意味不明小説集

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ノート

戻る男

男は20歳の誕生日を迎えた夜、今までの人生を後悔していた。  まだ20歳だと周りは言う。しかしもう20歳、人生の4分の1は過ぎているのだ。高校でもっと...

【怖い話】持ち込み小説

これは出版社で編集者をしているBさんが体験した怖い話。 昔から物書きの登竜門として"持ち込み"という方法がある。 直接、出版社に作品を持ち込んだり...

創作》コトバ集め

僕は世界の音という物を知らない。 言葉がどんな音で聞こえるのか、音楽がどんなものか知らない。 しかし、僕にはその人の発する言葉が美しいものかそ...

創作》コトリの飼い方

「ねぇ、一つ頼みたいことがあるの」 付き合っている彼女がそう言った。 「私、明日から海外に仕事に行くのだけど、私のいない間、私の代わりにコトリ...

創作》帰り道の猫

それは仕事を終えて、家に帰る途中のことだった。 「おい、お前」 頭上から声が降ってきた。 見上げると、太い木の枝にキジトラの猫が座っている。 ...

創作》引越し先の気になるところ

最近引っ越しをした。 築年数5年以内の、綺麗なマンション。 駅近で、見晴らしもよく、日当たり良好。 立地条件は申し分ないのだが、 1つだけ気にな...

創作》ポスター

駅の改札の側の壁に、ポスターが貼ってある。 ダイエット食品のポスターだ。 ポスターの隅が少しだけ破れていて、悪戯心でめくってやった。 向こう側...

創作》私が手放したもの

その日は薄曇りの空だった。 けだるい朝、外に出るのも億劫。 しかし、行かなければ、社会的な信頼を失うだろう。 その日必要な書類を持っているのは私...

創作》おにさんこちら

少し悩んでいることがある。 それは我が家での出来事。 大きめの部屋に一人暮ししているのだが、どうやら住人が僕以外にもいるようなのだ。 部屋でく...

創作》明滅する世界

部屋の蛍光灯がチカチカと点滅し始めていた。 少し前からやばそうだな、と思っていたが、この繰り返される明滅はだいぶ気になる。 昔、部屋の蛍光灯が...