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民営化で費用が....増えてるじゃん!

目黒区は株式会社に委託しても費用削減になると主張をしていますが、目黒区がそこでやっているトリックは、実に簡単なものです。

株式会社に委託した単独学童は宮前小内学童と中根小内学童ですが、区のデータを5分ほど眺めていれば、削減されてないのはわかります。

気になる方はこちらをどうぞ。目黒区施設データ集・学童施設(PDF)

宮前小学校内学童の費用

下記は宮前小内学童の平成27年~令和元年の全費用です。青の枠を見てください。平成28年度までは区営だったので人件費がかかってます。平成29年度に民営化したので、人件費は0になり、施設運営費のところに株式会社への委託費用が計上されています。

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青枠のところは、それほど金額の変化がありません。つまり、民営化しても費用削減にはつながってない、ということです。

問題は赤枠の金額です。民営化前年度に700万円弱費用増になっていて、民営化初年度はゼロになったので、比較して「700万円経費削減できてる!」と言い張ってるわけです。

中根小学校内学童の費用

輪をかけて財政的に酷い状態なのが、中根小内学童です。

先ほどと同様に、下記は中根小内学童の平成27年~令和元年の全費用です。

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青枠を見ると、なんと民営化で1千万円弱費用が増加しています。

でも赤枠を見てください。民営化前年度にいい感じに900万円の費用が発生していますね。このおかげで民営化後に費用増してないように見えてます。

コストが増えることは問題視してない

障がいのあるお子さんなどがいて、いわゆる加配が発生しているのであればコストが上がって当然です。なので、ちゃんとした理由があれば民営化でコストが増えても問題ではありません。(すくなくとも私にとっては)

それよりも、こんな稚拙な計算ミスまたは意図的な操作によって「民営化でコストが下がっている」と言うのがおかしいです。

情報開示請求中

念のため2013年度(平成25年度)からの数字も載せておきます。不思議なことに民営化前年度だけ「その他事業費」が増えているんですよね。

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ちなみに、目黒区では、民営化前年度は「引継ぎ期間」と言って、委託先事業者の職員数名に来てもらって共同保育などをします。これまた不思議なことに、その費用っぽい金額が他に存在してないんです。

無償でやってもらっているのか、別の財源から出ているのか。

何はともあれ、民営化前年度の「その他事業費」の内訳を情報開示請求中なので、出てきてのお楽しみですね。

そこまでしないと信じたい

目黒区は民営化前年度と民営化初年度の費用比較しかしてません。しかも、区民や議会には「削減されるのは人件費だけです」と説明しているにも関わらず、総費用で比較しています。

まさかとは思いますが「民営化のための引継費用」を前年度に計上しておいて、その差額で「財政負担軽減」と説明しているのであれば、犯罪になるレベルじゃないですかね。担当課長とは何度も話はしたことあるので、そこまでしないと信じたいが。

逆に、こんな初歩的な調査すらしてないとしたら、、、、区の職員は全体の奉仕者として公共の利益のとために勤務する義務が課せらているということらしいので、課せられた義務は果たしてください。ね。

事実判明 (2021.08.03)

その後の情報開示請求で分かったことですが、この700万円はなんと、民営化のための「引継ぎ費用」でした。Excelにびしっと「引継ぎ費用」って書いてありました。まだ手元に正式な文章は届いて無いですが、情報開示の相談の中で、Excel見せてもらったので間違いありません。正確な金額と支払い先を取得中です。また公開します。


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