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素晴らしき哉、サントラ8:『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』

なんとか映画とTVドラマのサントラを交互に続けていますが、そろそろTVドラマの方は手持ちのCD数が映画ほど多くないので、途中からは映画オンリー、になっていく予定です。

今回の『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』(長っ、以下SPECのみで)も、ダウンロードしたものでCDとしては手元にないので、画像はDVDの方で。コロナの影響でドラマ制作がストップし、そのおかげで(?)過去の名作の再放送が多量になってきていますが、(『仁』も改めて見てよかったー)、戸田恵梨香さん祭りとなっていますね、そんな『SPEC』再放送も記念して(?)

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『ケイゾク』の延長線上にあるとはいえ、テーマもつくりも何にも似ていないかなりクセになるドラマで大好きですが、曲も独自性が高い。渋谷慶一郎氏とガブリエル・ロベルト氏、の共作、というのかな。

この1曲目の美しいピアノ曲、『SPEC - Main Theme -』はかなりハマリました。真似して弾いてみたり。音楽を担当した渋谷慶一郎という人のことは詳しく知らないのですが、wikiによると「日本の電子音楽アーティスト」だそう。TVドラマはこのシリーズのみで、手がけた映画も数は限られているので、サントラの専門家とは違うわけですよね、出来上がった曲も素晴らしいのだけど、彼を起用した人が素晴らしいなー、堤さんなのでしょうか。

2曲目『The Stimulation』も、欠かせない曲。こちらはガブリエル・ロベルト作。ヤバイものが来るぞ、というような緊張感と恐怖をあおるような曲。とてもドラマ用の曲とは思えない、映画用っぽいですね。進んでいくと、1曲目のメインテーマが入ってきてさらに盛り上がるっ。

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そして3曲目のタイトルが、『Nonomura's Theme』、きたっ。あのお茶目で雅ちゃんに翻弄されてばかりの野々村係長のテーマ、笑。ブイーンと響いてるベースラインに、ちょっと的が外れてるようなフワフワしたピアノのメロディが乗ってきて、なんか笑っちゃう感じがぴったり。

4曲目の『Righteous Crime』はギターがギュンギュン鳴ってる…と思ったら、『IWGP』の『Side Car』の人と同じ會田茂一さんだった! 今まで気づいていなかった、不覚…! ちょっと飛んで6曲目、『Awkward Incidents』も電子音がメインでずっと同じ調子の曲だけど、不思議と『SPEC』らしい曲。そして7曲目、『One Note Evil』は、これぞ『SPEC』!の緊張感が素晴らしい! ドラマの時も映画の時もこの曲から始まる場合もあったような。かかると盛り上がります。ストリングスのキレイな音と、ティーティーティティーティ♪(TT兄弟ではない)と繰り返される電子音の絡み合いがステキ。この曲が最もSPECらしい気が。

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8曲目『Miso Flavor Boiled Dumplings with Worcester Sauce』はタイトルからしてふざけてますね、ふざけてるシーンの曲と思って間違いない。しかもすぐ終わっちゃう、笑 でもSPECに欠かせない餃子ネタ。

9曲目『Ballad』も美しいなー。13曲目『SPEC - Suffering -』でまたメインテーマが繰り返されて(なんかこっちのバージョン泣ける)、そして飛んで17曲目『追憶の歌 Solvents&orbits remix』、ニノマエ!が浮かんでくる。昆虫のイメージみたいな電子音の中に、時々スクラッチ(?)するオペラチックな声のメロディのかなり不思議な曲。普通の日本のドラマではまず聞かないつくりの曲だと思う。19曲目『SPEC - symphonic -』でキレイなメインテーマが流れ、全編ふざけてるんだけどなにか哀しいこのドラマをよく表していると思う。

闘いのシーンっぽいハードロック調の20曲目『Fast Forward』(また會田茂一氏だ)、21曲目『Truth And Solution』はメインテーマのアンサーのような、長調の静かで明るい曲。でも後半一瞬メインテーマのメロディーが入ってくる。

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さらにダメ押しの22曲目『SPEC - Strings version -』、ストリングスバージョンのメインテーマでエンド。何かタンゴの哀愁みたいなものも感じる。(リズムとかはまったく違うけれど)

今見ても聴いても、よく作ったなー(いわゆる企画会議で設定だけ言葉で説明したらすぐボツにされそう)、そしてよく当たったなーと感心するほど、個性が強い作品だけど、大好きです。

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