蝉の羽とか抜け殻とかを思い出しながら、空蝉さんのことを思う。
そうだ源氏物語読もう。で、だらだら読んでる。蝉って手書きで漢字で書けるようになるくらいには、だらだらと。
空蝉という単語には、なんとなく蝉の羽が透けるような儚なげなイメージがある。薄幸そうな。日陰の消え残った雪のような。
源氏物語を読んだことが無くても、空蝉さんのエピソードは知ってたんですよ。サッと衣を残して本体は姿を消してしまう、なんて一度聴いたら忘れられないじゃないですか。ほかに、そんなことしたお姫様って、います?
・蝉の羽
で、抜け落ちた(なんとなくそう書いてみたけど、実際は食べ残されたのかもしれませんね)蝉の羽を初めて触れてみたとき、驚きました。思ってたのと、全然違う! 蝶の羽の消えそうな触感に似てると思ってたら、案外ザラザラだし板みたいにかたいし。
こんなのが、女の呼び名でいいの? でもまあ、空蝉さんの意地っ張りで頑な雰囲気には合ってるのかもなあ。
・蝉の抜け殻
蝉の、全体が三角形みたいないい感じのフォルムのままどんどん抜けてくと思ってた。蝉が樹の幹に止まってる姿で抜け殻もあるんだと。でも初めて抜け殻を見たときに、これも期待を裏切られました。抜け殻って本体の部分の形で、羽はしわしわに畳まれてるんですよね。えー、かわいくない。と、正直思いました。
まあ、でも、空蝉さんに寄せて考えると、殻にとどまれないほど膨らんでしまった想い、みたいに読むこともできて、まあ、それはそれで合っているのかなあ。
紫式部先生は凄い、って方向に読みがちですね、ワタクシは。
それでは今夜はこの辺で。
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