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【 ある食いしん坊の食べ物への想い・お米編 】

ご飯をお茶碗に盛って頂くとき、
幼いころから、ふと思うことがある。

しゃもじにへばりついて、
お茶碗に入ることなく
洗い流される、つぶれた米粒。

台風被害も逃れて、ちゃんと精米されて、
たくさんの仲間たちと一緒に、研がれて、
炊かれて、さぁいよいよ

「美味しい!」
と、人様に喜ばれ、
喜びのうちに、米としての天命を
ようやく全うできると思いきや。

あれあれ、しゃもじに潰され、

人様の口に入ることなく、
美味しいと喜ばれることなく
栄養として、人様の体を巡り役立つこともなく、

ただ、水道水で洗い流される無念。

どんなに気をつけても、こうして
口の中に入らない米粒とか、
豆粒とか、どうしても出てしまう。

無事、美味しく食べてもらえる米粒との
運命の不公平の侘び寂び、、

こういう、物言わぬものたちの様子を
ふと感じてしまうことがある。


ある時、ともに食卓を囲んでいた娘に

米粒の運命。
こんなこと考えたことある?

ときいてみると、


「それ、すっごい思う!」


と返ってきて。


「ナニそれ気持ち悪い
そんなこと一回も考えたことないわ」

って、また、頭おかしい人スタンプを
押されるかと、ちょっとナナメ後ろ気味から
きいてみたけど。


あぁこの子が、私の娘として、私のところに来てくれて良かった。
と、また安堵した、何年か前のお昼どき。


今年もまた、新米の季節がやってきましたね。
ワクワクと感謝で、美味しくいただきます🍚


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