見出し画像

2022年振り返り&2023年の抱負

こんにちは、明善株式会社の中谷です。
2022年もあっという間に最終日ですね。皆さまには大変お世話になり、ありがとうございました。

今年は仲間が増え、オフィスを移転し、全道あちこち駆け回り、人生史上、最も濃密だった一年でした。一歩ずつ地道にですが、弊社がご一緒させていただいた結果喜んでくださる企業様が増えている実感があったことが、今年一番の収穫です。

1年の振り返り……というタイミングではありますが、これまでに私が起業した経緯についてnoteに書いてこなかったので、改めて弊社の紹介を兼ねてこれまでのことをまるっと振り返る記事を書いてみました。

長々しいnoteですが、最後まで見ていただけると嬉しいです!
(退職エントリっぽい内容になってしまいました笑)

①起業経緯

元々は医療の仕事に就くつもりだった

小さい頃は体が強くなかったのでよく病院に通っていたのですが、そこでお会いした「医は仁術なり」を体現された先生への憧れから、医療の道を目指し始めました(小学生の時です)

「医療で人の命を救って役に立ちたい」というのが当時私が持っていた目標。その志のまま、薬学の大学院まで進学しました。
真面目に研究していたので、論文もそれなりに書きました。

私が書いてきた論文

就職活動の結果、商社に勤めることに

「人の役に立つ道は医療しかない」と思うくらい(今思うと)価値観が狭かったのですが、就職活動の時期に知人から「商社面白いから見に行くといいよ」と勧められ、会社説明会へ行ったことが転機となります。

結果として三菱商事に入社することになるのですが、幼い頃から志していた医療系の仕事とは違う方向に転換したのは「医療とは違った形で人々の生活にお役立ちできることがある」と、説明会で知ったことがきっかけになりました。

(ちなみに当時は、商社が何をやっているのか良く分かってませんでした。丸紅は紅生姜を作っている会社だと思ってたくらいです。。。笑)

新卒で入社した三菱商事での配属は面白く、医療系の部署に配属されると思いきや、保険リスクマネジメントの部署でした。笑

思い描いていたのとは全く違うキャリアのスタートでしたが、この部署での経験が今の起業に繋がっているので、最高の巡り合わせだったと思います。

【保険リスクマネジメントの部署でよかったこと】
・新人がほぼ入らない部署だったので、新人がよくやるような資料作成やデータ分析業務だけでなく、保険料削減の企画/子会社の中経作成支援/システム開発など経営関係の仕事に携われたこと(おかげで中小企業診断士の資格も取ることができました)

・保険代理店にも出向したのですが、出向社員が社長くらいしかいなかったので、自分で仕事を作ること(新規顧客開拓・BPRプロジェクト立ち上げ)が多く、自力で何とかする能力を身につけられたこと

・ロンドンやニューヨークの保険ブローカー・保険会社と交渉していたので、英語のレベルがめちゃくちゃ上がったこと

数々の超ラッキーな経験をさせていただいた中で、起業のきっかけとなったのが損害保険分野での養殖事業支援でした。

私はマグロとサーモンの養殖事業に関与させていただき、日本とノルウェーの養殖現場を見て圧倒されました。日本の養殖は勘と経験に依拠した手間のかかる手法を採用しているのですが、ノルウェーの養殖は機械化・自動化が進んでおり、効率的に生産をしていたのです。

ノルウェー出張中の写真です。笑

養殖場は、どの国も地方にあります。しかし、ノルウェーと日本では人材、設備、どれをとっても全く違いました。投下している資本が変われば、ここまで変わるのか……と衝撃を受けるくらい、産業としてのレベル差があったのです。

圧倒的な生産性の差を目の当たりにして、ノルウェーの平均年収が高いことにも納得がいきました(「ノルウェーは地方でもお金を持っている人が多いな…という印象でした」)

資源が限られている日本にとって、これが一つの目指すべき姿なのではないか?と感じるきっかけになった経験です。

日本のものづくりの現場は地方にある。
産業に生産性を求められるようになると、地域でも高い所得が実現でき、地域の活性化に繋がるのではないか?

