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公開10周年【よみがえれバナナ島】感想文

それいけ!アンパンマンよみがえれバナナ島
公開10周年おめでとうございまーーーす
🥳🎉🍌✨

■この記事について

この記事は、『よみがえれバナナ島』公開時(2012年)にわたくしメケポンがブログにて書き殴っていた感想文と絵を再掲し、思い出に浸りつつ公開10周年を祝うことを目的とした自己満足の記事です。
過去の文章は読みやすいように推敲、再構成、追記などを行なっておりますが内容や主張はほぼ同じです。

10周年でバナナ島のこと思い出して懐かしくなって誰かに語りたくなったらぜひ私にバナナ島の話してください…いつでも待ってます‼️‼️‼️‼️(真剣)

⚠️内容の核心部分に触れておりますので本編未見の方はネタバレにご注意下さい。

■「よみがえれバナナ島」について

本作は2011年の東日本大震災の翌年に公開されました。やなせ先生が取り組んだ『復興三部作』のうちの一作目となり、まさに『復興』がメインのテーマ。

実り豊かで平和なバナナ島を突如襲う大災害。当たり前にそこにあったものが一瞬で失われてゆくそんな状況下で、当事者の島民だけでなく、外部から来たアンパンマンやばいきんまん達が全員で力を合わせ、問題を打破しバナナ島を蘇らせるガチの復興エピソード!!!!…ということで
アンパンマンVSばいきんまんの戦闘シーンが一切ありません。アンパンマン映画定番のオープニングバトルすらナシという徹底ぶり!!
ぶっちゃけメインターゲットのちびっ子たちにとってはアンパンマンVSばいきんまんが1番のブチ上がりポイントであり、映画のオープニングバトルはちびっ子達の心を映画にグッと集中させるためのファンサ的な意味もあると思うんですが、
この作品ではそれ以上に伝えたいメッセージがあったんだろうなと解釈しています。

■バンナちゃん可愛い

公式ビジュアルが発表された時からバンナちゃんまじかわいくね???とアンパンクラスタの皆さんの心を揺さぶっていた彼女でしたが、実際に動いて話す姿は想像を遥かに凌駕するプリティさでした。

これは予告を見て描いた初書きのバンナちゃん

・ジャングルを飛び回る忍者かサルかターザン並みの運動能力
 (アクション超かっこいい)
・ツンツン口調
・大人の言うこと聞かない問題児

でありながら、あの美少女っぷりは反則でしょう…!!!!!
どの角度どの表情どの瞬間でも崩れることなく、素晴らしく美人。ぱっちり開いたおめめとか、褐色肌に映える下唇のピンクとか、つやつやの髪の毛とか涙とか たまんねぇぇぇええ!!!!!!!!!
途中から着る防寒着も、てるてる坊主みたいで超キュート。特にばいきんまんから奪ったおやつのドーナツをもぐもぐ頬張るシーンは悶絶の可愛さでした。ほっぺがもぐもぐ動いとる…(*´ω`*)かわゆ

声優の木村佳乃さんもさすが女優さんといった感じで、凛々しいお声がぴったりでした。かわいい。
最初は意地っ張りで自己中心的だったバンナちゃんがアンパンマンとばいきんまんそれぞれの優しさに触れて覚醒し、終盤で立派にバナナ島民を率いて戦う姿は女王の風格に溢れていて凄くカッコ良かったです。これぞ胸熱展開。

■ばいきんまんとバンナちゃんのコンビが可愛い

ツンツンワガママコンビ。

ゲストキャラであるバンナちゃんがアンパンマンよりも先にばいきんまんと仲良くなるのは、ちょっと珍しいパターンで良いですよね。
初期バンナちゃんのワガママ女王っぷりがばいきんの悪い子属性に似てて意気投合した…っていうのもありますが、バンナちゃんは意地っ張りという彼女の性格ゆえに、アンパンマンの真っ直ぐでひたむきな優しさに素直に応えることができなくて…そんなところもばいきんと同調したのかなと思うやら思わないやら。
あと、あくまでお互いの利益のために利用し合うだけというポジションにいたことも大きかったのかなと思います。お互いが素直に甘えたり頼ったりできないタイプだからこそ、仲良くなる時こういう口実が大事だったりするんですよね。
今回はいつもと逆でばいきんまんが騙される側というのも新鮮でしたし、ばいきんまんと絡むのが天然天真爛漫幼女ではなくツンヒロインであるということも良かったです。
最初は喧嘩から始まって、嘘をついて利用して行動を共にするうちに、弱音を吐いたりそれを受け止めて励ましたりする距離になって、裏切ったり裏切られたり、怒ったり泣いたり、それでも身を呈して助けたり。最終的には意地を張らずに全部許して本音で笑い合える仲に…ってちょっとこれ…
作品がアンパンマンじゃなかったら完全なる恋フラグですよ!?!?!!?!
最後の最後までばいきんまんとバンナちゃんがピースで微笑み合ってエンドとか何フラグよ…何フラグよーこれー


