【拝読したご本。】『ハルとアオのお弁当箱』シリーズ(ゼノンコミックス)

　本日ご紹介するkindle書籍は、まちた先生の漫画・『ハルとアオのお弁当箱』シリーズ(ゼノンコミックス)。

[まとめ買い] ハルとアオのお弁当箱

　おおらか系なオタク女子のハルさんこと春葉さんが、お酒の席で意気投合した『オネエ』の蒼さんと勢いで同居生活をはじめるという急展開（？）からはじまるご作品です。

　チヅルお姉さんね……オネエさんが登場する物語がだいすきなのですよ（真顔）。
　しなやかな立ち居振舞いとか、強さの中に見え隠れする繊細さや優しさとか。心があたたかく、深い人間性を持つかたが多い印象です。
　とても素敵で、あらすじやタイトルに『オネエさん』というワードがあるとチェックしてしまいます！

　オネエさんの雰囲気（属性？）には多々あれど、こちらのオネエさん・蒼さんはキレイ系オネエさん。三次元に実在したら恐らく、男性アイドルに混ざっていても違和感がないくらいのビジュアルとお見受けします。あとアイドルをしていらっしゃったらきっと神対応。

　そんな蒼さんと、主人公であるハルさんは社会人なのですが、それぞれお仕事に持ってゆくお弁当を当番制で作り合うことになるのです。

　お互い、『オタクさん』と『オネエさん』という、一般社会では『多数派』と呼ぶのはむずかしい『ゆずれないもの』があります。
　そして前述の通り、ハルさんと蒼さん、おふたり自体が持つその『ゆずれないもの』も違っています。でも、おふたりは鷹揚なところがあって。寄り添って、たまになにかがあっても、お互いのお弁当や遣り取りで再び、前を向いて生きてゆく。

　少し窮屈（？）な世の中に心が重くなることがあっても温もりをともしあって、そしてまた、ゆっくりと続いてゆく日常。淡い雰囲気の描線。

　いいなぁ、この空気感。

　ずっとこの『ハルとアオワールド』に浸っていたいと思わせてくださる、とても温良な物語です(*´ω｀)。