので、知らないことだらけ、思ってたんと違う!!とビビりまくりだった。
どうか笑ってください。
またまた長い文章になってしまいましたが、
今後、出産編、産後編も書くつもりです。(いつになるかわけれど。笑)
もし機会があれば、また読んでいただけると嬉しいです。