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憧れの人

私の憧れの人は、杉原音さん。
(以下、音ちゃん)

ピンとくる方、いますか?
いたら仲良くなれそうですね☺️ふふ

この方、厳密に言うとこの世には存在しない人。
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」(通称「いつ恋」)というドラマの中で生きている女性です。

2016年の1月クール。
フジテレビ系の月9で放送されてたドラマ。

いつ恋は、ドラマは片っ端から全部見る派の私史上、1番好きなドラマ。

初めはね、AAAのにっしー目当てで見てた。
にっしーは私の生きる糧とも呼べる、最強の推しやから。
愛しのにっしーの演技、しかとこの目に刻まんとな!っていうテンションで見始めたはずが、いつの間にか有村架純さん演じる音ちゃんに釘付けになってしまった。


「音ちゃんみたいに生きていたい。」

にっしーを見てたはずが、いつの間にかそう思ってた。本気で。

ちなみにこのドラマの主人公は、有村架純さん演じる音ちゃんと、高良健吾さん演じる練くん
二人はとても似ていて、私は女やから音ちゃんみたいにって言ってるけど、練くんにも相当心を動かされた。

音ちゃんみたいに生きてたいって思うのは、練くんみたいに生きてたいって思うのと同じこと。

そのくらい二人はとても似ていて、運命の二人なの。


音ちゃんという人

音ちゃんはどんな人なのか。
それは、うーん。
ちゃんと伝えられるかな。
できることならドラマを見て欲しい。

ドラマのあらすじは、さすがにネット様の方が優秀に説明してくれると思うので割愛。

私から見た音ちゃんは、

・ちゃんと自分を持ってる
・主張は強くない
・人のことを否定しない
・でも心の奥にある芯は曲げない
・自分の価値観を大切にする
・人に流されない
・小さなことにも幸せを見つけられる

そんな感じかな。

このドラマを見てた人、どうですか?
音ちゃん、ちゃんと伝わってるかなぁ?


※これから好きなシーン書いていきます。5年前のドラマやけど、一応ネタバレ注意喚起だけしときますね📢🚨見たくない人は、スキップで。

好きなシーン①

音ちゃんの部屋に、練くんが来た日。
音ちゃんと練くんは向かい合わせで座る。
その日が練くんの誕生日だと知った音ちゃんは、プレゼントに練くんの似顔絵を描き始める。

音ちゃんが、絵を描きながら話し始める。

音「曽田さん(練くん)って、雪が谷大塚の駅の方行きます?」
練「たまに」
音「こないだ、福引やったんですけど」
練「あの商店街の?」
音「一等当たったんですよ」
練「すごい!え、何が当たったんですか?」
音「なんか、テレビのゲームです。テレビ持ってないし、2等に変えてもらおうとしたんです。」
練「2等は?」
音「テレビ台だったんですよ。入らないし、3等に変えてもらったんです。…あれ。」

音ちゃんは、洗濯物干しを指さす。

練「あぁ、いいですね。」
音「それをね、職場の人に言ったら、なんでテレビゲームもらって売らなかったの?って。」
練「あぁ。そうか。」
音「売れば何万円にもなるのにって。」
練「でも、この物干し、いいですよ。」
音「そうですか?」
練「うん。いいです。」
音「よかった。私が間違ってるのかなって思ってたから。こんなふうに思うの私だけかなって。同じふうに思う人いて、嬉しいです。」
練「杉原さん(音ちゃん)は、間違ってないですよ。」
音「そうかな」
練「自分の思った通りで、いいと思います。」
音「でも私たぶん、多数決があったら、毎回ダメな方です。」
練「ダメな方はダメな方で、そこで一緒にいればいいじゃないですか。」
音「そこでも多数決があったら、一緒にいる人だんだん減っていきますよ。」
練「俺は最後までそこにいますよ。多数決が何回あっても、俺は杉原さんの所にいます。」
音「…へぇー。」
練「そこに、います。」
音「…へぇー。」

このあと音ちゃんは、誰にも伝わらないと思ってずっと言えなかった話を練くんに話す。6歳の頃、母親が亡くなった日に見た、空の色の話。
練くんは、まっすぐ音ちゃんを見つめながら話を聞く。
そして、「最近ずっとあなたのことを考えていた」とお互い告白し合う。

練「杉原さん、好きです。」

……そこに音ちゃんの彼氏であるにっしー登場。

急に修羅場化www

にっしー!
にっしー演じる朝陽くんー!
我が最強の推しよー!
タイミング悪すぎるぞー!

to be continued...

