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J39(ピープルズチェア): フレデリシア

今日は私が大好きな『買い時がわからない 椅子』J39をご紹介します!

J39:FREDERICIA

大好きな椅子なのに買い時が分からない?  何じゃそりゃ?
実は私、この椅子に魅了されてから早20年以上が経っております。
思えば・・・と言うより思い出せない!
いつからこの椅子が好きだったのか!?
この椅子を知ったきっかけは一体何だったのか!?

気付けばいつの間にか私の心に入り込み、そしていつまでも居座り続ける
ニクイ奴・・・。
無口で目立たないけど、何となく気になる同じクラスの窓際のあの娘。
表情だってあまり豊かな方ではないけれど、僕は知ってる。あの娘がクスっと笑った時、時間がほんの少しだけゆっくり流れるくらいに、周りの空気が優しくなるんだ・・・。
なんて青春小説の一説に出て来そうな甘酸っぱい妄想を巡らせながらも、そろそろ真面目に『J39』の説明に入りたいと思います。

BØRGE MOGENSEN

デンマークを代表する家具デザイナー、ボーエ・モーエンセンは皆さんご存じでしょうか?
Yチェアで有名なハンス・J・ウェグナーと共に、デンマーク家具の黄金期を支えた偉大なデザイナーの一人です。
そのモーエンセンが『庶民の為に良質な家具を』とデザインし、1947年にF.D.B.(デンマーク生活協同組合連合会)から発表されたのがこの『J39』と言う椅子なのです。
現在ではフレデリシア社から販売されており、驚く事に1947年から2024年現在まで、80年近く一度も止まる事なく生産され続けています。
本国デンマークではYチェアよりも普及率が高く『ピープルズチェア(みんなの椅子)』と言う愛称でも親しまれています。

J39:オーク材 / ソープフィニッシュ

たった4種の成形しやすいパーツと水平垂直に組み上げるこのフレーム構成は、廉価な価格設定と優れた量産性を確立し、まさに『庶民の為の家具』として当時のデンマーク国民の元へ広く渡る事となりました。
また多くのデンマーク国民に愛された理由はそれだけではありません。
椅子としての大前提、座り心地もとても良いのです。
この後ろ脚が垂直に背もたれまで伸びた椅子で、ここまで座り心地の良い椅子を私は他に知りません。

staff イリサ(身長:173cm  /  体重:リンゴ3個分)

深く腰を掛けると、しっかりと腰を支える位置に背もたれがあり、テーブルに向かった時の姿勢や手の落ち着き具合がとても良いのです。
ラウンジチェアなどと違って、体を預けると言うよりは、正しく座る為にそっと支えてくれる様な印象です。
ダイニングチェアに最適な椅子だと個人的には思っております。
実際モーエンセン自身も、自宅のダイニングで長く愛用していた様です。

では何故そこまで良いと思っている椅子を今日まで手に入れてこなかったのか?
それはこの【シンプルで完成された普遍的なデザイン】と、庶民の為にと設定された【廉価な価格】が・・・

ずっと有りそう。
いつでも買えそう。

と言う不埒な考えを私にもたらしてしまったからです・・・。

気付けば20年以上の歳月が過ぎてしまいました。
そして最近、ふと手に取った10年前のインテリア雑誌に掲載されたJ39の価格を見て、この無駄にした20年以上の歳月を更に恨むのでした。
しかし この度のLAST就任を機に、やはりお客様にお勧めする以上は自分も使ってこそと、やっとJ39の購入を決心致しました!

普遍性に優れたこの椅子は、物価の上昇と共に今後も価格が下がる事は無いでしょう。
仕事柄、インテリアのトレンドの移り変わりや、沢山の椅子を見て来た私が、ずっと心変わりする事なく『良い!』と思い続けている事も自信を持ってお勧め出来る理由の一つです。

ここで声を大にして申し上げます!
J39の買い時はまさに今です!!
欲しいと思ったその瞬間こそがこの椅子の買い時なのです!!!

『気になるあの娘』が『高嶺の花子さん』になる前に、皆さまも是非ご検討下さい!!

staff イリサ



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