#1 ものがたり食堂ってなーに?
『ものがたり食堂』それは誰もが知ってる小説、童話、映画などのストーリーを前菜からデザートまでコース仕立てで楽しむポップアップレストラン。私、さわのめぐみのアートワークです。ただ、物語に登場する料理を再現するのではなく、その物語を通して感じた色、風景、香りを味に、そしてお皿という変換しているというイメージです。
例えば人魚姫では・・・・
人魚姫はとても歌が上手な女の子でしたが、惚れてしまった人間の王子様の側に居る為に魔女と契約をします。
それは舌を切り、歌を歌えなくなるという契約でした。それだけではなく、尾ビレの代わりに出来た人間の足は歩くだけで激痛が走るという苦しみもありました。
美声を失い、身体の苦しみに加え、王子様とも結ばれない運命を歩む人魚姫を哀れに思った人魚姫のお姉さん達は魔女と契約をするのでした。
それは美しい人魚の髪の毛との交換でした。
この髪の毛と交換して得た短剣で王子様を殺せば人魚に戻れるというのです。
そんかシーンから出来たのが…
〜海の世界へ〜
イタリア語で『髪の毛』という意味のカッペリーニを使い、切り落とされた人魚たちの髪の毛を表現、そしてズワイガニの爪でハサミを表現しました。
例えば美女と野獣では....
自分の美しさを鼻にかけ、醜いものへの酷い振る舞いから野獣にされてしまった美男子の王子。美しく棘をもつバラに囲まれた城から出ることも叶わず、寂しくも辛い日々を過ごしています。そんな野獣の醜くも象徴的な角を表現したのが......
〜野獣の角〜
サクサクのパイ生地の中にポルチーニ茸とクリームチーズを合わせたクリームを詰め込み、ドライローズを敷き詰めたジュエリーボックスに閉じ込めた一品。
という感じで御紹介したのは、コースの中のごく一部の料理ですが、だいたい1つの作品から8品ほどの品数で物語を構成しています。
今まで30作品以上の物語を、私なりの『美味しい読書感想文』として表現してきて、今年で7年目になります。
はじめた当初からいつか、いつかやってみたいと思っていたのが、自分で物語を作るということでした。漠然と考えていた時に沢山の偶然が重なって、今回の絵本の出版に繋がったのだと思います。
絵本出版にあたり、その『偶然』を絵本ができるまでの『種』として少しずつ話を綴っていこうと思います。
この『種』は知らないうちに私の身体の中に埋まって、とても長い時間をかけて、すくすくと育っていったのだな…とこの作品が仕上がった今、感じています。
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