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30代現役銀行員が考える。銀行業界は成長か衰退か。

30年前の「予言」
マイクロソフトを起業したビル・ゲイツ氏は、1994年にこう語ったそうです。

「Banking is necessary, banks are not.」

銀行の機能は必要だけど、銀行は必要じゃないよ、と。
銀行機能の担い手が銀行である必要はないよ、と。

ひぃぃぃぃ。
銀行に勤めている身としては、ドキッとするフレーズです。

これが載っていたのは、7月24日(月)朝刊1面。

銀行に勤めている身としては、めちゃくちゃ興味深い記事でした。


そう言えば、以前にも似たような言葉を見たことがあるな、と思ったら。
元アリババ会長ジャック・マーの言葉でした。

銀行が変わらないなら、われわれが銀行を変える

中国の中小企業は金融サービスから縁遠かった。アリババは加盟しているネットショップの売上やキャッシュフローなどを確認し、彼らの資金不足という問題を目の当たりにした。
 この問題の解決に取り組むため、銀行と提携してデータを基盤とした融資モデルを構築しようとした。だが結局は物別れに終わってしまう。「実績のないあなたがたの言うことを信じて、あなたのやり方で金を貸すなんて、ちょっと無理ですよ」というのが銀行側の言い分だった。
 ジャック・マーは「銀行が変わらないなら、われわれが銀行を変える」という信念のもと、単独で「阿里小貸(アーリーシャオダイ)」というマイクロクレジットサービスを開発。

『アントフィナンシャル――1匹のアリがつくる新金融エコシステム』より


今や
アメリカでは、appleがクレジットカードや高金利のappleバンクを展開。
中国では、アリババと点線とがQRコード決済で圧倒的な存在。


では、これから銀行はどうしていけばいいか。
「消える銀行、残る銀行」の違いは。
それはたった1つのシンプルなこと。

「変化に対応できるかどうか」

これにつきると思っています。


銀行に限らず金融機関全般で、今は異業種と連携する動きが相次いでいます。

三菱UFJ銀行は、異業種アプリに銀行機能を持たせた。


野村HDとドコモは、子ども向け金融経済教育で連携した。
ドコモが開発中の親子でお金について学べるアプリと、野村の金融経済教育サイトを連携したり、子ども向け体験型の金融教育イベントを共同で開催したりします。


銀行は、従来の銀行業務だけでなく、変化に対応して異業種とどんどん連携した方がいいんだろうな。
そう思っている現役銀行員のFPむーでした。


追伸
すっごいどうでもいいんですけど…noteで「銀行」と検索して表紙の絵を探していたら、もじもじしているおじさんが出てきました。ちょっとこれジワる。この絵、好き。

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