かわゆい… 0(:3 )~ ('、3_ヽ)_

そんな状況だったので普段とはちょっと違うばいきんが見れました…
見れました……!!!!(後述)

■アンパンマンまじイケパン

いつものことながら、今回もアンパンマンは本当に男前でございました…!!というか、回を重ねるごとにアンパンマンがどこか悟りの境地に達しつつあるようで若干心配なんですけど。言ってることもやってることもマジ聖人すぎて本当…

誰かが悲しそうにしていると、何かできることをしてあげたくなる。
ただそれだけかなぁ

って
普通の人が言えば偽善に聴こえるようなことも、アンパンマンが言えば重く響くのは、彼が偽り無く常にそれを真に実行しているからであります。

今回も、アンパンマン号(飛行船形態)が故障して暴走、岩に激突寸前というピンチのとき
乗組員全員が ぎゃあああああ(×〜×;;;)みたいなパニック状態になってるさなか、ジャムおじさんをキャッチして壁際に寄せたあと、コントロールを失ったアンパンマン号から1人飛び出して真っ正面に回って受け止める姿には目頭が熱くなりました
かっこえぇぇぇえええええ(´;ω;`)

しかしアンパンマンは毎回復活するのが当たり前なのでそれはそれでいいんですけど、彼は誰かを助ける事しか頭に無くて、自分のために何かをする事があまりにも無さ過ぎて、人の為ならポンっと命まで捨ててしまいそうな危うさがありますよね
去年の映画みたいになぁ…アンパンマンが消滅したとき悲しむ人の多さも考えて行動してね…っておばちゃん心配になるわよ

あとは物語冒頭、花火を乱射するバンナちゃんの自由奔放ぶりに皆が呆れ返っているときにジャムおじさんとアンパンマンだけは
「元気があっていいね^^」
って言ってるのにも驚愕しましたね。なんかこの2人だけ精神年齢が飛び抜けて凄まじいことになっとるぞ!!

■ばいきんまんが格好良すぎて禿げた

今回やっぱり一番言いたかったことはこれでした

ばいきんまんかっこええぇぇぇぇぇぇぇぇええええええ!!!!!!!!

バンナちゃんの項目でもちらっと触れましたが、今回はばいきんまんに珍しい形でスポットが当たっていましたね。

待 っ て た

こ う い う の を

いつもアンパンマン達を騙したり、ゲストキャラを騙して取り込んだりするばいきんまんですが、今回は騙される側。バンナちゃんの「ジャイアントバナナ」のデマを信じて協力するばいきんまん…人を簡単に信じ過ぎだろ…
自分以外の誰かが嘘なんてつくわけないって思ってるんだろうな。可愛い

そして今回重点を置いて描かれていたのは、ばいきんまんの「アンパンマンとは違った形の優しさ」じゃないかなあと思います。去年(すくえ!ココリンと奇跡の星)の鬼畜イケメンばいきんから今回のコレなので余計にトキメキますね。

バナナを探しに森に入ってなかなか帰って来ないバンナちゃんをブツブツ言いながらも律儀に待つ。
やっと帰って来たと思って絡んだらバンナちゃんは何故かめっちゃ凹んでて、しかも泣き出したので煽るのをやめて さらに場所を変えて話聞く。

ひととおり話聞いてあげた後、背中叩いてあげながら全力で叱咤激励。

「元気出せ!お前は元気なことぐらいしか良い所がないんだから」

って、いかにもツンツンな励まし方だけどあえて善意を憎まれ口で包む優しさというか………いや単純にばいきんまんは憎まれ口の形じゃないと言えないのかもしれないけど(笑)ツン気質な子にはこういう言葉のほうが響くのかな、と思いました。
ばいきんまんと同じく、真っ直ぐな善意を受け止めるのが苦手なタイプだからこそ、つい意地張っちゃう仲間だからこそ解る、励ましテクみたいな?

その後に続く
「バナナが枯れたらまた植えれば良い。おれさまはメカを作っても作ってもアンパンマンに壊されるけど、それでもまたつくるんだぞ!」

っていうお話に説得力がありすぎて泣いた。なんなの…ばいきん格好良すぎるだろなんなのぉぉおおおお!!!!!!!!
ばいきんまんの、この一貫して曲がらない「何度転んでも立ち上がればいい」の理論はその昔ヒヤリコちゃんにも説いていましたが、実績も伴っているしマジで男前だと思います。
てか焚き火を囲んで語り合うなんて「勇気の花がひらくとき」のキララ姫とアンパンマンのフォーリンラブシーンのオマージュかこれ。対比か。惚れてまうやろ!!!!!!!!

