#2 絵本との出会いと記憶
記憶とは曖昧で、つねに形を変えながら、時に美化されて生きている不思議な生き物。その生き物は私の身体中を泳いで、細胞に何かを埋め込んだり、奪ったりしながら生きてる。離れたくても離れられない。不思議な存在なのです。
そんな記憶を呼びだし、問いかけてみる。
『絵本との出会いは?』と…
すると、見えてきたのは母が読み聞かせる『ノンタン おねしょでしょん』
ノンタンがおねしょをしてしまうのですが、お布団に染み付いたおねしょの模様が魚やハートやアルファベットだったりとユニークなのです。
そしてまた思い出したのは
『桃太郎』でした。
『桃太郎』を読み聞かせる母は、ある場面になるとわたしに、そのセリフを読ませるのです。
さわの「桃太郎さん、どこへ行くのですか?」
母「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんだ」
さわの「それでは、お腰に付けたきび団子を1つ下さいな。おともしますよ」
と、母と呼び掛けながら桃太郎を読み進めていたのを、ふと思い出したのでした。
私の絵本の記憶は『母との思い出』
パジャマ姿で布団の中に、ごろっとしている母に『今日はこれ読んで』と絵本を持っていく。
私の記憶の中で一番優しい母と絵本の思い出のような気がします。
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