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【永遠の課題】相手を知る

今週は月〜金、ずっと打ち合わせだった。
1on1、リーダーMT、メンバーMT、新規PJキックオフ、コーチング、苦情対策etc…

現場課長、人事課長代理、経理統括部長、業務統括社員、店長、主任、主事、女性社員、男性社員、契約社員etc・・・

当たり前だが、皆違う価値観で、違う仕事をして、責任の負担具合も感じ方も違う。
同じ組織で働いてるが、全員異なる考えを持っている。
私に求められるのは、なるべく相手の靴を履いてエンパシーを発揮し、相手の意見を尊重しつつ、双方にとってプラスになる方法を見つけることだ。

非常に手間がかかるし、時間はかかるし、上手くいくとは限らない。
正直、面倒だ。

だけど、自分の思い込みを捨て、相手と対話することなしに、相手を理解することは難しい。



コミュニケーションは古今東西、永遠の課題だと思う。

「あいつ、忙しいアピールばっかで、全然仕事の引き継ぎしねえ〜よ。」
「あの人は、そういう人だから、難しいよね。分かるは〜。」
「聞いてねえし!」
「そういうことなんじゃん?知らんけど。」

呪詛の声が日常的に聞こえてくる。

私自身も、呪文のような言葉を時折の唱えている。


しかし、これら呪文に対する解き方はシンプルだ。

対話すれば良いのだ。



他愛のない雑談ではなく、アドバイスでもなく、ティーチングでもない。
あくまで、対話である。



先日、メンバーと1on1を行った。
私は、そのメンバーに対し、不満を抱いていた。
いつも忙しそうに見えながら、生産性が低く、新しい事にもチャレンジもしない。

1on1の目的は、そのメンバーと対話を通じて、仕事の生産性を向上させる方法を共に考えることだ。
それが今回の面談の目標だ。

本人に理想の働き方を思い浮かべてもらい、自分に合った働き方を一緒に考えるのだ。

そして、私の要求と本人希望の締結点を探し、お互い合意し、生産性の向上に繋げるのだ。

対話を通じて、何かヒントが見つかるだろう。
そう、安易に考えていた。


だが、想定外の返事が返ってきた。


「実は、環境の変化が大きすぎて、新しいことを覚えるのに正直大変です。また、年齢的な不安もあり、なかなかそこまで考えが至らないというか。。。」

その後、いくつか別の角度で質問してみたが、どういう風に働きたいかを答えてくれなかった。


確かに、私の質問の仕方も悪かったのかもしれない。
相手にとって、何も心構えもなくいきなり、「どう働きたいの?」とマネージャーに言われたから、警戒したのかもしれない。

私の作戦は、不意打ちで本音を漏らす目論見があったのだが。

マネージャーは権力者という自覚が不足したため、作戦は見事に失敗した。反省。

だが、それ以上に、そのメンバーは、常に不安が充満していることが分かった。
確かに、その状況じゃ、夢や理想なんて本人にとっては、どうでも良いことだと納得する理由だった。


私もフリーター&無職時代、特にやりたいこともなく、6畳木造アパートでひっそり暮らしていた。
雇用も不安的で、金はないし、夢も無ければ、やりたいこともない。彼女もいなかった。

確かに、そんな時に、夢や希望を持てと言われたら、
「うるせえ!」
の一言だったと思う。

そんなことより、今日の飯にありつくこと、1ヶ月後の家賃を払うことが、文字通り死活問題だった。
衣食住も安定しない微妙な時期は、長期的なビジョンを持つなんて、無理ゲーだ。


だが時は経ち、雇用は安定し、バストイレ別の家賃補助ありの賃貸に快適に暮らしている。精神的余裕は、ブログにチャレンジするきっかけにもなった。

無職時代の私からすれば、飛躍的進歩だと思う。


つまり、ごく当たり前のことだ。
プライベートも含めた環境によって、仕事のモチベーションは変わるのだ。

理由があってモチベーションが低い社員に対して、外部から期待を強要されても、煩わしいだけなのだ。


私は、今はそのメンバーに対して不満を持っていない。
なぜなら、その人の不安の理由が分かったからだ。

マネージャーとしての私の課題は、いかにメンバーの不安を取り除き、精神的な余裕を持たせることが最優先だ。



コミュニケーションというのは本当に厄介で、一筋縄で行かない。正解もない。

だか、今回みたいに対話して良かったと思う。
話さないと次に進まないのだ。

私は、とにかく話すことを薦める。
話すのが苦手だったら、キャラ作ったり、トイレで偶然の出会いを装うのもありだ。
とにかく、何でも良い。
単語でも良いから、話した方が良いと思う。

そんなこと思う、スーパームーンの今日この頃である。



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