カタカナ英語からの脱却

こんにちは。フォニックス・ガーデン代表の淵江明子（ふちえめいこ）です。

私には、現在３歳の息子と５歳の娘がいます。子供たちには、その歳なりに、世界のどこへ行っても生きていけるだけの力を持っていてほしいと考えています。そのためには、自分が信じることをやる抜く力、物事の本質を見抜く力や思考力、自分の考えや想いを伝えられる表現力、人間と自然を尊敬し大切にできる優しさ…などなど、いろいろなことが必要とされると思いますが、その基礎とも言える大切な要素が、コミュニケーションのツールである言語だと思います。

まずは英語を使いこなせれば、日本語の情報に限らず、世界中のあらゆる情報にアクセスでき、思考を深めることも人間関係を構築することも可能になります。

　

私が子供たちに伝えてあげられるのも、その英語。だから、生まれたときから英語と日本語の両方で話しかけるようにしていました。夫は日本人ですが、彼にも協力してもらって、なるべく日常生活で英語に触れられるようにしてきました。

その成果が出てきたのは、二人とも１歳半過ぎた頃。徐々に英語を自然に話すようになってきました。最初はdog, book, look, goなど１単語のみだったのが、２語から３語へ。そして、今では私が英語で言ったことは、ある程度の文章のまとまりでもほとんどすべて理解していますし、映画なども英語の音声で物語を理解できるようになってきました。

なかでも、私たちが家庭で特に気をつけていたのは、「カタカナ英語を使わない」ということ。例えば、日本語で話しているときにも、「ヨーグルト食べる？」ではなくて、「Yogurt食べる？」にしていました。

ポテトチップス、アイスクリーム、チョコレート、コーヒー、ワイン、ビール、ジュース、グレープフルーツ、オフィス、クレジットカード、スマートフォン…。私たちの生活には、びっくりするほどカタカナ英語があふれています。また、パソコン、クーラーなど、そのままでは通じない和製語もいっぱい。

日本では、外来語を母国語に取り入れるときに、日本語的な音の特徴（子音と母音がセットになって一つの音をなしていることや、トントントントントンという一定のリズムで成り立っている点など＝syllable timed language）に合わせて、本来の言葉を日本語のフィルターを通して別の言語（カタカナ英語）にしてしまっているのです。

それが一方で、中国語では、英語から来た言葉であれば、英語的な発音はそのままに発音されます。つまり、日本人が陥りやすい「カタカナ英語」的な発音は、そもそも存在しないのです。

どちらが、英語の発音にとってメリットがあるかは、明白だと思います。

私たち日本人は、自国の言語の特徴にのっとって変形させたバージョンでの英語「カタカナ英語」に慣れ親しんでいるために、日本語のルールのまま英語を読もうとしてしまい、その癖から脱却できなくなっているのです。

逆に、英語ネイティブの人たちが日本語を学ぶと「ワタ〜シは…」（「タ」の母音「ア」で音が上がって長くなっている）となってしまうのは、英語が持っている性質（アクセントがあるところを音を上げて長くする）を日本語に当てはめてしまているのです。

英語の正しい発音を知っていくには、英語という言語がもっている、最大の特徴とも言えるStress timed languageというのが、どういうものなのかを知る必要があります。カタカナ英語はそれに逆行するものとも言えます。

そういった理由から、私は家庭では一切カタカナ英語は使用していません。必ず正しい英語のリズムとアクセントで発音します。それは子供のみならず、大人にとっても英語のスピーキング力を向上させる、とても大切な秘訣だと感じています。これは、私がフォニックス・ガーデンの受講生の方々にもお伝えしている発音のトレーニング方法でもあります。一日何度も登場するカタカナ英語を正確な英語発音にしてみませんか？

PHONICS GARDEN代表　淵江明子

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