【地球最後の告白を】kemu楽曲の物語を改めて考察してみる【10周年】
五度目まして。夢結(@Mei_yumeyui)といいます。よろしくお願いします。
サムネイルは「地球最後の告白を」4:31辺りのスクリーンショットを使わせていただきました。
企画概要はこちら。
【GUMI】 地球最後の告白を 【オリジナル・PV付】
【HD】 地球最後の告白を 【GUMI】- KEMU VOXX
「少年は言いたいことがあった」 - 動画説明文より
「たくさんとりこぼしたりもして」- マイリストコメントより
5作目です。この曲にはちょっと面白い経緯があります。というのも、この曲のタイトルの初出は「IA THE WORLD ~光~」というコンピレーションアルバムで、ボーカルはIAでした。こちらのクロスフェード動画で一部聞くことができます。
昔の話なので記憶が怪しいですが、kemuさんの収録決定はこのクロスフェード動画投稿の際に明らかになった形だったと思います。このアルバム自体の情報はもっと前に出ていました。つまり、時系列的には、
2012/06/20 「地球最後の告白を(Vo. IA)」発表
2012/06/26 「地球最後の告白を(Vo. GUMI)」投稿
2012/06/27 「IA THE WORLD ~光~」発売
ということになります。
PVの女の子の名前は「ゆんちゃん」といいます。以前ハツ子さんがTwitterでおっしゃっていたと思いますが、該当ツイートは消えているようです......
この曲の解釈は本当に人によって様々だと思います。「六兆年と一夜物語」の男の子目線、あるいは女の子目線だと考える人もいれば、この2曲には全く関係が無いと考える人もいるでしょう。そのため、まずはこの曲単体での解釈を終えた後、他の楽曲とのつながりについて書きたいと思います。
ストーリーというよりは語り手の心情がメインの歌詞なので、前回までのように歌詞全体を追っていくのではなく、特筆すべきところだけ引用していきます。
ストーリー自体は一貫して、不老不死ゆえに地球最後の人類となった「僕」が「君」への想いを伝えようとする、という状況だと考えています。
「君」は何かを知らないまま、安らかに亡くなったようです。内容からして、「僕」の不老不死を「君」が知ることはなかったということでしょうか。
「大人になりたくないよ」で不老不死の奇跡を付与されるの、判定が雑すぎる......悪戯どころの騒ぎでは無いですが......
ともかく、「僕」は少年時代に不老不死の奇跡を受け取ったようです。
過去に夕焼けを見たことがあり、綺麗だったと述べています。二行目は、時間が経ち過ぎて、もう恋と呼べるような状態ではないということでしょうか。
ここが一番解釈が難しいところですね......
要約すると、以前に「君」のおばあちゃんから、「君」の子孫の最期に「僕」はまた一人になる、という内容を言われたということになります。不老不死なので、行き着く先が孤独であることは分かるのですが......
「君」ですら知らない不老不死を把握している「君」のおばあちゃん、一体何者なんだ......
また一人になる、というのも引っ掛かるポイントです。また、ということは過去にも一人になったことがあった、ということ......?
全然わからない......
※この曲単体で解釈すると言った手前申し訳ないのですが、「六兆年と一夜物語」ありきで考えると、「地球最後の告白を」の主人公は、「六兆年と一夜物語」の主人公と出会う前、彼と同じ境遇(忌み子 鬼の子)で一人きりだったことを指しているのかもしれません。
「僕」は不老不死なので、大都市の移ろいなど、世界の変遷をずっと見てきたのでしょう。
血が流れて、は上と同様に戦争や紛争などを見てきたことを示していると考えられます。
世界には「僕」以外に誰もいない状態で、悪戯(不老不死)の意味を知ります。不老不死の意味、なんでしょうね......シンプルに考えれば、不老不死=孤独、であることを知ったということでしょうか。
そして、地球最後の告白を成し遂げたところで歌詞は終了します。
次に、PVに関してです。
右下に0と1が羅列されています。書き起こしますね。
10101 11 001 010 000 01 1001 1001 01011 00 10010 1111 111 0100 000 10010 11101 00 00100 11101 10100
二進数......と思いきやモールス信号です。0を短点(・)、1を長点(-)として読むと、「さようならいままでもこれからもずとすき」という文章がでてきます。モールス信号に促音(っ)は規定されていないため省略されているのだと思います。こういう遊び心のある映像、大好きです。
「六兆年と一夜物語」の二人のシルエットです。スクリーンショットだと見にくいと思うので、実際に動画で確認してみてください。
これを根拠として「六兆年と一夜物語」の関連楽曲と言ってしまっても良いかもしれませんね。
最後は、時計が逆回転しています。これは次回作「カミサマネジマキ」が一連のストーリーの根源となる、この曲よりも過去の時系列であることへの伏線だと私は思っています。
さて、それでは最初に保留した他の曲との繋がりですが......私は、この曲は「六兆年と一夜物語」の女の子目線の曲だと考えています。上で述べたシルエット以外に、主な根拠を3つ述べていきます。
根拠① 共通ワード「夕焼け」
夕焼けというワードは「六兆年と一夜物語」でも繰り返し使用され、その数はなんと4回です。「地球最後の告白を」では3回も用いられており、どちらも必ずサビに使われています。そして、kemu楽曲のうちこの2曲でしか用いられていない単語でもあります。
根拠② ボーカル
冒頭で述べた通り、最初に公開された「地球最後の告白を」のボーカルはIAになります。つまり、投稿楽曲のうち、ボーカルがIAのバージョンが存在するのは「六兆年と一夜物語」「地球最後の告白を」の2曲だけ、ということになります。根拠①と同じくこの2曲だけ......なんだか意味ありげですね。
根拠③ イラスト
太ももに包帯があり、足首にベルト、首輪のようなものが付いています。
足首あたりに枷が付けられています。
太ももあたりにリングのようなものが付いています。
これらは両作品の女の子が同一人物であることを示唆しているのではないでしょうか。
如何でしょうか?割と自分の中ではこれで納得しています。
稀に「少年は言いたいことがあった」だから主人公は男だという解釈を見かけますが、少年は性別関係なく若い人を指す言葉なのでそれは根拠にならないと思っています。少年法とかがわかりやすい例ですね。
まとめ
起:不老不死の奇跡を得る
承:君が亡くなる
転:君への想いに気づく
結:地球最後の告白をする
お付き合いいただきありがとうございました。
次回「カミサマネジマキ」でまたお会いしましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?