コロナショック、アメリカの対応は?~3月FOMC政策まとめ~
こんばんは。FPむーです。
アメリカが、お金じゃぶじゃぶ流すよ作戦を実施しましたね。
『米国 1%緊急利下げ』
先日3月16日(月)の日経新聞1面(夕刊)の見出しです。もう1週間前か…。
「1%って大きいんだろうけど、どのぐらいの水準なの?」「緊急ってどういうこと?」「コロナショックに対してアメリカはどう動いているの?」と思ったあなたへ。今日は、1%緊急利下げした、今回のFRBの政策について、ひも解いていきましょう。
(画像は日経新聞より)
新型コロナウィルスの感染拡大により、経済が大きなダメージを受けています。それに対して、各国の政府や中央銀行がどのような対応をとるのか、とても注目されています。今日は、一番注目されているアメリカの対応について解説します。
FRB(アメリカの中央銀行。日本の日銀みたいなもん)は、定期的にFOMC(委員会)を開催しています。その日程は決まっていて、3月は17日-18日に開催する予定でした。
でも。コロナ感染拡大の影響で、3月17-18日に開催する予定だったFOMCを、15日に前倒しで開催したのです。そのFOMCの内容まとめはこちら。
◆1◆質的緩和
政策金利を1.00%緊急利下げ。現在の水準は0.00%~0.25%(反対1)
実質ゼロ金利政策の導入。
◆2◆量的緩和
資産買入の積極化。目先数ヶ月で、米国債5000億ドル、MBS2000億ドルの保有を増やす。
◆3◆その他
6中銀によるドルの流動性供給を実施。
漢字が多くて分かりにくいですね!1つずつ説明していきましょう。
◆1◆一気に!緊急利下げ
「あれ、ついこの前も下げなかったっけ?」と思ったあなた。正解です。
3月3日に緊急利下げをしたところです。しかも0.5%
普通ね、金利を上げたり下げたりする時は、だいたい0.25%ずつなんです。
ちょっとずつ調整していくの。上げるのも下げるのも一気にやりすぎると、上手くいなかないから。金融引き締めも、金融緩和も、景気を見ながら少しずつ調整していくもの。
この記事でも書きました。
金融緩和には、2つの方法がある。
1.量的緩和
=お金を発行しまくって、じゃぶじゃぶ流す
2.利下げ
=政策金利を下げる
=お金を借りやすくなるand預けても金利低いから、消費や投資に回りやすくなる
事実、リーマンショック後の2008年11月から、アメリカは量的緩和を実施。
QE1とかQE2とか、覚えているかしら?
QE1=量的緩和第1弾、1兆7250億ドル、
QE2=第2弾、6000億ドル、
QE3=第3弾、月400億ドル、
のお金をじゃぶじゃぶ流したの。
緩和政策をしたことによって、アメリカの株上がってってた。
アメリカ経済はイケイケ。
もう緩和せんでええやん。通常に戻せばええやん。
ってことで、FRBは行動を起こしました。
まず1.
2014年10月、量的緩和第3弾を終了。
そして2.
利下げをやめて、ちょっとして、利上げを始めました。
めっちゃ政策金利を下げてたからね。
もとに戻していったの、少しずつ。
この「ちょっとずつ」上げていくっていうのが、手腕の問われるところ。
上げる幅とか、上げるタイミングとか、めっちゃ重要。
景気がイマイチの時にあげたら、すぐに景気悪くなる。
だけど今回は違った。なんてったって、コロナショック。ちょっとずつ調整、なんて言っていられない事態に陥った。
だから、本来の金利を調整する日を待たずに、3月3日に緊急利下げをしたの。しかも、本来の0.25%ずつではなく、一気に0.5%!そして、今回も前倒しでFOMCを実施して、一気に1.0%の緊急利下げを実施。分かりやすく、もう一度グラフを貼っておきます。
(画像は日経新聞より)
本来、1ヶ月半おきぐらいに0.25%ずつ調整していく金利を、3月だけでなんと合計1.5%もの利下げ。大幅利下げです。
金融緩和政策は2つあると書きました。「利下げ」と「量的緩和」。
この3月に、「利下げ」が一気に行われた形です。そして、「量的緩和」も…
◆2◆お金じゃぶじゃぶ政策!量的緩和
金融緩和政策のもう1つの手段、量的緩和。市場にお金をじゃぶじゃぶ流す作戦です。今回のアメリカの作戦は、7000億ドルのお金をじゃぶじゃぶ流す作戦。
細かいことを言うと、アメリカの中央銀行であるFRBが、米国債券を5000億ドル、MBSを2000億ドル買い入れするそうです。MBSって何かって?
MBSとは?
「Mortgage Backed Securities」の略で「不動産担保証券」のこと。
日本語では「モーゲージ証券」とも呼ばれます。
米国では住宅ローンの貸し出しリスク分散などの観点から住宅ローン債権の多くが証券化されており、債券市場では米国債と同様、重要な投資対象となっています。
(大和証券の用語解説より)
量的緩和といえば、QE1とかQE2とか、覚えているかしら?リーマンショック後の2008年11月から、アメリカが実施した量的緩和をもう一度おさらい。
QE1=量的緩和第1弾、1兆7250億ドル、
QE2=第2弾、6000億ドル、
QE3=第3弾、月400億ドル、
のお金をじゃぶじゃぶ流したの。
緩和政策をしたことによって、アメリカの株上がってってた。
そして今回は7000億ドルです。歴史に残るほどの金融緩和政策です。ちなみにFRBの総資産、過去最大を更新しました!(2020.3.21(土)の日経新聞朝刊1面より)
1ヶ月で1.5%も金利を下げて、かつ7000億ドルの量的緩和。がっつり金融緩和するよ!というのが、今回のFOMCの趣旨。
残りは…
◆6中銀によるドルの流動性供給を実施
6中銀とは、アメリカ(FRB)、日本(日銀)、EU(ECB)、イギリス、カナダ、スイスの6つの中央銀行のことです。この6つの中央銀行が、ドル流動性供給策を協調して実施することを公表。
以上が、先日のFOMCまとめ=1%緊急利下げした今回のFRBの政策についてでした。
自分の備忘録としてまとめた要素もあるのですが、「新型コロナウィルス感染拡大の影響、めっちゃ株価に影響出てるやん。それに対してアメリカ(の中央銀行)はどういう対応したん?」と思っていた方にとって、いいまとめになっていると嬉しいです!
サラっとまとめるつもりが、2800字を超えちゃった。ここまで読んでくださったそこのあなた、本当にありがとうございます。
アメリカとくれば、次は日本がどうしているか気になりますよね!次回はコロナショックに対しての日銀の政策まとめです。サラっとした読みやすい記事になると思うので、明日にでもアップしたいです!
仕事は期末の追い込み、娘は熱でダウン、私は体調ズタボロという状態なのですが…出来るかなー!?みなさまからのスキが、記事を書く励みになっております!是非、読んだよ~がわりに、スキをお願いします(^^)
前回の記事はこちら。これから読むと、さらに理解が深まります。
育児ネタでの前回バズった記事はこちら。
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