【拝啓ドッペルゲンガー】kemu楽曲の物語を改めて考察してみる【10周年】
九度目まして。夢結(@Mei_yumeyui)といいます。よろしくお願いします。
サムネイルは「拝啓ドッペルゲンガー」4:26辺りのスクリーンショットを使わせていただきました。
企画概要はこちら。
また、この曲の歌詞はkemuさんのpiaproにアップされていませんので、初音ミクwikiから引用(一部見やすいよう添削)させていただきました。
【GUMI】拝啓ドッペルゲンガー【KEMU VOXX】
【HD】拝啓ドッペルゲンガー 【KEMU VOXX】Dear Doppelganger
「少年は少年を失くして」 - 動画説明文より
現状の最新曲、9作目です。ストーリーはドッペルゲンガーに自分が乗っ取られる的なよく見る話でわかりやすいと思います。
えっ、もう「敗北の少年」〜「拝啓ドッペルゲンガー」の期間より「拝啓ドッペルゲンガー」〜現在の期間の方が長いんですか...?
歌詞考察
突然ドッペルゲンガーが現れます。「」内が分身の台詞ですね。以下ではこのドッペルゲンガーの方を分身、オリジナルの方を主人公と表記していきます。
そしてまた幕は上がるには、前回までで物語に区切りがついたはずなのに再び類似のストーリーが展開されていくこと、約4年ぶりの完全新曲であること、などの意味が込められてそうです。
この分身によれば、自分が現れたのはあなたが願ったからだとのことです。kemuキューブは破壊されたはずなのに、願いの叶う奇跡がまだ続いてる...?
まあ分身がいたら面倒ごとは押し付けたいですよね。「」内の台詞では結構従順なように見えますが、含み笑いをしてもいます。
分身と自分、どっちが本物...?と、自身がわからなくなっている主人公の様子が見て取れます。
奇跡の輪廻とあるので、やはりこの現象は今までの一連の奇跡と同系列のものだとわかります。
分身に色々と任せすぎた結果、整合性が取れなくなっていきます。分身が過ごした日々は、主人公の経験になるわけではないし、分身が聞いた言葉も、主人公の記憶にはありません。
分身による乗っ取りです。
今度はお前の番というところが一般的なドッペルゲンガーとは違って面白いところです。後でここに触れる歌詞がまた出てくるのでその際に詳しく描きます。
命の椅子は一つだけでは、分身と主人公、二つの人格が同時に存在できないことが示されています。誰でもいい、器を下さいからは、主人公が本来の自分の身体でなくてもいいから、自分の人格の容れ物を求めている様子が見えます。
まず下4行です。
君も次の誰かちゃんと救わなくちゃとあります。これでこの曲におけるドッペルゲンガーの仕様が分かりましたね。乗っ取られた側は他の人のドッペルゲンガーになることができ、その身体を乗っ取ることができるということです。前述の奪われたんなら奪えばいいだろは、そういうことです。
これを踏まえて上4行を見ると、結構意味が見えるんじゃないかなと思いまう。例えば、ずうっと続くヒトの業の連鎖からはこの乗っ取りが連鎖的に続いていくことが読み取れます。
また、イニシエイションは上記の意味ですが、これは主人公と成り替わった分身が、主人公として世界に承認されたことを示していると考えられます。
この仕様を踏まえると奇跡の輪廻は、分身が現れるという奇跡が、中身を入れ替えつつ繰り返されることを言っているようにもとれます。
上手くやれよはどちらの台詞でしょうか...
前例にならって「」が無いため主人公の台詞だとすると、分身に向けて自分の身体で上手くやってくれという風に、「」は無いけどこれはもう乗っ取りが完了しているからで、分身の台詞だとすると、主人公に向けて次の乗っ取りを頑張れよという風に取れます。
「」内は分身の台詞でした。ここで分身が再び主人公にこの台詞を言うのは考えにくいので、これは主人公の台詞でしょう。
つまり、主人公が他人の分身となり、その他人に向けて言っているのだと考えられます。こうして物語は曲の冒頭に戻り、乗っ取りは連鎖的に続いていく......という結末です。
PV考察
以下の画像はすべて「拝啓ドッペルゲンガー」からのスクリーンショットになります。
1:39辺り
CASE:○○......FAILUREが右側にいっぱい並んでいます。○○の部分を見てみるとどうやらこれは奇跡の内容みたいです。どのワードがどの曲に該当するのか自分なりに考えて書いてみました。アルバム曲も含んでいます。
REBOOT - 再起動 / 人生リセットボタン
HIDDEN - 隠れた / インビジブル
FUTURE PREDICTION - 未来予知 / イカサマライフゲイム
IMMORTALITY - 不死 / 地球最後の告白を
ETHNIC CLEANSING - 民族浄化 / 六兆年と一夜物語
PROLONGING LIFE - 延命 / 嘘つきシューティングスター
TIME STOP - 時間停止 / 期末試験の帝王
HOSTILITIES ELIMINATE - 敵排除 / ぼくらの報復政策
NONSELECTIVE REALIZATION - 非選択実現 / モップヒロイズム
TIME UPSTREAM - 時間遡行 / タイムマシンと入道雲
ELECTIVE REALIZATION - 選択実現 / 君にモテたい
ALTERNATIVE REALIZATION - 代替実現 / 天才シンガー凡才シンガー
REASSIGNMENT - 配置転換 / 拝啓ドッペルゲンガー
「カミサマネジマキ」が無いのは元凶の奇跡の装置製作にまつわる話だから。
「リンカーネイション」「敗北の少年」が無いのは奇跡が拒まれ実行されなかったから。
「独白」が無いのは「インビジブル」の後日譚的な話でHIDDENに内包されているから。
「何でもない朝に」が無いのは「敗北の少年」よりも未来の話で、奇跡と関係が無いから。
で、一応全曲説明がつきそうです。
「拝啓ドッペルゲンガー」だけはFAILUREが無いですが、これは今まさに実行されている最中だからだと考えられます。
2:12辺り「પ્ રયિ」
Google先生によると「Prey」でした。獲物......?
「પ્રયિ」だったら「Dear」で歌詞とも合うんですが...
3:20辺り「હું ઘરે રહેતા કોઈ બાળકો હોય છે. હું તમારી ખુરશી બેસીને છેુ.」
Google先生によると「I have no children living at home. I am sitting in your chair.」でした。2行目に関しては命の椅子は一つだけの件があるので分かりますが、1行目は正直分かりません......
3:32辺り
誰かが立方体状のものを復活させているような描写です。
黒い手袋ではないのでマキちゃんでは無さそうですし、袖の書き方からしてこの曲の主人公あるいは分身でも無いでしょう。
これに関しては今後の曲で明らかになっていくものだと思っています。
幕、上がりっぱなしですからね。(新曲待ってます......!)
0:57辺りでは分身側のスマホについていた、分身側の目についているマークですが、
4:05辺りでは主人公側のスマホに移動しています。乗っ取りはスマホ(電子機器?)を介して行われているのかもしれません。1サビ後の間奏がやけにPCを意識した表示になっていたのもそのためかも。
まとめ
起:主人公の分身が現れる
承:分身に本来自分でやるべきことを押し付ける
転:分身に乗っ取られる
結:主人公もまた誰かの分身へ
お付き合いいただきありがとうございました。
最終回「時系列篇」でまたお会いしましょう。
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