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悲しみを照らす

こんばんは。お疲れ様です。
本屋さん、古本屋さん、図書館に行くのが昔から好きです。

特に古本屋さんに行くと、新書にはないギラギラしていない個人的な嗜好の本がたくさんあって、自分の興味を深掘りさせてくれる安心感とわくわくした好奇心の両方を満たせます。
図書館は無料で本が借りられる、魔法の場所。
最近返却された本コーナーも面白い。
最近借りられていた本、人が読んだばかりの本にもすっと近寄って、みんなの好奇心を垣間見ることが出来ます。
普通の本屋さんも、今の流行りを素早く知るには欠かせない存在です。
Amazon、メルカリこちらもチェックします。
メルカリは出品者のページをタップして、他の商品も見ながら、その方の趣味や嗜好もさらっとチェック出来ます。
好きな本の出品者は、私の趣味に寄り添う素敵な本を教えてくれます。

本って本当に楽しいね。
本屋さんに行って、たくさん並べられた本を見ているだけで時間があっという間に過ぎていきます。
例えば、全部読まなくてもいいと思います。
本屋さんであれこれ見て回る中で、自分の興味について、目と手を使い、十分に気付くことも出来ます。

この間のお休みに、お気に入りの古本屋さんにいきました。
普通の本屋さんにはないセレクトも、値段のお手頃さもわくわくさせてくれました。
でも、今までの自分とは少し違いました。
試し読みして悩んで、手に持っていた女の子の青春の孤独についてみたいな本をそっと本棚に返して、スラムダンクの著者の井上雄彦さんの「円空を旅する」という本をパラっと開いて見てから買いました。

円空を旅する

円空が好きです。
素朴な信仰に興味があります。
井上雄彦さんも素晴らしい漫画家ということは知っているので、面白そうと思い購入しました。

この本を手に取る前に購入するか悩んでいた本は、悲しみや孤独に寄り添う本でした。
人が孤独なことや人が悩むこと、少しネガティブな感情に浸りながら、心を癒すことも出来ます。
でも、それが少し辛くなってきました。
33歳になりました。大人になったからでしょうか。
若い頃は人並みに悩んで、人以上に落ち込んでいました。
寂しい気持ちを癒したくて、可哀想なものに心が引き寄せられていた時もあります。

でも、それがしんどくなってきました。
そんな感情の本を読んでも心がもうあまり癒されません。こんな時もあったなぁと思う距離感になりました。

知り合いの骨董屋を営む方が、古道具には人の想いが染み込んでおり、それに引き寄せられて、気持ちが重くなることもある、みたいなことを以前おっしゃっていたことを思い出しました。

もう、悲しみや孤独に寄り添うのではなく、悲しみや孤独をそっと照らしてくれるような温かさを持つ物に心の拠り所を見つけたいです。
そして、自分自身が悲しみや孤独に共感し、寄り添い慰めるのではなく、そっと照らすような存在になっていきたいと思いました。

でも、こんなふうに頭を整理できたのも古本屋さんに出向いたおかげ。
自分1人で家に居ては気付かなかった思考です。

面白いですね。
ありがとう、世界中の本屋さん。

では、また。

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