世界の均質化

昔テレビが各家庭に普及した時、各国で同じ変化が起きた。全国放送のテレビを見て育った子供たちは、親や地域が話す言葉とは違う標準語を覚えて、それを使えるようになった。家で方言を使っていた家庭では子供は方言と標準語を完璧に使い分けるバイリンガルになった。

これとほぼ並行して起こったのが食文化の均質化だ。食堂という機能を通して様々な地域の味が一つのテーブルに並ぶようになった。日本では大学の食堂や、大企業の社員食堂だろうか。
イタリアでは、軍隊への従軍や、車産業の興隆に合わせて起こった人の移動がきっかけとなったようだ。

昔テレビが担った役割を、現在インターネットが担っている。世界中の人々がアクセスし、そこで使われる言語に子供たちは自然と馴染んでいく。学校で教えずとも、子供たちは自然と英語や他の言語を覚えていくはずだ。

その空間で紹介されるレシピや生活スタイルは、地理的な地域を超えて世界共通の体験となっていくだろう。



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