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おやすみ日記 4月前半

noteでは何かひとつのテーマに絞ってつらつらと綴ることが多くて、ずっといろんな方の日記に憧れていた。誰かのたわいもない、けれど愛おしい日々がすきだ。わたしの休日もそうあってほしい。そう思って、いつまで続くかは分かりませんが、気が向くままに覚えているかぎり、綴ろうと思います。好きなところだけつまみ食いしていただけたら幸い。
3月後半の日記はこちらから。

🌸

4月1日
午後休。サクッと仕事を終わらせてからケンタッキーを買って帰宅し、夫と一緒にお昼から過ごす。2人で飲もうとジンジャエールを買って帰宅したら、彼は彼で買い物ついでに同じサイズのジンジャエールを買っていた。仲良しだね〜〜!

特別やることがないので、踏み入れたことがない方面へ、散歩に行く。自宅から数キロ歩いたところにごく小さな遺跡があるので、そこを目指すことに。
というのも、本来なら初めて会ったときに待ち合わせする予定だった場所がそこだったのだ。

ひょんなきっかけで知り合ったはいいものの、最初はご時世柄、かれこれ数ヶ月LINEと電話だけでやりとりをする仲だった。どんな映画が好きで、どんなふうに日々過ごしているかは知っているのに、横顔しか知らない人だった時期があったことを今でもよく覚えている。結局さすがに遺跡で会うのは奇妙すぎるといって、わたしが当時住んでいた家の近くにある喫茶店でお昼ごはんを食べたのだ。まさかそんなふうに知り合った人と結婚し、こうして夫婦になってからお散歩しに向かうなんて思わなかった。
人生は、不思議。

行ったことがないそのエリアはなんというかのどかで、本当に東京なのかしらと思ってしまうくらい。「熱海みたい」と2人で話す。熱海のあの、街全体がほんわりとした空気に包まれているような、そんな穏やかさがあった。ドッグランでお犬さまたちを眺め、「どの犬が好き?」「あのぽふぽふしたやつ」「あ、好きそうだなと思った」と話す穏やかな休日。また来ようね。


4月2日
中学時代の友人と、新宿へ。
浪人生を経て大学院を卒業し、春から某大手メーカーで働くことになったのだという。翌日が入社式ということで都内に来ていたので、お昼に待ち合わせて会うことに。座って話せればどこでもいいと言いながら、お昼ごはんを食べて話し、カフェに振られ続けて結局ドトールでお茶をしながら話をした。本当は新宿御苑に行きたかったけれど、さすがお花見シーズン、事前予約制になっており「そんなに混んでいるなら……」と早々離脱。そういうときの切り替えが早いところ、本当に心地がいい。

彼女とは中学時代、部活が一緒だった。1年の頃はクラスも一緒だったけれど、その頃は絶望的に不仲だったのだ。横並びでクラリネットとサックスを吹いていても、彼女のことがずっと苦手だった。そのはずなのに、今となっては片手でゆうに足りるほど減った中学時代からの繋がりに彼女がいてくれるのだから、縁というのは数奇なものである。寧ろ「あの頃があったからこそ今こうやって話せてるのが嬉しいね」と言い合う仲。基本的に頻繁なやりとりを交わす方ではないけれど、会ったらまるで数日ぶりに会うかのように話せる貴重な存在になった。人生は、不思議( 2回目 )

結婚祝いにと、イッタラのマグカップをいただく。くすんだ色がかわいい、ムーミンの柄。
ここにも書いた通り、つい数日前にラブリ〜noteお友達のみちさんから違う柄のイッタラのマグカップをいただいていたので、なんというミラクル。急に我が家のマグカップレベルがグンと跳ね上がり、ルンルンで帰宅した。


4月5日
特別用事がない1日。せっせと読み進めているコウノドリを読むべく、HIITとストレッチをサクッとこなしてから図書館へ。お昼にふとお蕎麦が食べたくなり、初めて一人でお蕎麦を食べに行った。
いわゆる「1人○○」に対して基本的に抵抗がないわりに今まで行ったことがなかった。サクッと食べてサクッと出られるの、とてもよい。
そのまま図書館に移動して今日も今日とてせっせと10冊ほどコウノドリを読み進める。情緒と情報が処理できなくなるあたりで読むのをやめて、買い物へ。平日に楽をすべく、Podcastで「味な副音声」を聴きながら5日分の冷凍メイン作りおきを仕込む。家事の中で「ご飯の下ごしらえ」、かなり好きな部類かもしれない。noteで拝読している皆さまのようにお洒落で崇高なものは何一つ作れないけれど、これがわたしの暮らしなのでいいのです。