ここで普通のおなごならデレるけど、そこはバンナちゃんなので
「ばいきんまん、お前って本当に… 弱いんだな」
って憎まれ口で返す所がまたかわいい。
これに怒るばいきんまんだけど、それはポーズだけで、ばいきんまんには自分の励ましがバンナちゃんに伝わったことがちゃんと解っているのです。だから直後に2人は爆笑して、ホラーマンは不思議そうな顔をする。ツンキャラ同士に通じ合うフィーリングですね…解りますね尊いですね〜ホラ〜

印象的だったのが、焚き火を囲んで話し始めるシーン
はじめは神妙な同情するような顔で話を聞いてたばいきんまんが、バンナちゃんが泣き始めてちょっとの沈黙のあと、何かを決意したみたいにきりっとした顔になって薪を握りしめるところ。
その後に来るセリフが上記の、映画を集約したような内容(まあ要するに「復興」)なだけに、あの沈黙の間にばいきんまん何考えてたんだろうなとか考え出すとご飯もおいしくなりますよね。もぐもぐ!
ばいきんまんもきっと、いつまでたってもアンパンマンに勝てなくて1人で落ち込む時もあるんだろうなあと。自分で元気出さなきゃ立ち上がれないってこと、一番解ってるからあんな励まし方になったのかな。

そうやって励ましたりしてたからこそ、バンナちゃんが「実は嘘ついて利用してた」って暴露したときのばいきんまんの憤怒の表情は切なかったです。バンナちゃんに対して
「お前〜〜…なんてひどいことを!!」
と言っただけで罵倒とか恨み言を述べることをせず、直接攻撃を加えることもせず、あとは空中に向かって「悔しい悔しい!!!」って暴れてたところを見るに…彼の中には相当複雑な思いがあったんじゃなかろうかと妄想想像できますよね。

しかもその時のバンナちゃんのセリフが、
「騙される方が悪いんだ!信じる方が悪いんだー!」って、こればいきんが日々 人に対して言いまくってるセリフやないか
劇場版一作目でも確か、ゲストヒロインを騙して「ひどい!」って言われて「おれさまを信じる方がおばかさん♪」って言ってましたね。ここで被せて来るなんて脚本美味しすぎるGJ

さらにこうして裏切られたにも関わらず、暴走モードのコオリオニ大暴れのさなかに呆然と突っ立っているバンナちゃんを見かけて、自分も逃げなきゃヤバいの解ってても思わず助けに行って、なおかつ身を呈して守っちゃうばいきんの男前っぷりときたら

なんなの………??なんなの?????かっこいい

そうして色々あってラスト…定通りバナナ祭が開催されて一安心、って時にばいきんまんにきちんと謝ろうとするバンナちゃん(えらい)を制止するばいきんまんさんのシーン

「ストップ!おれさまは謝るのも 謝られるのも嫌いだ」
「そんなことよりだ…バナナ島のバナナは最高だな!」

ってなに…このイケメン…なに…ガタガタ
バンナちゃんが謝ろうとしてるの察して、許して、んでもってこの言い草はバンナちゃんが気を遣わなくていいように、元気が出るように考えて喋ってるとしか思えん。ばいきんマジイケ菌!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!🤮🤮🤮
空気の読める菌だな!!!!!!!!!!
物語中盤で「バナナを食べて美味しさに驚け。そしてバナナ島のバナナに謝れ!」って言われていたのもここで回収。ばいきんさんプロやでぇ…

嘘のジャイアントバナナも嘘の仲間関係も、両方本当になったね✌️

今回の映画では、アンパンマンもばいきんまんもバンナちゃんに対して「元気を出して」って励ますけど、その方法とか語り口調が全く違っていたり、2人の優しさの対比が描かれていたのがすごくすごーく面白かったと思います。

ラスト付近で 飛び込んで来たばいきんまんがバンナちゃんを庇って氷漬けにされてしまうシーン。あそこはばいきんまんの不器用だけど真っ直ぐな優しさに触れることによって、初めてアンパンマンの包み込むような優しさも受け入れることができたという感動の名シーンなんだと思いますはぁばいきんまん恰好良い。

■ドキンちゃんが活躍していた

最近の映画では影が薄めだったドキンちゃんですが、今回はニセバンナちゃんとして暗躍し、スパイ活動を行っていました。
部品引っこ抜いて飛行船墜落させたり、愛しのしょくぱんまん様を自ら手にかけたり(くすぐり→墜落)悪チームっぽい働きをしていましたね!!!
よく考えたら変装して単独で敵陣に乗り込むとかかなりの潜入テクですよ。途中でドキンちゃんが遊んでいたばいきんまんとしょくぱんまんの格ゲーやりたいです。ください。