…というシーン。


このワンシーンだけでも、2人の人柄がとてもよく表れていて、大好きなシーンです。

まず、音ちゃんの「自分の価値観を大切にする」という面が非常によく現れているシーンだと思います。
「ゲームをもらって売ればいい」なんて考えは、音ちゃんの頭には1ミリも浮かばなかったはず。

自分にとって何が必要か、はっきりとわかってる。
必要なもの以外は、なくても十分足りてる。

音ちゃんは、そんなふうに思うのかな。
私はそんな音ちゃんの考え方が、とても好き。


嬉しいことに、私の日常生活の中でも似たようなことがひとつだけあるんです。
なんか今まで自然とそうしてたけど、ふと思ったらこれって、福引の音ちゃんみたいじゃない?って最近気付いて。

ちょっと、きいてくれます?


私の母にはマクドの株主優待券が定期的に届くんですが、その券をいつも私と兄にくれるんです。

株主優待券は、「バーガーの券」「サイドメニューの券」「飲み物の券」があって、それぞれの券で、どの商品のどのサイズでも無料で引き換えてくれる券なんです。

その券で私はいつも、「ダブルチーズバーガーのMサイズのセット」をもらいます。

大抵の店員さんは、「LじゃなくてMですか?」と聞いてくる。

「エル」と「エム」、聴き分けにくいもんね。
…っていう話ではなくて。

どの商品のどのサイズでも無料なら、少しでも高い商品の、一番大きいサイズにするのが一番お得やもんね。
Lでもいけるよって、毎回教えてくれるんです。
というか、「ほんまにMでいいの!?」っていう確認やと思うけど笑
まぁでも実際、確実にLをもらうのが多数派ですよね。

でも、そんなんわかってる。
わたしには、Mで足りてる。
小食やし。Mでお腹いっぱい。
だから、Mでいいの。

なんかこれ、福引のにちょっと似てない?
きっと音ちゃんも、損得勘定抜きで、自分の食べられる分のサイズにすると思う。

もし音ちゃんが大食いやったら、ビッグマックのLサイズのセットにするかな?
それは、思ってたんとちゃうな。いや、理論的にはちゃうくないけど、音ちゃんは大食いではないと信じてる。(なんの話?笑)

音ちゃんと似てるところが少しでもあって、うれしい。憧れの人やから。
てか音ちゃんってマクド行くんかなぁ🍔笑


次、練くんの発言。
「多数決が何回あっても、同じ所にいる」
こんなん言える人、おる!?
イケすぎかよ!練くん!

音ちゃんは、たとえ1人になるとしても、自分の考えを曲げることはないってことを言ってる。それもまたいい。
それに対して練くんが言ってるのは、少ない方が間違いではないってこと。

練くんもまた、音ちゃんと同じように、自分の価値観を大切にする人なんです。

練くんの発言。
決して、音ちゃんに合わせて多数決の答えを決めるという意味では言っていない。

音ちゃんと練くんは考え方が似てるから、自然と必ず同じ方にいることになるって言ってるの。

もー。練くん、あいしてる。笑


好きなシーン②

音ちゃんが、6歳の頃に亡くなった母に宛てて書いた手紙を朗読するシーン。

音ちゃんは幼くして両親を亡くしてから、北海道の親戚の家に引き取られるも、叔父さんとは馬が合わず、叔母さんは介護が必要な状態で、自分の人生を諦めて過ごしていた。
そんな中、東京から来た練くんと出会い、思い切って北海道を飛び出して、東京でゼロから自分の人生を歩き出すのが第一話のこと。

