見出し画像

おやすみ日記 9月前半

noteでは何かひとつのテーマに絞ってつらつらと綴ることが多くて、ずっといろんな方の日記に憧れていた。誰かのたわいもない、けれど愛おしい日々がすきだ。わたしの休日もそうあってほしい。そう思って、いつまで続くかは分かりませんが、気が向くままに覚えているかぎり、綴ろうと思います。好きなところだけつまみ食いしていただけたら幸い。
8月後半の日記はこちらから。


🍂


9月2日
夫の親戚に会うべく、群馬へ。
お義父さんのご実家が群馬らしく、おばあさまと叔父さまに会うため夫の運転で群馬に行った。群馬に降り立つのは初めて。そこはかとなく我が第二の地元、熊本に通ずるのどかさがある。

おばあさまは90をとうに過ぎていらっしゃるそうだけど、それはそれはお元気だった。お腰が曲がっていらっしゃるので歩くのこそ杖でゆっくりとではあるけれど、とはいえお一人で暮らし、庭いじりがご趣味なんだそう。お昼に連れて行っていただいたお店では、わたしより早い速度で御膳をペロリと平らげていらした。「○○ちゃん( 夫のお兄さん。今はお仕事の関係でアメリカにお住まい )から連絡は来るの?ドルでお給料貰うのかしら。そっちのほうがいいよねえ」「あおいさん、ご実家のほうの雨は大丈夫でしたか?」などとお話しなさる。お、お元気すぎる&しっかりなさりすぎている……!

仕事柄、お年を重ねていらっしゃるおじいちゃまおばあちゃまは数多ご一緒させていただいているけれど、その中でも群を抜いてしっかりとなさっているスーパーおばあちゃまだった……笑顔が素敵でチャーミングで、終始メロメロに。
「お写真だけ拝見していたのだけれど、お会いできてうれしい」と言っていただけて嬉しい。

結婚して1年とすこし、お義母さん、お義父さんにお会いするのはやっとこさ慣れてきた。お義母さんからは「これ、あおいさんにー!うちは息子ふたりだから、女の子のものを選びたくって。免税店で買っちゃった!良かったら使って」と素敵な化粧品を海外旅行のお土産でいただく。こうして家族として関わってくださる素敵な方々増えるのは嬉しいことだ。

実はここだけの話、結婚したときに苗字が変わることより何より、言語聴覚士免許の書き換えで本籍地として「群馬県」の文字が名前の隣に並ぶことがこっそり悲しかった。地元福岡でも、言語聴覚士になるべく大学時代を過ごした熊本でも、今暮らしている東京でもない。言ってしまえば、なんの縁もゆかりもない街だったから。
けれど、こうして親族となりしどなたかがいる街なのだと思うと、尖った心が和らいでいくのを感じた。人の繋がりとは、不思議。


ちなみに帰宅してから「あなたのおばあちゃんに対する眼差しの優しさと手の差し伸べ方からプロを感じて感動した」と夫に言われて笑いました。おじいちゃまおばあちゃまが大好きな医療人です。

9月8日
ひさびさに10時まで寝る。連勤明け&2連休が嬉しくて、ZOZOTOWNと楽天を徘徊し、アクセサリーをポポポンと購入した。いい加減夏の暑さにはうんざりだし、そろそろ夏服に飽きたので早く秋冬の洋服が着たい。普段は選ばなかったようなアクセサリーを選ぶことが増えて、自分の心の変化を感じる。

自宅で宮口幸治著「ケーキの切れない非行少年たち」を読んだ。

細かな感想はここでも書いたけれど、読めば読むほど社会のどうしようもなさに心が沈む。資本主義の社会において制度を作るのは、社会的地位のある人々であり、彼らの多くは高知脳であることが多い。もちろんそれだけの高い地位を努力で勝ち得た人だっているだろう。けれど多くはおそらくある程度の学習環境が整備された家庭環境に生まれたはずだ。そもそも持ちうる知能とは別に、学びたくても学べない、受けるべき支援の手が届かない人たちが数多いるのだろうと思うと難しい。

