#映画感想文295『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(2023)
映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(2023)を映画館で観てきた。
監督は古賀豪、脚本は吉野弘幸、出演は関俊彦、木内秀信。
2023年製作、104分、日本映画。
鬼太郎がなぜ生まれたのか。日本の戦後の闇を水木しげると横溝正史がコラボして書いたような脚本であった。横溝みがすごかった。
主人公は戦争を生き残った東京の会社員である水木と、ゲゲ郎(鬼太郎のパパ、目玉の親爺)。「M」という薬を生産している村の闇を探っていく。
これは単なるフィクションではなく、現実の日本では、ヒロポン(メタンフェタミン)が戦時中から戦後まで使われており、日本の労働を支えていた。本作の薬も、それに近いものとして描かれていたと思う。
ただ、おどろおどろしさと猥雑な空気は、犬神家を彷彿とさせるものであったと思う。
終盤、すすり泣いている人がたくさんいて驚いた。これ、水木先生の世界観とは違うような…。
蛇足ではあるが、猫娘が美少女タッチで描かれているのが、すごく嫌だ。だったら、鬼太郎も、目玉の親爺もイケメン風にしろよ。
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