でも最終話で、叔父さんが倒れ、介護が必要な叔母さん1人では暮らしていけないため、音ちゃんは東京での自分の人生を諦め、全部を捨てて再び北海道に戻る決心をする。

そして、練くんへの想いを心の奥に閉じ込めるために、亡くなったお母さんに宛てて書いてた手紙を、引っ越しの準備をする中で、音ちゃんは破ってゴミ袋に入れる。

引っ越しの準備を終え、空っぽになった一人暮らしの部屋の中で、練くんに初めて出会ったときにもらったまま、大切に保管していた桃の缶詰を、1人で食べる音ちゃん。

そこで、ナレーションベースで、音ちゃんが破り捨てた手紙の朗読が始まる。

お母さんへ

お母さんに手紙を書くのは何年振りかな。
久しぶり、お母さん。
音は、27歳になりました。
とっても元気にしています。

音は今、なんと、東京に住んでる。
雪が谷大塚という坂の多い街で、
1階にラーメン屋さんのあるアパート。

今はずっと介護の仕事をしています。
立派な資格も、持ってるんですよ。

休みくれとか、もっと給料くれとか思う。
大変は、大変。
でも、ありがとうと言われると、
頑張ってよかったなって思える。

努力って、時々報われる。
お金は貯まらない。
でも、私には足りてる。
ちょっとのいいことがあれば、
夜寝るときに思い出せる。
優しい気持ちになれる。
寝て起きたら、次の日がくる。
私には、思い出が足りてる。

坂の上に立つとね、
東京の夜の街が見渡せるの。
そこで、会ったことのない人のことを想像するのが好きです。

今、あの鉄塔の下で女の子がマフラーを落とした。
パン屋の男の子が拾ってあげた。
「ありがとう」
「気をつけて」

深夜の街を走り抜けていくバス。
後ろから3番目の座席に座った、
引っ越し屋さんと、介護福祉士さん。
「お疲れ様でした」
「お疲れ様でした」

この街には、たくさんの人たちが住んでるよ。

時々思うの。
世の中って、綺麗なものなのかな。
こわいものなのかな。
混ざってるのかなって、思った。
だから、綺麗なものは探さないと見つからない。
そんなことを教えてくれた人がいた。

1人で見る景色と、2人で見る景色は、
全然違ってたよ。

お母さんにお願いがあるの。
私の恋を、しまっておいてください。

私ね、お母さんが言うとおり、
好きな人と出会えたよ。
ちゃんと、恋をしたよ。

6歳の私に教えてあげたい。
あなたは、いつか1人じゃなくなるよ。
その人は、トラックに乗って現れる。
トラックの荷台には、
たくさんの桃の缶詰が積んであって、
飴を一つあげると、バリバリと噛んで食べる。

恋をすると、楽しかったことは2倍になるよ。
悲しかったことは半分になるよ。
それまで待っててね。
頑張って待っててね、って。

この恋は、私の大切な思い出です。
お母さん、
どうか、しまっておいてください。

大好きなお母さん。
また手紙書くね。

杉原音

ここでは、多くは語りません。
とにかく、この音ちゃんの手紙から溢れる優しさ、ぬくもり、一言一言に込められた想い。
とても音ちゃんらしい文章で、大好きです。


好きなシーン③

誰にも何も言わず、北海道に帰った音ちゃん。
練くんが気づいて連絡した頃には、すでに音ちゃんは北海道にいた。

練「杉原さん、杉原さん、今どこですか?」
音「何?」
練「アパートの前にいます。今どこですか?」
音「北海道やけど。さっき着いたとこ。」
練「いいんですか。それじゃ…」
音「振り出しに戻っただけや。またこの街で暮らすだけ。何も変わってへん。道も、駅も、ファミレスも。全部そのままや。…切るで。」
練「待って!」
音「何?」
練「俺、まだ返事もらってません。俺、そっち行きます。月曜日、18時に待ってます。あのファミレスで、待ってます。杉原さ…」

ブチッ(音ちゃんが一方的に電話を切る)

月曜日の18時。
ファミレスで待つ練くんのもとに、一方的に電話を切ったのにちゃんと現れる音ちゃん。
音ちゃんは、終始何かを諦めたかのように、東京での生活を否定するような言葉を何度も口にする。
そんな音ちゃんに、練くんが放った言葉。

振り出しじゃないですよ。
杉原さん、振り出しじゃないですよ。
前にここで会ったときの杉原さんと、今の杉原さん、全然違います。
苦しいこともあったけど、全然違います。
変わってないように見えるかもしれないけど、全然違います。
人が頑張ったのって、頑張って生きたのって、目に見えないかもしれないけど、心に、残るんだと思います。
杉原さんの心にも、出会ってきた人たちの心にも、僕の心にも。