結局、認知心理のごくごく一部、端くれもいいところだけどカテゴライズすればおそらく近しい場所にいる職種である限り、わたしにできることは「適切な評価をして」「適切な支援を提案し」「真摯に向き合う」ことしかない。


9月9日
夫とふたり、都心へ買い物に出向く。
途中で電車を降りて、気になっていた洋食屋さんで少し早めのお昼ごはん。昔ながらの洋食屋さんで、歴史を感じる店内だけど隅々までお掃除が行き届いていて、テキパキと動き回る店員さんが心地よい。
わたしはハンバーグを、夫はミックスフライを注文した。こういうところの千切りキャベツって、どうしてこんなにモリモリなのかしら……と思うほどの積み上がりっぷり。

お腹いっぱいになってからは百貨店でお義母さんのお誕生日プレゼントにお菓子を選び、秋冬のお洋服やら靴やらを見て、ケーキを買って帰宅。今年はジャケットを着たいな、と思っているけれど、普段バイト行くの?みたいな格好で通勤しているのでイマイチ選べない。オフィスカジュアルとお出かけ着を見分ける肥えた目が欲しい……

9月12日
午後休。ピルの休薬期間でHPが足らず、頭も回らない。あれもこれもと仕事をしていたら結局14:30まで職場にいた。あれ、午後休?

そこから食べたいものも特に浮かばず、夜ごはんも浮かばずで、オバケのようにスーパーをウロウロ徘徊する始末。気持ちが塞ぎ込むと圧倒的に決定力を失うの、なんとかならないものかしら。
唯一浮かんだ食べたいものがさつまいもドで、ミスドに寄って帰る。在宅ワークの夫に隠れてコソコソさつまいもドを遅すぎる昼ごはんにした。別に咎められる訳ではないけれど、健康的な食事を比較的好む夫からすると信じられないお昼ごはんだと思うので……と言いつつも、今期初めて出た「まるで焼き芋」が美味しくてちょっと回復。好きなYouTuberのあさぎーにょさんが絶賛していたので便乗したけれど、これは美味しい。
いもくりなんきん3つ全てをこよなく愛する者にとって、まんまるになりやすい季節が来た……


9月14日
休薬期間のしんどい時期を抜けたからか、朝から目覚めの良い休日。早起きして都心で買い物をして、そこからいつもお世話になっている眉毛サロンへ。何度お邪魔しても本当〜〜に毎回大満足の眉毛にしていただけるので嬉しい。絶大な信頼を寄せている……あまりにも心地良過ぎて施術中に寝てしまうなど。

眉毛サロンを済ませてお昼ごはんにサブウェイへ。何気なくnoteを開いたら創作大賞の中間発表記事が出ていた。ア〜結果発表されてる〜選考に関する通知とかご連絡とか無かったしダメだったか〜まあそりゃそうやわな応募数すごいもんな〜( お行儀悪いけど、サブウェイ口に運びながらポチ )としたら自分の名前と作品が出てきて?!?!?!?!となった。サブウェイ落とすかと思ったしその後の震えが止まらない。
他の方々の作品はどれもトピックスからして興味深く、波瀾万丈で、あたたかで、面白い。だからこの先はわからない。けれどこうして、自分の大事な日々が良いものと思っていただけたことが嬉しい。本当に本当に、うれしい。

ひとりお祝いで、デニーズのパフェ食べました

そのあとはハイな気持ちのまま、GUとユニクロで洋服を計3着買った。あまりにも秋冬服が恋しすぎて、綺麗な青のセーターも買った。メンズを買うのは初めて。早く心地よくセーターが着れる季節が来てほしい。

つぶやきでもお話しした&URLを貼らせていただいたのですが、嬉しいのに免じてここでもリンクを貼るのをお許しくださいませね。


9月16日
夫と過ごす休日。
焼肉が食べたいねと話して事前にお店を予約していたので、夜ごはんは確定。そうと決まればお昼はヘルシーなほうがいいねとお蕎麦を食べに行く。お料理が来るのを待っていると夫がおもむろに「本、ジャケ買いしたいんだよね」と。

