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【CA時代の回顧録】新人時代、ギャレーの仕事が圧倒的にできなかった話

今回は回顧録です。

最近、自分の得意・不得意と向き合っていて、
そういえば私CA新人時代に
めちゃくちゃギャレーの仕事できなくて
怒られまくってたな…!
っていうのを思い出しまして、
つらつらとエピソードを書きます。

CAを目指している方には、
ぜひ読んでもらいたいです。
今後シリーズ化したいな…!

もし万が一、CAの仕事内容を読んで
自分に向いてないかもって感じちゃっても
全然大丈夫です。
やってるうちに勝手に慣れる!
(最初は辛いけど…)




そもそもギャレーとは

機内のキッチンのことを指しています。
だいたいどこの航空会社もgalley(ギャレー)って言っているかと思いますが、業界用語なのでお客さんには「キッチン」と呼ぶようにしてました。

お客さんが飛行機に乗ってきて、私があなたの担当ですよ〜と自己紹介する場面でも「本日キッチンを担当いたします〇〇です」と言ってました。

自分の担当を言わないCAのほうが多いかもです。
私はお客さん目線で考えた時に「△担当の〇〇」って言われた方が、ただのCAってだけじゃなく輪郭がはっきりした状態で記憶に残るかなって思ってやってました。
飛行中ふとしたタイミングで「あ〜なんかそういえば今日〇〇さんが担当だって言ってたっけな〜」と思い出してもらえたら嬉しいなって思ってました。
ごくごくたまーーーに他のCAから「あのお客さんがあなたのこと呼んでるよ」って言われて、「なんかやばいことしたっけな?」と思って行ってみたら(ネガティブな人間)、
「今日のお肉すごく美味しかった!」と直々に伝えてくれるお客さんに出会えて、心の中で小躍りしたことも多々あります。

その経験以来、ギャレー担当のフライトではワシが今日の料理長やで!という気持ちで全力でやってました。(退職してから知ったのですが、こんなに意気込んでギャレーやるCAほぼいない笑)

仕事ができなすぎて怒られまくった新人時代

そんな自信満々な自己紹介をお客さんの前でできるようになったのは、新人時代を過ぎてようやく自分の仕事に自信を持てるようになったからです。

新人時代は、もうほんっとに情けなすぎるレベルにギャレーの仕事ができなかったのです!!!

できるようになった自分が新人時代の私を見たら、お手上げなレベルくらいにやばかったと思います。
私くらいできてない新人ちゃんはほとんど見かけませんでした。その代わりたまーーーに見つけるとね、もうすっごい教えてあげたくなっちゃってましたね。

キッチン担当の仕事内容は、国内線と国際線、さらに言えばエコノミークラスとビジネスクラスと(もちろんファーストクラスも)すべて仕事内容が違うのですが、私は全部もれなく苦戦しました!笑

特に苦戦したビジネスクラス

国内線時代はさておき、特に苦戦したのは国際線ビジネスクラスの仕事内容だったので、そこについて書いていきます。

まず、働く仲間たちの編成として、

  • クラスを統括する責任者(兼務で配膳担当)

  • 配膳担当

  • キッチン担当(1人)

こんな感じであらかじめその人の技量に合わせた担当を割り振りされた状態で飛行機に乗り込みます。
そのため、そのフライトで自分の役割がキッチン担当と分かったら、フライト前にいろーーんなことを勉強してからフライトに臨むことになります。

あらかじめ勉強していく事をざっくりまとめると、

  • 提供メニューの内容

  • コースの流れ

  • ギャレー内のアイテムの配置場所

  • 現地到着までにフライト中にやる事

  • その他もろもろ

こんなことを確認してました。
乗る飛行機によってギャレーの配置も違う上、どのカートに何の食材が入っているかも違うのです…!
食事サービスが始まって、ものっすごい忙しい時間帯に、どこに何があるか分からなくなって探す時間がもったいないし、他のCAに手間取らせてしまうのが嫌だった私はキッチンのどこに何があるか全部メモってフライトに望んでいました。

退職してから同期にこの話をすると「え?!
何でわざわざ毎回書いてたの?!乗って確認したらいいじゃん!」と言われました。
そのくらいのノリで仕事しても全然大丈夫な人は大丈夫なのだと思います。

私は心配性すぎる上けっこうポンコツな失敗を繰り出してしまうタイプなので、事前準備はめちゃめちゃ時間をかけていました。(そこに時間をかけすぎていて効率が良くないなと退職してから客観視して気づく)


具体的に怒られた事

それは配膳担当が欲しいタイミングで適温にセッティングされた料理を出す事です。

そんな初歩的なこともできてなかったんかい!と今の自分はツッコミを入れられるけど、目の前のことに必死&優先順位立てて仕事できていなかった当時の私は、配膳担当がお客さんに出したいタイミングでその料理を準備できてなかったり、逆に早すぎて、本来アツアツで出さなきゃいけないのに冷め始めてるやないかい!という状態にしてしまっていました。

要するに、タイミングを合わせられてない上に自己都合で仕事しちゃってたわけです。

そりゃー怒られますよね!!
お客さんのためになっていない…!

高いお金を払って乗っていただいているのだから、温かいものはアツアツにしてお出しするのが当たり前の世界です。
そして全員がテキパキ仕事をしないと、どんなに長いフライトであってもお客さんがお休みになれる時間をどんどん奪うことになるので、クラスの統括を任された先輩は、グダグダなパフォーマンスをしちゃってるキッチン担当に指摘するのは当たり前のことです。

私は幸いにも(?)そこを理解していたポンコツなので、もうとにかくご指摘いただいたことは真摯に受け止めて、毎回反省でした。

それでも当時はほんっとうに何でできないんだってめちゃめちゃ自分を責めたし、悩みすぎて円形脱毛症になりました。

成長してから気付いた事なのですが、「先輩に怒られないように」っていう考え方で仕事をしていたのは、良くないんですよね。めちゃめちゃ他人軸だったなぁ。

2歩3歩先を読んで仕事したら前進した

毎回のように何かしらご指摘をいただき、自分でも全然できるようになってない!やばい!と思っていた頃に出会った先輩から、配膳担当が現在進行形でやってる仕事の2歩、3歩先の事をやってみたら良いよ!と言われて、それを念頭にトライしてみたところ、目が覚めたようにみるみる仕事ができるようになりました。

自分都合の働き方から脱出し、お客さんファースト、仲間を思いやる働き方を見つけました。

プラスして、その頃には配膳担当の仕事をバッチリこなせるようになっていたので、配膳担当から見た良いキッチン担当の動き方を客観視できていたのもポイントだったと思います。

最終的に自信を持って仕事できた

当初の仕事ぶりは本当にお粗末だったけど、考え方を変えてやり方を工夫してトライ&エラーを繰り返すうちに自信が持てました。

キッチンの仕事でトライ&エラーを経験してから、それを応用して機内販売の仕事でも成果を出せるようになっていたのは嬉しい複利でした。

最終的には配膳担当よりもむしろ職人感のあるキッチン担当が好きになっていたし、上司からも配膳担当が働きやすいように考えられていて、思いやりを感じる仕事ぶりだと褒められることも多くて、頑張ってきて良かったなと思いました。

そして、どの仕事にも共通する事なのかもしれないけど、自分よがりな完璧主義は捨てることが大事なのかもしれません。

あれもやらなきゃこれもやらなきゃ、と自分の仕事を完璧にこなそうとしすぎて周りが見えなくなってしまってはもったいないですよね。

今の私も改めてこのことを忘れずに生きていきたいと思っています。

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