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侍たちとコートとジャンケン

コート買いに行きたいんだよねー。
いいやん。木曜日行こうや。
え、私休みですっっっっっごい暇してるから、ついていっていい?

ピッチャー、ペイ、私の順に言葉を発した。(もはやデジャブ)
18:30、梅田で。そう約束した。

終日休みだった私は、本が欲しかったので、
ちょっと早めに出たつもりだったのだが、
集合場所に指定されていたルクアのスタバに着いたのは
一番ビリッケツだった。

本、めっちゃ悩んだ。
私が大好きな小川糸を集め続けるのか、新しい作家に挑戦するのか。
基本的に私は本はジャケ買い。表紙買いというのが近い?
あと、裏表紙のあらすじを見て、
「ミステリー」という文字があった瞬間売り場に戻す。
10代の時からの癖なのだが、私は本を読むときに考え事をしたくない。
空っぽの状態で文字とそこからイメージできる情景を浮かべる。
自分の余計な思考が入らないので、クリアな気がするのだ。
だから、私のコレクションにはいわゆるほっこり系が多い。

そんなこんなで結局小川糸の本を2冊購入した。
今から読むのが楽しみ。
ちなみに私は読書は一気にたくさん読みたい派。
通勤途中とかに読んでしまうと、続きが気になってしまうので、
あまりしない。

ピッチャーの考えるほしいコートがありそうなお店を
ペイと私で考えて、ひたすらにルクアを歩き回った。
10万円のコートを試着しながら、
試着はタダやからな、とペイが一言。
確かに。私は生粋の試着嫌い。というか、めんどくさがり。
自分の可能性を広げるという意味では
試着もありなのかもしれない。

私たち3人が集まると、だいたいずっとちょけている。
一人でレディースの服を見ようものなら、だいたい撒かれる。
二人とも逃げ足が早いものだから(元サッカー少年と野球少年)
見つけたとしても追いかけるのに一苦労。(現役運動不足女)
あの大人な雰囲気のグランフロントを小走りで追いかけてしまった。

ペイと私は古着が好き。
梅田界隈で一番遅くまで営業しているHEPの古着屋に向かう。
私はスウェットが欲しかったので物色する。
その時間で彼らは何を見ていたのかは正直覚えていない。
フライトキャップとか、ジャケットとか見てたのかな。
黒とか深緑とかシンプルでいいなーと思いつつ、
無心になって探していると
めいさん、ちょっとカラフルな方がいいよ、赤は?
と聞かれる。
確かにねー。赤か。考えたこともなかった。
いい赤のスウェットもあったのだが、
サイズ感に納得できず、今回は見送った。

20:30ごろ。
10秒に一回のスパンでペイとピッチャーが
お腹すいた
とぼやき出したので、ご飯を食べるために再度ルクアへ。
バル地下でサクッと済ませる魂胆なのかと思いきや、
居酒屋に入り、結構な量の料理を頼んでいた。
それを横目に、シャンディーガフを飲む。
私も割と食べる側だと思っていたのだが、
この二人を前にするととっても少食なやつになってしまう。
見てるだけでお腹いっぱい。
そして毎回のことだが、何を話したのか一ミリも覚えていない。
とにかく笑っていた。
ただ、それぞれの料理の最後の一切れを巡って
ジャンケンをしたのだけは覚えている。
私が圧倒的に弱かった。
緊張するとグーしか出せないのだ。
メガジョッキでお酒を美味しそうに飲む彼らを見て、
私もストレスがふっと解ける感覚になった。

いいよね。こんな時間。

ラーメンで締めようとしていたが、
フランスから来ていたシェアハウスの住人二人が
大阪駅から出るバスに乗り込む時間だったので、
予定を変更して、大阪駅に3人で迎えに行き、スカイビルまで送る。
楽しかったなー。寂しくなるなー。を日本語と英語混じりで繰り返し、
バスが見えなくなるまで見送った。
また、フランスで会おうね。

流れでそのままシェアハウスに帰ることになったのだが、
やっぱりまだまだお腹が空いている少年たち。
車出して行こうか!と話すものの、
君たち飲酒運転だよ?と私が止める。
ということで、マクドナルドが食べたい!とペイがいうものだから、
緑のデリバリーアプリを開くものの、時すでにおそし。閉店していた。
代替案でピザを頼むとあれよあれよと人が集まり、
深夜のピザパーティーが開催された。
全員眠すぎて、何話したか覚えてもないが、ここでも最後の数切れを巡って
みんなでじゃんけんした。

勝った。(何を出して勝てたかは覚えていない。眠かった。)
あー、幸せと思いながら、ピザを頬張った。

男女の友情はあり得るのか。と最近22歳になった女の子に聞かれた。
私、一生モノの男友達が数人いる。
きっとおっさんおばさんになってもバカしてるような友達、
いるよ。

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