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【更年期⑦通信】Femtech Fes!2022で気になった骨盤底筋&尿漏れ対策14選

2022年10月14日~16日に六本木で開催されたFemtech Fes!2022。昨年に引き続き2回目の来場だが、今年は会場も拡大し、昨年以上に興味深い製品が多かった。

中でも、膣若返り・骨盤底筋・尿漏れ対策などの製品が多く、展示されていたPOPによると、2021年の世界の膣若返り市場規模は1,500億円と推定され、2030年までに13.1%の年間成長率で拡大すると予想されている。
日本でも徐々に増えてきそうだが、課題をどう顕在化させるかが課題と推測。

Femtech Fes!2022に展示されていた、骨盤底筋&尿漏れ製品を、社名アルファベット順に紹介する。

①【英】(Chiaro Technology Ltd and Elvie)Elvie Trainer

日本でも販売されている、アプリと連動して使う骨盤底筋トレーニングデバイス。国連で働いていたTania Bolerが創業した企業で、現在は自動搾乳機も販売。2021年には約100億円の資金調達もしている。

②【加】(Cosm Medical)Gynethotics

骨盤底筋トラブル解消のため、超音波、クラウドソフトウェア、人工知能、3Dプリント等を活用し、カスタムメイド装具を提供。
今年4月には、約6億円の資金調達を実施。

③【米】(Elidah)ELITONE

薄型・ウェアラブルの骨盤底筋向けトレーニングパッドで、尿漏れ改善の家庭用デバイス。FDA・CE認証取得済み。

④【仏】(Fizimed)Emy

骨盤底筋トレーニングアイテム。骨盤底筋を強化することで、尿失禁を減らしたり、失禁をなくしたりすることを目的としている。
患者の 91% が 、同製品で骨盤底筋をトレーニングした結果、失禁が改善されたという結果も出ている。

⑤【米】Floelle Inc

こちらは開発中の尿漏れ防止アイテムで詳細は不明。尿道に挿入する柔らかい使い捨てのアイテムとのこと。ホームページはあるが、細かなことは書いていないため、今後チェックしていく。

⑥【米】(Joylux)vSculpt

骨盤底筋の引き締め活性化により、失禁や性機能障害を改善するデバイス。長らくレーザーによるアンチエイジング治療など、美容機器の開発に携わっていた創業者が、顔の肌の組織を健康に保つために使うテクノロジーを、骨盤底筋の組織を健康にするために使えないかと考えたのが、こちらの製品。創業ストーリーは以下参照。

⑦【英】(Living With)Squeezy

理学療法士が推奨する運動プログラムが準備されている、骨盤底筋のトレーニングアプリ。NHS(英国の公的医療保険サービス)に承認されている。

⑧【以】(Lyra Medical)SRS Implant

合併症を発生させない安全な方法で骨盤臓器脱を解消するインプラント。身体の構造を模して骨盤周辺の臓器が身体構造・機能の面で正しい位置にくるようにする製品。

骨盤臓器脱(POP)とは?
骨盤内蔵器を支える骨盤底の筋肉や組織は、陣痛や出産で切れたり伸びたり、加齢が弱くなります。すると臓器を支えきれなくなり、骨盤臓器が正常な位置から下がることがあります。

展示POPから抜粋

⑨【米】(Pelvital USA,INC)Flyte

1日5分の使用で骨盤底筋を鍛え、尿漏れを改善するデバイス。膣に挿入すると、骨盤底筋の収縮に反応して信号を発し、収縮の効果を39倍高めるもの。

⑩【仏】(Perifit)Perifit

理学療法士が設計した、骨盤底筋トレーニングアイテム。fermataシンガポールのホームページでも購入可能。

⑪【米】(Soft Health Technologies,LLC)Finess

尿道口を覆うように装着、一時的に尿漏れを防ぐもの。
くしゃみや笑ったときに膣圧がかかり、膀胱が圧迫された際、粘着性のハイドロジェルが作用し、尿道口を覆うことで、尿漏れを防ぐアイテム。
気軽に使うことができそう。

⑫【米】(Squee LLC)Kegelbell

日本でも販売されているケーゲルベル。ケーゲル体操=骨盤底筋トレーニングを週3回(1回5分)できるように作られたトレーニングアイテム。
重りになる部分は身体の外に出して使用。膣内に挿入するパーツは必要最小限ながら、重りを追加していくことで、負荷をかけた効果的なトレーニングが可能。

⑬【英】(Viveca Biomedical)Contrelle Activgard

膣内に挿入して使用する、使い捨ての尿漏れサポート製品。上記写真の右下にあるスポンジが尿道と膀胱周りを支えてくれる。

⑭【日】(アルプスアルパイン)ペリノス

膣に挿入しない骨盤底筋トレーニングデバイス。日本人は海外と比較し、タンポン率が低いとも言われているため、膣に挿入しなくても骨盤底筋が鍛えられるデバイスは、日本女性に求められていると感じる。

【次回予告】FemtechFes!2022 更年期製品&サービス

FemtechFes!2022では、更年期のホットフラッシュ感知デバイスやオンライン診療のアプリなども紹介されていたので、次回紹介します。

昨年のFemtechFes!2021については、こちらです。