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近くて遠い遠くて近い場所

生まれ育った土地を離れ
別の場所に生活の拠点を置く人と
地元に残り生活をしている人の割合はどのくらいなんだろうと
ふと考えた

きっかけはやはり
今のこの世の情勢なんだけど

なんの気兼ねもなく
行き来出来ていた以前と比べ
今はそれを躊躇する色が強い為

私の中での遠くて近いが
ただの遠いでしかなくなっている

生まれ育った土地
実家のある場所
いわゆる故郷と呼ばれる場所が
今は遠いのである

故郷を離れる前
今暮らしているこの土地のことを
海外と呼ぶ人が多かった

まったくもって
失礼な話ではあるけれど

その定義は単純に
陸路が繋がっていないこと
正確には
歩いてたどり着ける場所では無いということ

ただ、空路を使えば1時間ちょいの
まさに
遠くて近い場所という認識だった

何かあればすぐ飛んでいける
そんな常識が
常識でない今

もはや、遠くても近いという
心の距離だけが支えだったりする

心の距離は近いけど遠いねを
意識しないように努める日々

ありとあらゆるツールを使い
画面越しの姿を見て言葉を交わすことはできても

その手の温もりは
記憶の中だけにしか存在しないことを実感する

子育て
会社経営に追われ
忙しさにかまけそれを理由に
帰省をしなかったここ3年プラス
行き来の縛りがついてからの1年半の約5年弱の故郷との空白

この1年半の情勢の煽りを
真正面から受け
余儀なく会社をたたみ
時間を持て余している今のもどかしさを嘲笑しているかのような
ヤバいやつが蔓延る今の世のことは

きっと
ずっと忘れない

このヤバいやつの嘲笑の蔓延を
許さない為に
今は不要不急を心掛ける

その手の温もりが
記憶の中だけのものになるのは
真っ平御免だ

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