【詩】さようなら、私はここに
優しいあなたは過去の自分さえも置いて歩くことができない。ずっと独り占めしていたい自分が、もう行くよと言ってさよならを言う時、それは恐れることではなく浄化という自然な道筋。
何もかも新しい手荷物で、もう少女とは呼び難い表情。あなたは歩いていく。
人を知り自分を知りゆく日々の中に、生まれ持った純粋さは廃ることなく煌めいている。
「私ずっとこわかったの」
そう言った彼女は、過去を武器にして不安など一切ない声色で歌った。
あなたが自由になることを許したとき、周囲もまた自分を