■影薄ラスボス・こおりおに

本作はとにかく全体的にすごくテンポ良く、小さなお友達でも大きなお友達でも退屈せずに観られる映画だったのではないかなと思います…が!
アンパンマンとばいきんまんとバンナちゃんの心の交流がメインでコオリオニは後付けだったんじゃ…と思う程にラスボスの影が薄いです。笑
かわいそうなので何故コオリオニがあそこに居たのか、自分なりに仮説を立ててみました。

その昔、バナナ島の山奥に住んでいたコオリオニ
時折畑に現れては作物を枯らすので、バナナ島民は困り果てていました。
そこでとうとう島民は結託し、コオリオニをバナナ山の地中深くへ封印することに成功。厚い岩盤で蓋をして2度と出られなくしてしまったのです。
月日は流れて数百年、そんなことを語り継ぐ者もいなくなったバナナ島で、今回の不幸な事故によりコオリオニが復活。解き放たれたコオリオニは、昔年の恨みと長年の眠りで大幅にパワーアップしてバナナ島を襲ったのでした。
ちなみにコオリオニを島の地下に封じてからは、内部に渦巻く冷気のせいで、以前は島に時々生えていたと言われるジャイアントバナナが全く生えなくなってしまいました。
当時の島民が口々に「地下の冷気さえなくなれば、島はもっとバナナで栄えるしジャイアントバナナもまた生えるのになあ…」
と話していたその内容が長い年月を経て変化し、
「ジャイアントバナナが生えると島がさらに栄える」
という伝承になったとか……

どうでしょう。
とにかく映画の最初で仕事しながらバナナつまみ食いして原因を作ったバナナマンAはちょっと叱られるべき。
結果的にはGJだったけどね!

■その他気になったこと

・カレーパンマンのポーズと格好が気になる
コオリオニをトリプルパンチで粉砕したのにすぐに再生されてしまい、
トリプルパンチが効かない!?ぐぬぬ!のシーン。
カレーパンマンのポーズが、絶対にそんなことありえないけど、中指立ててるように見えてカッコ良かったです。

あとバナナダンスの時のカレーも可愛かったですよね。丑の刻参りか。もしくは酔っぱらいのサラリーマンぽい。

・やなせうさぎさんかわいい
ラストのバナナ祭のシーンにしっかりやなせうさぎさんもいて、祭に参加してることをDVDで観て初めて気付きました。かわいい(´;ω;`)
キャラが皆で踊ってるシーンにも一瞬映るんですけど、得に可愛かったのはその後のシーン。ジャイアントバナナが生えて来て、それを見上げる皆の姿がジャイアントバナナから見下ろす形で映るシーンで

いた…!!!!!!!
なんかすごいいっぱいのバナナマンを従えてた…!!!!!なんだ、この「慕われてる感」。孫とおじいちゃんみたいでかわいい。

■2022年追記

バンナちゃん絶対アロハ似合うと思わん?

そんなこんなで、10年経った今、もう一度この名作をもぐもぐしているわけですが…
改めて絵とか文を描こうと思って映画を見返してたんですけど、毎秒名シーンなんですよね…困った。描きたい絵も話したいことも増え続けるので参った!!!!降参!!!!もう!とりあえず!!みんな観よ!!!(大の字)

「復興」テーマの映画ということもあり、劇場版アンパンマンの中でもちょっとだけ異色…というかメッセージ性強めの作品にはなっていると思うのですが、そうであっても押し付けがましくならないのがアンパンマン映画の素敵なところだと自分は思っておりまして。ストーリーの中でスっと暖かく沁みてくる前向きなメッセージが、鑑賞後にじんわり心に残ってくれるんですよね。
ふと思うとこの映画をリアタイで観ていた幼児先輩たちはもう中学生くらいになっているわけか…。(怖い話)そんな子たちが大人になって見返したらどんな感想を持つのか、是非聞いてみたいなあ。

この文章をここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました!!!!!!!!
バナナ島はいいぞ。(この記事で言いたかったこと)

■おまけ

10年前に描いてた、
「もしバイキン城にバンナちゃんが遊びにきたら?!」という妄想の落書き漫画を載せておきます。

南の島で太陽のもとでのびのび育ってきたバンナちゃんは、ばいきん城みたいに暗い、ジメジメかびかびした無機質な場所は耐えられないんじゃなかろうかと。
結局ばいきん達がちょいちょいバナナ島へ遊びに行けばいいと思う🍌

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