SCOT SUMMERシーズン2024にていつもの通り観劇。もう何度観ただろうか。こちらはYoutubeにも映像があるので、リンクを張っておく。
演出ノート
自分にとっては、1年に一度、富山の山奥で日本人とは何か?を考えるタイミングにもなっている。毎回、感じること考えることが違うから不思議だ。
今回は、『シラノ・ド・ベルジュラック』の後での公演だったため、竹森さんは連投。さすがに喉が少し厳しそうだった。花火は年々技術が上がっているのか、あるいは地元の子どもたちも多い最終週だったためか、やや空襲的なイメージは控えめだったような気もする。
演劇という歴史の記憶
情報洪水の現代社会、日々情報を効率的に処理することに最適化した生活を送っていると近視眼になって、記憶のない動物と化してしまう。
「記憶を失えば、楽になるのに」
それでも、記憶を捨てず、記憶を集団で共有せんとする所為。今回の観劇では鈴木先生のそうした叫びのようなものが特に伝わってきた。
御年85歳。寺山修司、唐十郎、磯崎新、別役実、蔦森皓祐、先生の同志は皆逝ってしまった。枯れすすきに濁点を付けて、枯れ鈴木。いよいよもうオシマイ、等と言われたらどうしよう。そう思っていたが、死ぬまで走り続けると力強く仰っていただき、内心涙が止まらない。
この鏡割りの際、今年は先生に一緒に写真を撮っていただいた。こんなことめったにするものではないが、一も二もなくお願いをしていた。
必ずまた来ます。