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「一生の財産」4年 東山直樹

「一生の財産」

商学部商学科 4年 東山直樹 (東京ヴェルディユース)

今回部員ブログを担当させていただく、商学部商学科4年の東山直樹です。

まず初めに、新型コロナウイルス感染拡大防止にご尽力頂いている医療関係者の皆様、そして関東大学サッカーリーグ戦をはじめとする様々な大会の開催にご尽力頂いてる皆様に深く感謝申し上げます。


明治大学体育会サッカー部に入部してからあっという間に月日が経ち、この部でプレーすることができるのも残り2ヶ月となった。

そしてこの部員ブログを書くのもついに最終回がやってきてしまった。

人生で最後になるかもしれない今回の部員ブログは、「一生の財産」という題で、この大学4年間を通じて変わった価値観や考え方、新たな気付きや感じていることを率直に綴っていき、少しでも東山直樹がどんな人で何を考えて日々過ごしているのかを知ってもらい、読んでいただいた方の気付きや何かのきっかけになればと思う。

長い文章にはなりますが、5分程で読めるので最後まで読んでいただけたら幸いです。
※読んで損はありません。


入部した一年時の始動日。
「4年間でサッカー選手としても人間としても大きく成長したい。」と大声で抱負を語ったことを今でも鮮明に覚えている。
自分が明治大学体育会サッカー部(以下「当部」と略称)に入りたいと思ったのも、これが一番の理由である。
当部は「プロの養成所ではなく、人間形成の場」である。栗田監督やスタッフの方々からは、プレーはもちろんの事、挨拶や受け答え、立ち振る舞い等、様々なことをご指導頂いている。

下級生時には、仕事に追われ睡眠時間が充分に取れないことや、仕事でミスをすると罰を受けること等、過酷な環境であるということは、二つ上の兄から十分に聞かされていた。
それでもそんな環境に身を置くことで必ず成長できると確信し、当部に入部した。

入部すると初日から先輩方に集められ、出会って間もない私たちに熱いご指導を頂き、組織の偉大さを肌で感じたと同時に、ついに大学生活が始まったという期待感で胸がいっぱいだった。不思議と不安感は一切なかった。

「一年目から試合に出場する」と、大きく期待を膨らませていたが、一瞬で心をへし折られることとなった。トップチームには一切関われず、セカンドチームでも一番下の立ち位置であった。自分のこれまでのサッカーを全否定されたように感じた。トップチームに上がれないことや試合に出れないことを監督やスタッフのせいにしていたこともあった。(下級生は見習わないように)
サッカーもうまくいかず、寮生活や仕事でも先輩に怒られる毎日。周りを見ると壁しかなく、同期の皆で閉じ込められていたような気分だった。その壁を誰が打ち破るのか、誰が越えていくのか、全員が毎日の中で必死にもがいていた。
当時は全力で毎日過ごしていたが、今振り返ると、毎日をこなしていたようにも思える。
一日一日を全力で過ごしてはいたが、その先に何があるのか、どう繋がるのかというのは考えることができていなかった。
上級生になり、チームのことを考える日々や、就職活動を通してこれをとても強く感じた。
特に下級生に指導するときや練習中の声かけ等、自分がチームに良い影響を与えるというのは常に意識している。自分の発言・行動がチームにどう影響を与えるのか。厳しく注意したり、優しく助言したり、時には下級生に主導権を持たせてみたり。正解はなく試行錯誤の毎日である。

「人生は努力の日々。成功と失敗の連続が楽しい。」
これは栗田監督からいただいた言葉である。
元々ポジティブな性格ではあるが、この言葉をいただき、どんな苦境の中でも、その状況を楽しむことができるようになった。
少し考え方や意識を変えるだけで、人生はもの凄く楽しいものになることを深く気付かされた。

サッカー(その他のスポーツも)と私生活は密接に繋がっており、決して切り離すことはできない。
私生活での一つ一つのこだわりが、サッカーのこだわりにも繋がり、私生活の隙がサッカーの隙にも繋がる。
大学にサッカーをしにきたのはもちろんだが、ただサッカーをやっているだけでは一流・超一流のサッカー選手にはなれない。
だからこそ当部では人間形成の部分にもこだわっている。

プロサッカー選手になろうが、社会人になろうが、大事なのは看板がなくなった時のその人の価値(=人間性)である。今は明治大学体育会サッカー部の東山直樹であるが、あと2ヶ月でその看板はなくなる。看板がなくなったときに「東山直樹」としてどんな価値を生み出すことができ、何ができるのか。
これがとても重要であると感じている。


そして大学4年間で私自身が一番大事だと感じているのは、
「なぜ?を大切にすること」である。
なぜ自分が明治大学に入ったのか、なぜ今サッカーをしているのか、監督やスタッフがなぜこの練習をしているのか、なぜ?というのを突き詰めたらどこまででも深堀りすることができる。
そして自分自身のなりたい未来像から逆算をし、今何をしなければならないのか、その未来像になるために何が必要なのかを考えなければならない。
もしその未来像になれなかったとしても、その思考錯誤の毎日には必ず意味があると思う。


冒頭にも書いたが、私は「4年間でサッカー選手としても人間としても大きく成長したい」という想いで当部に入った。
それを振り返った今、達成することはできたと自負できる。
明治大学体育会サッカー部に入ったからこそ今の自分があると思う。
当部に入り本当に良かったと、心から思う。
もちろんまだまだ伸び代はたくさんあり、これからも成長しなければならない点は多々ある。
しかし、この大学4年間は生まれてから22年間で一番濃い4年間になり、自身に関わる全ての人と本気で向き合うことにより価値観・考え方の変化、新たな気付きがあった。
これらは私の一生の財産です。
この財産を握りしめて、更に東山直樹という人間が大きく成長できるように、そして後輩たちに何か残すことができるように、残りの学生生活を謳歌したい。


長く拙い文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。


今シーズンも残り2ヶ月。
関東リーグ、インカレ、ILと残りのタイトルを全て奪取し、後悔なく最後に笑って終われるように部員全員で一つになって邁新していきたいと思います!
今後とも明治大学体育会サッカー部の応援の程、宜しくお願いします!


次回の四年の部員ブログは、マネージャーの野島風菜です。
抜群のスタイルと美貌を兼ね備え、ピッチ外からチームを勝利へと導いてくれる女神です。彼女と話すとなぜか心がリラックスでき、良い意味で力が抜けます。選手・マネージャー誰からも愛される風菜。選手とはまた違った視点で、彼女らしいブログを書いてくれると思うのでぜひご期待ください!

直樹

東山直樹(4年=東京ヴェルディユース)
商学部商学科。MF。


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