4月8-9日
彼と一緒に、わたしの実家がある九州へ。
遅ばせながら年始の挨拶に向かう。もう今年の1/4が終わろうとしているなんて信じ難いな。

両親の祖父はそれぞれ他界しており、祖母ズは訳あって同じ施設( ような、もう少し自由度の高いところ )に住んでいる。ということでまとめて( ? ) 夫を祖母ズに紹介した。
祖父ズも父も昭和的な風貌というか、比較的小柄でふっくらしており、そういう人が親族に多い。だからなのか、180前後の身長で、気合を入れて蹴り飛ばせば折れそう( と、勝手に呼んでいる ) な細身の男性に会う機会がそう無いのだろう。彼を見た祖母ズが2人して「俳優さんみたい〜!」「かっこいい〜!」と華やいでいて、こちらまでニコニコしてしまった。
繰り返し「あおちゃんをよろしくお願いします」と拝むように唱えていた祖母ズ。なかなか会えなくてごめんね、元気にしていてね。


その後は実家で過ごし、夜ごはんを食べて解散。
数年ぶりに実家で誕生日を祝ってもらう。プレートに「あおいお誕生日おめでとう!」と「あお、○○くん( 夫 ) おかえり!」が乱立していて笑った。

祝いまくり

両親が彼のことを心底気に入っていて、会うたびに「本当に良い人と結婚した」と言われるのがうれしい。そうでしょう〜!と心から言えることも。

よく母が「1番の親孝行は父と結婚したことだと思ってる」と話していたけど、同じことを思うな。たしかに亡くなった祖父も、さっき会った祖母も、本当に父のことを愛していた。祖父と一緒に泊まりがけで五島列島まで釣りに行き、鯛やヒラマサを釣ってきていた祖父の姿をよく覚えている。お正月にみんなで集まり、宴がひと段落するや否や「○○くん( 父 )!飲も〜! 」と一升瓶片手にウキウキ父のもとに来ていた祖母の姿も。
結婚するまで家庭同士の繋がりの強さや自分のテリトリーに彼を巻き込むことに対して好意的な気持ちがあまり無かったけれど、少しずつ良いものなのかもと思い始めた。とはいえ、なによりそうして向き合ってくれる彼に感謝しかないのだけれども。

次に会うのは結婚式を挙げる6月。楽しみ。


4月13日
1時間前倒し出勤、からの早出で11:30に退勤。これはもはや休日。
好きなYouTuberのモッパン動画に感化され、ブルダック麺を2カップ買って帰宅。ペロリと食べられてしまう己が怖い……と思っていたら、夕方頃からお腹を壊す。胃の容量自体はそう変わらないかもしれないけれど、1日における油の許容範囲は減ってきている気がする。悔しい……

さすがに体を労ろうと、慌てて翌日以降の朝のために作りおきの野菜スープを仕込んだ。夕食はレタスエリンギ、トマト、キュウリ、鶏胸肉、固形チーズを大きなボウルいっぱいに盛ったサラダをトリュフ塩とオリーブオイルで食べる。こういう健康的なご飯もジャンクフードも好きなので、バランス良く食べていきたい。ちなみにキャベツ、えのき、ほうれん草、鶏胸肉を茅乃舎の野菜出汁とカットトマト缶で煮込んだだけの作りおきスープが好きすぎて常備している。


夜は彼が出張で不在なので、西加奈子の「白いしるし」を一気読みした。
最近年上のお友達からいただいた本。冒頭1文目の「ふたりでは、会わないようにしていた」というところからズッキューーーーーーン!と心を突き刺すように掴まれる。そこから先はまるで自分が恋をしているかのように、貪るようにして読んだ。
頭のてっぺんから足のつま先まで噛み尽くしてしまいたいような、そんな身も心も持っていかれてしまうような強い恋愛感情には覚えがある。それがどれほど熱い温度を持っており、どれほど苦しく、愚かなのかも。だからこそ苦しいし、まるで自分の物語みたいだと思ってしまうのだ。この作品に出てくる人はみんなどこか気が違っていて、でもどこにでもいそうな、そんな危うい人たち。自分の中に秘めた暴力性を踏み潰して生きているような。思い返すだけでジュッと身を焼かれるみたいだ。とにかく、最近出会った中でベストヒットだった。


春の憂鬱さと近付きし夏バテのダブルパンチで日々ズタボロではあるけれど、どうにか穏やかに過ごしましょう。もう季節が巡っていくね!





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