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映画感想 005 『昇天峠』 ルイス・ブニュエル監督

池袋の聖地!新文芸坐でルイス・ブニュエル監督の昇天峠を見た。
もちのろん、ネタバレしてます。
名作なので、、
なんで言ってよ~、結果どうなるかドキドキして見たかったぁ~
というものでも無いのでバンバン書きます。
あと、フォロ~もしてね💕


かねてから見たかった作品が突如として上映してくれるのが新文芸坐。
ルイス・ブニュエル監督は
演出がシュールで、突飛なボケを超真面目な顔でかましてくる
大好きな監督だ。
ブニュエル監督は、
なぜか〇〇できない。。。
という作品をよく作る。
「ブルジョアジーの秘かな愉しみ」は
食事をしようとすると、なかなか食べれない
エッチしようとすると、なかなかエッチできない
などの、金持ちたちが何か欲望を満たそうとするも
すぐに邪魔が入ってなかなかできないの連続で話がすすむ。
「皆殺しの天使」だってそう。
金持ちたちがパーティーに集まるが
なぜか帰ることができないのだ。
なぜかは分からないけど、部屋から出られない。
なので、食べるものもなくなってくるし、、
水もなくなってくるし、、
暖房も効かなくなってくるし、、
次々と死んでいくサバイバルになってくる。
「欲望のあいまいな対象」
だってそうだ。
若い召使の女を愛人にしたい、大富豪のおっさんが
お金で女を口説いていくが
なかなかエッチさせてもらえない。。

そんなブニュエル作品で「昇天峠」も
なかなか〇〇できない作品だ。
お母さんが危篤となり、相続のために弁護士さんを
隣街から呼ばなくてはならない。
田舎街なので一日一本レベルのバスに乗って行くのだが
邪魔が入ってなかなかバスが進まない。。

そんなあらすじを読んでしまったら
見たくて見たくてたまらないじゃないですか!
なかなか〇〇できないシリーズ大好きな私にとって
最高の作品だ!
でもBlu-rayもDVDもなかなか高くて買えない。。。
あっ、ここもなかなか〇〇できない!
徹底した演出をほどこしてくるブニュエル監督💦

しかし、突如、、
新文芸坐でやってる。。。

なぜ?

理由は分からないが
私は見に行きます!
そして、見てきました!
以下感想です。

さすが!
ブニュエル節炸裂!の映画でした。

バスに乗れたー-!
しかし、乗員が揃わないので、なかなか出発してくれない。
金持ちのおじさんが空席分も払ってくれたのでいざ出発!
しかし、突如、パンク!でなかなか出発できない。
急ぐ主人公が手伝いしたので出発!
しかし、川が増水していて、川を渡れない。
牛にひっぱってもらって無事に渡る。
途中の山道がまた険しいのなんの💦
もうこれは「恐怖の報酬」ばりの険しさ。
そこをなんとも危なっかしい運転で進む髭の運転手。
車一台分もないぐらいの坂道をなんとか登っていくが、
しかし、一本道の坂道でまさかの反対側から一台の車が降りてくる!
バスは急いでるからバックしてよ~!
あ、すいません、ちょっと車の調子が悪くてバックで坂登れないんす。
じゃあ、バス、、、バックしますぅ~~
えんやこら登ってきた坂道を降りるはめに。。
と思ったら、乗客の妊婦が産気ずく。。
経験豊富なおばちゃんが急に仕切りだし、、
まさかのバスで無事出産!
なんやかんやで遅れているバス。
夜の道も急ぎたいところだが、髭の運転手が眠気に負ける💦
ちょっと休憩させて~とぬかす。
そこで、急ぐ主人公がすごい!

じゃあ、俺が運転する!

凄い、、バスの運転を替わるという発想💦
そして、さらに凄い運転手。

ありがとう!助かるわ!じゃあ、俺は天井の荷台で寝るから宜しく!

荷物が乗っているバスの外側にある荷台で寝始める。。。

朝になって、すっきりした運転手も戻ってきて
よしこれで目的地に邁進だぁ~~
、、と思ったら
まさかの髭の運転手。

今日は俺のお母さんの誕生日なんだ。
ちょっくら寄り道して祝いに行きたいんだけど。。
もちろん乗客のみんなも招待するからさ。
寄っていい???

寄っていいわけがない!
もちろん主人公は、ばか!良いわけがねぇだろ!
と言おうとすると、乗客のみんなは

いいねー-!最高ー-!

のりのりだ💦

良く知らないおばちゃんの誕生日を祝う乗客たち。。
飲めや食うや、踊れやバンバン!で
夜な夜な騒ぎ続ける。。

もちろん、我慢できない主人公は
おい、運転手、バス貸せや!
明日には戻ってくるからさ!
という強硬手段に至る。
もちろん、責任感がほわっほわな運転手は
おっけ~の二つ返事

ありがとう、髭!
はじめてその軽い所が功を奏した!

そして、新婚の主人公に道中ずーっと口説いて来る昔の女風の
妙にグラマラスな美人がいるのですが
その女も主人公のバスに乗ってくる。。

夜な夜な二人きりのバス。。
うるさい!といいながら寄ってくる女を振り払いながら
必死に山道を運転する主人公。
これは、二つの意味で妙に危なっかしぃ。

なんか色々と女に言われているうちに目の色が変わってくる主人公。
ついに峠の頂きにバスが到達したとき
急に女を抱きしめる主人公
雷と共に熱いキスをする二人。。。。

これが、、昇天峠!!!???

ということで、良く分からないが
峠で昇天した。。。

あとは、無事隣街に着くが
弁護士は

あぁ忙しいから無理。。

え??
でも、偽の遺言書にお母さんの拇印押せはOKだから!

家に到着するも一歩遅くてお母さんはご臨終。
だけど、この偽遺言書に拇印押せば大丈夫!
遺産目当ての悪い兄弟たちが
はたまた偽の相続書類を作ってきたけど
こっちは拇印付の遺言書あるから、こっちが強いぜ!
で、END。。。

なんだかなぁ~という結末だが
途中の珍道中は最高に面白い!

これこそブニュエル!
な作品でした!

DVDなどで是非見て下さい!

おわり。

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