これはね、今となってはの感想やけど。
私もここ数ヶ月で、心の病気になって休職して、お金がなくなってどうしようもなくなって、夢だった一人暮らしを諦めて、居心地の悪い実家に戻ってきたところなのです。
休職日記の記事をご覧いただいてる方は、ご存知の通り。

それでね、今はもう実家に帰ってきたんやけど、この引っ越し前後、大好きなこのドラマのこの音ちゃんと、自分を勝手に重ねてたのです。

実家に引っ越さざるを得ない境遇にある、音ちゃんと、わたし。

私も音ちゃんと同じように、「やっとの思いで夢やった一人暮らしを手に入れたのに、また逆戻りや。」って思って投げやりになってた。

でも、この練くんの言葉で、少し救われた。

私の一人暮らしの3年間は、幻ではなかった。
確かに、私はそこに居た。
何もかもゼロに戻ったわけじゃない。
失ったものの方が、もちろん多い。
でも、何かひとつだけでも、得たものもあるんじゃないか。

夢の一人暮らしを一度でも自分の力で叶えたこと。
それはこれからも変わらず残り続ける、揺るがない真実。

そんなことを思えた。

練くん、ありがとう。
やっぱり、あいしてる。笑


いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう

先述したとおり、このドラマは元々、我が最強の推しであるにっしーを拝むために、軽い気持ちで見始めたドラマ。

でも間違いなく、私の人生に大きな影響を与えるドラマとなった。

できれば見たことない人には全話どこかで見てほしい。
このドラマは、ただのドラマじゃない。
長い会話のシーンが、かなり多い。

人間味あふれる、リアルで切なくて、生きるってことを細やかに表現したドラマ。だと私は思っている。

放送からもうすぐ6年が経とうとしている今も、私はこのドラマを生きる糧としている。

悲しいことがあった日
辛いことがあった日
生きることに、迷った日。

音ちゃんと練くんのように生きてたい。
それが私の理想であり、生きる答えでもある。


人に流されず、自分の価値観を大切にしていたい。
だけどそれは、相手の価値観を否定することとは違う。
ただ、自分の芯を大切にするということ。

小さなことを、大切にできる人でいたい。
アスファルトに咲く花。
通りすがりに聴こえた綺麗なピアノの音。

日常に溢れる小さなしあわせを、ひとつひとつ大切にできる人でいたい。
大きくなくていい。
ほんの小さなしあわせを、見逃さないように。
その小さなしあわせを、ずっと忘れないように。


音ちゃん
練くん

私に、生き方を教えてくれてありがとう。

これから先もずっと、私の憧れの人。


おまけ「にっしー名場面」

音ちゃんの心の中には練くんという存在がいることを分かっていながら、音ちゃんに結婚を迫っていた朝陽くん(にっしー)。
音ちゃんは練くんへの想いを閉じ込め、朝陽くんと結婚する決意をするも、朝陽くんは「やっぱりそれは間違ってる」と考え直し、音ちゃんに別れを切り出すシーン。

朝「音ちゃんさぁ」
音「うん」
朝「ずっと言えなかったんだけど、親父から、お見合いしろって言われてるんだよね。こないだと話が違うって思うかもしれないけど、結婚ってなると、立場的に1人じゃ決められないんだ。距離を置くっていうか、別れようか。」
音「ごめんなさい。」
朝「え…?」
音「私がそんな嘘つかせてる。」
朝「嘘じゃないよ。」
音「嘘だよ」
朝「嘘じゃない。僕はもう、君のこと好きじゃない。」
音「私はもう、決めて…」
朝「決めることじゃない。恋愛って、決めることじゃない。いつの間にか始まってるものでしょ?決めさせた僕がいうことじゃないけど。」
音「…」
朝「君が寝てる間に、お母さんの手紙を読んだ。僕は、1番の人じゃなくていい、2番目でいいって言ったけど、間違ってた。大切に想う人に、順番なんてつけられないんだから。」
音「…」
朝「ごめんね、悩ませて。君に甘えて、逃げ道を塞いでた。僕を、選んだらダメだ。僕はもう、君のこと好きじゃない。」
音(涙)

朝陽くん、音ちゃんの涙を拭おうとするが、直前でやめて、ハンカチを差し出す。
朝「はい。いつかまた、ご飯食べに行こ。4人で。(ニコリ)」

にっしー、サイコー。

っておまけでした😛

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