起業しようと思ったきっかけ①

梅ボーイズでの経験

起業の後押しとなった2つ目の経験は、「梅ボーイズ」のお手伝いです。

2018年11月、大学の研究室の後輩である山本将志郎さんが農業で起業するという話を聞き、興味を持った私は和歌山へ行きました。

彼の実家は梅農家で、お兄さんが梅農家を継いでいるのですが、お兄さんが「仕事つまらない」と言うのを聞いて寂しく感じ、山本さんは梅干し屋を始めます。

彼の熱量に感化された私は、2019年1月から本業の仕事をしながらお手伝いを始めました。山本さんを中心に男4人が集まったので、「梅ボーイズ」という名前で活動をスタートします。

母校・北海道大学にて

仕事の合間を縫いながらでしたが、日本一周のスケジュール立てたり、完熟梅を一緒に収穫したり、経理周りのDXをしたり、ECサイトを作ったり……と、あらゆる業務に携わらせてもらいました。

その中でも忘れられないのが、「完熟梅の収穫」です。

皆さんは"完熟梅の香り"と聞いて、想像がつくでしょうか?私も収穫作業をして初めて知ったのですが、完熟梅は桃のような甘くて優しい香りがするのです。

畑いっぱいに広がる完熟梅の香りを嗅いで「日本酒の梅酒を作りたい!」と思ったことが、今年も無事に完成・出荷が始まっている三千櫻酒造さんとの日本酒プロジェクトにつながっています(過去の週報に数回出ているので、ぜひ見てください!)

梅ボーイズを支援する中での一番の気づきは、「良い商品は認知されると売れ、お客様も長く愛してくれる」という事実です。これは、弊社がご支援させていただく際の根本的な考え方にもなっています。

売れるために奇をてらう必要はない。
商品は徹底的に良さにこだわり、知ってもらうための努力を怠らなければ、付加価値の高い商品を売ることができる。
良い商品は地方にたくさんあるので、付加価値をつけて商品を販売できるチャンスはたくさんあるのではないか?

起業しようと思ったきっかけ②

地元に対する危機感

起業を決めた最後のきっかけが「地元に対する危機感」です。私が生まれ育ったあいの里は、1990年代にベッドタウンとして興ったまちです。

その世代の子どもたちが巣立っていった今は、高齢者のまちになってます。そしてこれといった産業がないので、若い人は流出していく一方です。帰省するたびにまちが廃れていっている実感があり、とても寂しい気持ちになります。

こういったまちが、北海道にはたくさんあります。思い入れのあるものが無くなるのはとても悲しいことですし、まちが廃れていくのは、今もそのまちで生きる人にとってシンプルにマイナスです。

持続可能な地域を作る事」

これを生涯の目標として、創業することを決意しました。

(この目標は、弊社の社名である「明善」とも関わる部分です。詳しくはこちらの記事で↓)

②2022年振り返り

仲間が沢山増えました

創業時は私一人だけでしたが、気づけばたくさんの仲間に恵まれています!

一人でやれることなんてたかが知れていますし、なにより大きな事を成し遂げるには仲間が必要です。弊社が向き合っていく領域、取り組む仕事は大変なことも多いですが、一緒に課題に向き合ってくれるメンバーの募集もしています!

ご興味がある方は、お気軽に中谷のTwitterにDMをいただけたらと思います!

