忍雀ばんばん

藤崎智

ヤミテンを多用することから「忍者」という愛称が知られており

第30期鳳凰位決定戦
十段位決定戦(第16・33・34期)
日本オープン(第3・5・6回)
グランプリ2005

とタイトルも多数獲得している。

しかしMリーグでは現在7戦打っていまだにトップがなく-137.7ptと低迷中。

だが過去の経歴とたかが7戦の結果でどちらを信じるかと言われればまだ過去の経歴の方に重きを置いていい段階だと思う。

ましてや麻雀はダイレクトに実力が反映されるゲームではない。

そこで今日は先日のMリーグより藤崎智選手の麻雀を見ることで強さの秘密を探っていきたいと思う。

11/14日 Mリーグ2戦目 より

東1局 忍者度 ☆☆

東1-0

打5m。安牌を抱えながらトイトイを目指す。ただ結局安牌を一枚持ったところで残りが危険すぎる形なので東を切る手もあるかなと思う。最悪VS親には筋の4mがあるし。

ただ打東はあまりもに忍者感が薄すぎるし当人的にはなさそう。それよりは打4mの方がありそうではある。中張牌のトイトイは重くなりがちなので和了りにバランスを取って打4mは実はあり。

東1-0-1


激痛。この巡目、この形から和了りまで1手か2手かかるというのはかなり差がある。ただ当人的にはしょうがない感じはありそうだししょうがないでいいのかなと思う。

この後親リーチがくるも丁寧に回って聴牌で流局。

東1-1 忍者度☆☆☆

東1-1-1

早くも受け。沢崎選手を仕掛けの重いタイプと見れば役牌三種バラ持ちでは真っ直ぐは戦えない。
一つだけ浮いている役牌があるならそれを切ることはどうってことはないが3枚あるなら最悪三枚、良くても2枚は切ることになるわけでそこまでする価値はないということか。

この一つ持ってる時はさっさと切るが複数持ちの場合は控える、というのは実践でも結構出るので覚えておくと便利。

東1-1-2


リターンが見えてきたので場1(ドラ表)の白は切る。でも発はよっぽどにならない限りは切らなそう。なんなら聴牌取らないまである。

東1-1-3

沢崎選手の仕掛けに対応気味。まぁ速そうに見えるしね。案の定聴牌だった沢崎選手が500・1000ツモ。

この局はフォーカスを当てられない限り語られる役割ではなかったが陰で忍者感は結構出してたと思う。

東3 忍者度☆

東3

うーん。西でよくない?リーチに対応出来る牌とはいえどうせこの段階で曲げられたら降りなわけだし4p周りを引いてペン7sとの切り替え等のある。2巡目から受けを考えるのはあまりにネガティブな気もする。

東3-1


打6p。僕は両面&ドラ受けでソウズ払うのがいいと思うけど何か秘密ある?8pが二枚切れな以上三色をにらみ続けるのはやや危険に見える。

結果的に5pを引いて聴牌逃してノーテン流局。ただ7sも山には2枚ほどあったので単純にほらー!って感じはないがこの局の進行は未来の危険に備えすぎた進行に思えた。

東4 忍者度☆

東4

場1の字牌なかなか切らないマン。5-8sはやや薄いので字牌残すのも通常時に比べばありだと思うけどなんせ東が別に安全じゃない。

東4-1

4p切らんのかーい!!!ここで伸びしろみるんかーい!!

東4-2

ダマ。

別にドラもいっぱい切れてるしソウズみんな切ってて和了れそうなんで枚数が少ないとはいえ曲げていいように思う。

東4-3

2000点の和了り。

流石忍者!!とはあまり思えない。忍術を使うから忍者なのではなく忍術を使って目的を達成してこそ忍者なのでは?ここは忍術で煙に巻くよりは奇声を発しながら短刀で切りつけにいっていい局面のように見える。ぶち切れカウンター意趣返しもそこまでなさそうだし。


南1 忍者度☆

南1

カン8sは2枚切れているためとらず。取らないなら9sの方がややよさそうだけど近藤選手の手出しが8sをケアした様子。

結果は近藤選手と二人聴牌。

南1-1 忍者度☆

南1-1

字牌から切れ警察ご立腹の第一打9mからの7mツモ。

南1-2

早くも受け気味。この後は沢崎選手が1000点和了って終わり。

なんか疲れたのでここまで。こっからはたろたろタイムが始まり藤崎選手は最終的には3着。

牌譜を見ている感じだと受けに関しては流石の受け力と思えるところも多々あるのだが受ける準備をしている分後手を引いている印象がある。

Mリーグは90試合と試合数が多い。

残りゲーム数が少ないと無理をせざるを得ない選手(チーム)も出てくるのでそういった選手が無理やりこじ開けた筋や壁を使って隙を付いて和了る、というようなパターンも出てくるがいかんせん試合数が多いためまだ無茶をする選手が少ない。

そうなるといかなる場合にでも対応できるような藤崎選手の手組だといかなる場合でも戦える代わりにテンポや打点で後れを取ってしまうのかなと思ってしまう。

そう考えると藤崎選手はトップは欲しいところであろうがぐっと堪えるところなのではないだろうか。

ゲーム数が進みある程度他のチームに制限がかかり始めてからが本番であると。

それをするためにも中盤~終盤に向けて残りの三人の攻撃型が烈火の如く攻めてptを稼ぐことこそが藤崎選手が最も輝くために必要なことかもしれない。


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