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お小遣いを減らされてピンチ!?それでも生きていける?

毎月もらっていたお小遣いを減らされたアメリカさん。
減らされたどころか、3月には0になる予定。
大丈夫なの?
なんでお小遣い減らされることになったの?
っていう話です。

前回まとめ~
アメリカは、毎月1200億ドルのお小遣いをもらっていたけど、減らされている。なんでお小遣いを減らしていっているかと言うと、「自分の力で生活できそうだから。」
色んな判断軸があるのですが、主にポイントは3つ。
とりあえず、みなさんはこの3つのポイントだけ覚えておけば、アメリカがどんなお小遣い政策をするのか、分かってくるようになると思います!そしてそれは、アメリカの株価がどのような動きをするか、ひいては世界の株価がどのような動きをするかに影響してきます。

お小遣いをあげるかどうかの判断軸は、大きく3つあります!
1.働いている人、どのぐらい増えてんの?
2.失業率、どのぐらい?
3.インフレ、どのぐらい?

この3つ。
この3つがめちゃくちゃ重要なんです!

ではまず、1つ目からいきましょう。

1.働いている人、どのぐらい増えてんの?(前年同月比)

働いている人がどのぐらい増えているか、どこで発表されるのか。
働いている人って言っても、色々いるじゃないですか。
自営業者とか。農業の方とか。
注目されているのは、それらの方々が含まれない数字。
「非農業」の「雇用者数」が毎月発表されています。
「非農業部門雇用者数」って言います。
漢字を並べると途端に読みにくくなりますよね。

要は「働いている人がどのぐらい増えてんの?」ってのが重要。
毎月、「雇用統計」で発表されています。

で、2022年1月はどんな結果だったかと言うと…


46.7万人増えてる!

という結果でした。

「え…この数字ええの?悪いの?」
と思ったそこのあなた。正直でよろしい。
「46.7万人か・・・だから何?それって多いの?少ないの?」って感じ。

この数字がいいのか悪いのかを、どう判断するのか。
ポイントは2点あります。

▼1つ目は、予想に対して良かったか悪かったか。

予想は

15万人増える

でした。

15万人増の予想に対して、46.7万人増です!
いい数字ですね。
働いてる人、予想より増えてるやん!

例えるなら、60点ぐらいとれるかなと思ってたテストで、80点とれた感じ。


▼2つ目のポイントは、前月に対してどうだったか。
12月は

19.9万人増

でした。
12月「19.9万人増」で、今回1月は「46.7万人増」だったんです。

いい数字ですね。

前回は70点だったテスト、今回は60点ぐらいかなと思ってたら、80点とれたんですよ!


これはいい数字です。

※この後、季節調整方法が変更されたことにより、過去のデータがさかのぼって修正されており、例えば、2021年12月の非農業部門の雇用者数前月比は19万9,000人増から51万人増に大幅に上方修正されました。
JETROビジネス短信より)

ちなみに、この「非農業部門雇用者数」はどこから確認できるか。
一番分かりやすいのは、ここでしょう。
みんな大好き、分かりやすいYahoo!ファイナンス。


ちなみに、次回は3月4日発表予定です!
気にしてみてね!

2.失業率、どのぐらい?

「働いている人、どのぐらい増えてるの?」が+46.7万人でいい数字なのが分かったところで、次に。

アメリカの失業率、どのぐらいなん?
これも、雇用統計で発表されるんですよ。

「働いている人、どのぐらい増えているのか」と「失業率」の両方が発表される雇用統計、めちゃめちゃ重要なんです!だって、これによってアメリカの金融政策(=お小遣いどのぐらいにするか調整)が決まるから。「働いている人の増減」と「失業率」、あと次に言う「インフレ率」が、アメリカの金融政策を決める超重要3点セットだから。アメリカの金融政策によって、アメリカの株価も影響されるし、世界の株価も影響されるから。

で、話を戻して。
1月の失業率がどのぐらいだったかと言うと、

4.0%

でした。

さ、これも同じ。
この数字が良いのか悪いのか、見ていきましょう。

▼予想に対して良かったのか悪かったのか。
予想は

3.9%

でした。
ま、予想とほぼ同じですね。

▼では次に、前月と比べて良かったのか悪かったのか。
前月の失業率は、

3.9%

でした。
ま、ほぼ横ばいですね。

これも、Yahoo!ファイナンスから確認できますよ。

で、ここの図を見て。

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失業率、どんどん下がってる!(=いいこと!)

実際、こう発表されています。

労働市場に関し、多くの参加者が低失業率、賃金上昇、人手不足などから「すでに最大雇用に達したか、それに非常に近い」と分析。「まだ最大雇用に達していない」との声もあったが、「ほとんどの指標が非常に強い」との認識は一致した。
ー日本経済新聞2月17日(木)夕刊1面ー

つまり、「お小遣い(量的緩和)がなくても、自力で生活できるようなってきている」と判断される材料になってるのです!
お小遣いを減らされても、ピンチじゃないと判断されたんですね。

3.インフレ、どのぐらい?

最後に、超重要3点セットの3つ目。インフレ。

インフレって何かって?めちゃくちゃ簡単に言うと、「どのぐらい物価が上がってるのか」ということ。

え、物価って上がるもんなん!?って思ったそこのあなた。
生まれてからずっと、日本に住んでる人ですね。そうね、20代か30代かしら。日本に住んでいると、物価が上がるという感覚ないですよね。だってずっとデフレだったんだもん。

でも、物価は上がってるんです、アメリカでは。
そのぐらい上がっているかと言うと、


この1年で、7.5%!!

物価がどれぐらい上がっているかは「消費者物価指数」って言うんです。
この1月の数字が、前年同月比7.5%上昇してたんです。

1年前と比べて、7.5%も上がってるんですよ!
日本では考えられません。

100円で買えたものが、108円するの。
たった1年で。
ひぇぇ。

ちなみに、7.5%というこの数字、実は40年ぶりの数字1982年2月以来なんです。アメリカにとっても、驚異の高い数字でした。1982年って、私まだ生まれてないわ。「生まれて初めて、こんなに高い数字を見ました」とか言えるよね。(どこで言うんやろ)

項目別に見ていくと、ガソリンが40%上昇、食品も7%上昇。すごいね。インフレってすごいね。

でね、もともとアメリカのインフレ目標は何%だったか知っていますか?
「2%」なんです。「2%」の目標だったのに、フタあけたら「7.5%」もインフレになってた。

目標を大幅達成しているから、ええことやんかって?
ちゃうねん。

長くなってきたので、次回へ続きます。
次回が最終回です!
明日アップするので、読んでもらえると嬉しいです。

(2,744字)

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