9月に撮影した集合写真

管理会計導入支援サービスの提供開始

中小企業こそ「勘と経験」でなく、「実績に基づいた経営判断」ができる必要があると思い、管理会計導入支援サービス「マネコン」を立ち上げました。

マネコンのお知らせをしていると「間に合っている」「そんなもの必要ない」といったお言葉をいただくことが非常に多いのですが、実態として本当に"間に合っている"という状態にまでなれている企業は、ほんの僅かだと感じています。これが、地方中小企業の現状です。

ただ、しっかりと向き合ってお話するに至れていないのは、弊社の力不足だと反省しています。マネコンは管理会計導入に良いサービスだと信じているので、2023年は時間をかけながら形にしていきたいと考えています。

補助金申請支援サービス、50社以上の実績

弊社が得意としている補助金申請支援サービスについては、1年間で50社以上の事業者様からご依頼をいただけるようになりました。

この一年間で北海道の至るところに出張し、「地方に行けば行くほど補助金を使い方がわからない」ということを実感しました。正確に言うと「使い方を知る機会がない」でしょうか……。

「あの機械・設備を導入できれば、会社を大きくすることができるのに」という想いは都市部・地方関係なく、事業者さんなら誰もが持っているはず。

そんなお話をされている事業者さんには弊社から補助金申請のご提案をさせていただき、実際に補助金を使って大胆な設備投資を行うに至ったケースが今年だけでも数多くありました。

2022年は「補助金の申請支援をすることで事業が拡大し、経営がより良い方向に進む」という確信を得ることも出来たので、今後会社としてさらに支援体制を強化し、注力事業として中小企業様にお役立ちできるようにしていきたいと考えています。

③2023年の意気込み

事業承継に本格的に着手

実はこの一年間、事業承継の準備も水面下で進めていました。具体的な社名は言えないのですが、3~5社の承継を予定しています。

どの会社も特徴的な尖ったサービス・商品を持っており、とても魅力的な企業ばかりです。今後、承継先で一緒に働いていただける仲間も募集しますので、ご自身のご検討ならびに周りの方へのお知らせという形でお力添えいただけますと幸いです。

旭川方面と札幌の二拠点生活

中谷は、2023年から週の半分は旭川方面で生活します!笑

現在も鷹栖町商工会様の一室をお借りしてオフィスにしているのですが、本格的に常駐することになります。こちらでも地域の事業承継の課題について、役場や商工会様と議論しながら解決策を模索していきます。

旭川市、鷹栖町、東川町あたりが主な活動範囲になる予定です。既に近隣にお住まいの方、そして「旭川方面に移住しようかな?」なんてお考えの方、ぜひ一緒にお仕事しましょう!

弊社鷹栖オフィスが入居する、商工会様の「プラザ・クロス10」

帯広にオフィス設置

こちらはまだ"半分願望"レベルなのですが、十勝方面でもさらに仕事をしたいと思っており、来年こそオフィスを設置したいと考えています(私の将来的な生活は札幌を離れ、旭川方面+十勝方面の二拠点を予定してます。笑)

十勝は他に類を見ないほどのポテンシャルにあふれており、磨けば伸びる企業・商品・サービスがたくさんあると感じています。今後さらにご縁を紡いでいき、十勝進出を実現していきたいです。

北海道行脚(引き続き)

補助金申請支援を通じて、地方こそ補助金を求めている方がいらっしゃることを実感しています。来年も引き続き北海道行脚を続け、補助金を使った経営改善について提案を行っていきます。

明善は、徹底して現場主義です。時間の許す限り(≒気合で時間を作って…笑)道内あちこち出張していきますので、ご興味がある方は弊社でのお仕事が向いているかもしれません。笑

↑出張の様子は週報で

④最後に

とりとめもないnoteになってしまいましたが、弊社は事業承継を通じて持続可能な地域づくりを本気で目指しています。

「次の100年をデザインする」

自ら掲げたミッションに2023年も真正面から向き合って、ひたすら手を、足を動かしてきます。

仕事量も移動も多く、ぱっと見大変な仕事ではありますが、それを上回るほどのやりがいに満ちあふれています。これからも週報などで情報発信をしていきますので、ぜひチェックならびに応援をしていただけると幸いです!

そして、もし弊社にご興味ありましたら、一度フランクにお話できたらと思います。お気軽に中谷のDMまでご連絡ください!


中小企業様の成功事例について、本や現地インタビューで事例を収集しております。無料で展開していきますので、運営ご協力賜れますと幸甚です!