え、わたしもやりたい。( 大声 )

読書の秋だもんね、図書館でお互い借りてばっかりだし、書店にお金落としたいよね、と口々に話し、お昼を済ませて休憩してから神保町へ。仮店舗で営業中の三省堂書店をウロウロ。
2人で悩みに悩んで、一旦クールダウンすべくスタバで休憩を挟み、いざお買い物!
コーヒーを飲みながら「何買うの?」と口々に話していた本があったはずなのに、気付けば各自何やら違う本を手に取っている始末。大型書店、魅力的な魔窟である。だから大好きだ。

お迎えした2冊!装丁からしてサイコー!


夫セレクトは、ブレイディみかこ「ワイルドサイドをほっつき歩け」、辻村深月「琥珀の夏」の2冊。最近読んだ本をシェアして、2人とも読み終えたら感想を話すことが増えた。とても良い。


🕊️


こんなふうに楽しく過ごしてはいるけれど、実は夫との生活に対して悩んでしまうことがしばしばある。本人に対して不満がある訳ではなく、寧ろ逆だ。

( ここからは単なる泣き言なので読み飛ばしてください )

緩衝材代わりの、北海道で出会った優雅なシロクマです


結婚するまでずっとわたしは1人の時間が好きだと思っていた。だから結婚しても、それぞれの暮らしを尊重し、各自好き好き暮らすことが理想だと思ってきた。今も大きくそれは変わっていない。

けれど毎週ほぼ必ず出張があって2日以上家を空け、休みが被った休日も趣味の関係で、1ヶ月に訪れる土曜日4回のうち1.2回はおやつどきくらいの時間から不在になるとは思っていなかった。前者は仕方ないけれど、後者は予想外で、自分でも思っていなかったほどしょんぼりすることが増えた。

それを話したら話したで、趣味の時間を無くして向き合ってくれるようになった。たしかに物理的に一緒にいる時間は増えたけれど、そうまでして欲しかった訳ではない。なにより、夫から大事な趣味の時間をこんなにも奪いたかった訳ではない。とても優しい人だし、「自分の中で時間の使い方と価値観を見つめ直してる過程で選んだことだから」と話してはいたけれど、そんな選択をさせてしまったことが苦しかった。彼の大事なライフワークを奪ってしまうくらいなら、結婚しなきゃ良かったとすら思ったくらい。後先を考えずに「こんな生活だと思ってなかった」だなんて、自分勝手な言い分をした自分に腹が立つのだ。夫として、以前に人としてわたしには勿体無いほどのこの人が、自分と一緒にいて幸せになれるのかしら。そんなことを。

お肉を焼きながらいろんな話をした。

もう大丈夫だよ、いろんなことを我慢させてごめん。向き合ってくれてありがとう。でも大丈夫だから。もっと趣味にも時間使って、と。
夫が出張で家を空ける暮らしにはもう慣れた。予定をパンパンに詰めてみたり、新しくハマれそうなものを探したり、いろんなことを試したけれど、1番はやっぱり時間が薬だった。慣れてしまえば寂しくないし、毎週夫が帰ってくるのを楽しみにしている。

結局0か100かではなくて、心地よいバランスを探っていこうよという話になった。お互い良い大人なのだから、ちょうど良いところを探っていくし、こうしたいのだと話すし、と。最近は夫が趣味に向ける時間も少しずつ増えてきていたところだ。たまたまスケジュールが良いこともあり、わたしとの時間が大きく減ることもない。
すべてすっきりと解決した訳ではない。優しい彼がきっと呑み込んでくれている感情もあるだろうから、ハイ解決この話おわり!と簡単に畳める訳でもない。でも、こうして話すことができてよかった。

ふたりで暮らしているのだ。わたしが今いちばん心を寄せている家族は夫なのだ。仕事に向き合う日があり、休みの日がある。どらちも等しく日常なのだから。難しいけれど、ちゃんと向き合っていきたい。



この記事が参加している募集

今こんな気分

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?