「中庸」が好きな日本人
陰陽思想については以前書いた記事をご覧ください^^
日本の文化を見ていると、自然と「中庸」を保つように私たちは生きている。
もはや、これは「中庸が好き」なんだなと感じています。
私が東洋思想サロンを開いている、静岡県浜松市は「ガーベラ生産量日本一」なんです。
ガーベラは元々南アフリカ原産。そこからヨーロッパに渡り、今ではオランダで多く栽培されています。
ガーベラといえばどんな色を思い浮かべますか?
オレンジ、赤、黄色のように写真のような原色系を思い浮かべる人は多いでしょう。実際にお店に並ぶガーベラはほとんどが原色。
日本では近年ガーベラの色の研究がますます、進んでおり、さまざまな色が出てきています。
その結果、日本人にはこんな感じの淡い色がとても好感度が高いのだそう。
日本人は淡い色が好きなのだそう。
この淡い色を「新色」として、オランダはじめ西欧諸国に輸出したところ、すこぶる人気がなく、「ガーベラと思えない」と言う言葉が多く返ってきたそう。
色が「ぼやけて」見えるのだとか。
でも日本人にはとても人気。
さて、日本人が大好きなお花といえば「桜」。
こちらもガーベラになぞらえていうならば、原色ではないので「ぼやけた」色です。
また、日本人の大好きな「藤」。
こちらも「ぼやけた」色。
でも日本人はこういったはっきりしない色がとても大好きなんですよね。
はっきりしない、はっきり言わない、ここに日本人は奥ゆかしさを感じ、美しさを感じる。
「儚さ」がとても好きなんです。
完璧じゃない。
けれども、これからのますます素晴らしくなる、サナギのような姿に惹かれる日本人。
満月だけが美しいのではなく、少し欠けている、十三夜も、十日夜もまた良い。
桜は蕾の時も美しく、咲き誇ったものも、散り始めもまた美しい。
なんなら、枯れている姿も美しい。
満開の姿は「陽性」です。
枯れ木の姿は「陰性」です。
儚いどちらでもない姿は「中庸」です。
もはや、陽性も、陰性もどちらにも偏らない、どちらにでもその時の気分に応じて変えることができますよ、とこの姿がそもそも中庸なんだな。
「どちらにでも行けますよ」
常に中庸だと、とても生き方がしなやか。
私もそうありたい。
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