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私に男性を紹介する当日に「ごめん、紹介相手と私が付き合った」と報告された話

私が常、「男性に生まれたかったなあ」と思う理由の一つに、女性が恋愛に盲目になったらどんな言葉をかけようが手がつけられない、という点があります。
関連して、男性同士の友情のさっぱり感(ブロマンスといいますね。会社で男性同士で派閥を作るホモソーシャルは大反対ですが)に青春を感じるからです。プラス、互いが特に仲良くないことも公にできる、「俺ら会わないよね。でも領域を侵す気はないから」を隠さない感じも非常に好きだからです。←学生時代からこれを見るのが一番好きでした。

女性は、まあのめりこみますよね、恋に。逆に「燃え上がってる時」と「冷めて相手を捨てる時の潔さ」のギャップにはものすごい折れ線グラフがガクーーンと描けるくらいの高低差があるのがいいところでもあるのですが。

今回は、休職中に一番会話を重ねて助けられて、そんな6年ぶりに再会したとても素敵な友達と、”結局男絡みで気まずくなる”という、女性が避けて通れない(?)体験をし、グサッとなった日のことを記します。

互いに近いもの(HSP的)を感じていた


彼女は高校の同級生。女子ってお弁当食べるメンツや移動教室のメンツを4月に決めると、すごーーーく変更しずらいんですよね。それで、本当はお互いに「本当はあの子とめちゃくちゃ気が合うだろうな(私)」「人間不信の私でもあの子は信用できる(相手)」と、両片思いのまま、卒業してしまいました。その後彼女も関東の大学に進み、同級生数名で定期的に渋谷に集まっていましたが、私は私情で、彼女はフレネミーから洗脳され心身を病んだことにより、たまたま同時期に互いに渋谷の飲みに行かなくなりました。



そこから6年。
休職中の今年2月、「私って性善説意識が強すぎて病んだのに、公式ライン以外(ナンパなど人間関係に含まない人を除いて)誰もブロックしたことないな。もっと人を選ぶところから始まるのでは…?」と気づいた私は、ラインの友達を300人から80人にまで減らし、そのうち数人を意を決してブロックしました。もう沖縄での暮らしや大学生活から離れて数年経っているのに、沖縄独特の教えである「いちゃりばちょーでー(一度会えば兄弟)」マインドが染みついていた私は、県外でも人を疑わず、距離を考慮し自分を適切に守ることをせず、結果休職したのでした。この初ブロックの日は自分を変える日になっただけでなく、彼女がまだライン上に残っていることを発見した特別な日になりました。

やっぱり感覚は合っていた。休職中最も話し、仲を深めた


ハタチそこそこでフェードアウトしてしまったものの、病んでいる今だからこそ、高校の時から第六感で感じていたあの「自分と似た感じ」の子なら再びお茶のみ友達になってくれるのでは…ラインはすぐ返ってきました。しかも沖縄で働いている、と。早速週末に6年ぶりに会う約束をしました。

その再会日、結局カフェの滞在時間は6時間。何度もティーをおかわりし、彼女が病気の先輩であること、そのために県外の院を諦め院生の頃から沖縄にいることなどを知りました。そして何より、私の話す一言一句を真剣に、でも恩着せがましくなく、とても軽やかに、でもうわべの共感ではない言葉で受け止めてくれているのが肌でわかり、私は「この再会のためにここまで休んだのかもしれない。ラインを整理してみてよかった」と心から思いました。彼女も私との会話を毎回楽しんでくれ、そこから6月まで月1回のペースで、毎回5~9時間(!)語りあいました。

本当に心の支えであり、癒やしでした。彼女は4月に空港内で働くお仕事に転職したのですが、それは「航空管制官」とよく関わる仕事で、職場に38歳バツイチ独身だけど全然イケてて、上司のパワハラもきちんと指摘したり、後輩からも慕われて「鶴の一声」を持っていたりするような面白い人がいる、と話してくれていました。
一方、彼女はちょうどハタチの頃に付き合い始めた同級生と同棲もしており、異性とサシでご飯に行くのは控えている、というエピソードも出てきました。

私は実家に飽き飽きしていた時期だったので、「それでせっかく休日フットサルまでしたのに、その後のご飯を断るくらいなら、そこに私を呼んで。そしたら彼氏に言い訳が立つでしょ。私の暇も刺激に変わるし」と提案してみました。その管制官(仮名Sさん)は非常にフレンドリーで、私のことを以前から話しており向こうも「話してみたい!面白い子だね」と言っていたそうです。

職場の人とのご飯をセッティングしてくれた彼女。一週間後、タイトルの結果に…


そうこうしているうちに彼女から、本当に3人でご飯を食べようというお誘いが6月中旬ごろに来ました。夜ご飯をご一緒するのは翌週の25日に、ということでした。私は正直、あと少し経てば九州管内の配属先に復帰できそうだったので、記者のサガで「航空管制官と話してみたい」という好奇心大半、残りは友達かあわよくば恋愛の一歩にでもなったらラッキーだなあという非常に曖昧な気持ちで一週間をすごしました。

ところがどっこい。彼女はその一週間を嵐のように過ごしていました。
そして25日の朝、ラインが。
「急な報告なんだけど、○○(ハタチから付き合っている人)と21日ごろに別れて、Sさんと付き合っている。本当に突然ごめん。電話で説明していい?」と。
え、あ、え。とりあえず話を聞くと、彼氏のだめな性格エピソードが(全て初耳!)沢山出たあと、同棲部屋を出たが実家から空港への出勤は遠すぎるので、空港近くのビジホで生活しているとのことでした。この実態をSさんに話したら「何もしないからマンション決めるまでうちにいたら」と言われ、仮暮らしの○リエッティをし始めた、とのことでした。
向こうは、元々その子に彼氏がいなければアプローチしようとしていたのかな、と捉えられる行動が彼女の転職直後にあったので、すぐ納得がいきました。
問題は彼女です。毎月7時間ほどノンストップトーキングをしていたのに、彼氏の不満や悩み、モラハラなどの問題行動を一切私に愚痴ってくれていませんでした。そちらのほうが私には寝耳に水…。自己肯定感の低い子ってこんなに直前まで彼氏のダメな面も人に言えないんだ、と身に迫って実感しました。私なんか本人さえいないコミュニティーであればそっこー愚痴ってすっきりしたことしかなかったので…


信頼してたから(?)互いに意思確認をしていなかった


問題は彼女自身も、Sさんを「異性としていいな」と思っていたことを薄々自覚しながらも私に報告なく、私も「まさか彼氏と順調な子がその人を異性として見ていないだろう」と決めつけ、食事会のセッティング時お互いに一切食事会の心づもりを確認しなかったことです。「今は6年も付き合った相手を振った疲労で弱っているから、Sさんに揺らいでいるのは女性あるあるだと恋愛コラムにも書かれている。どうするかは時間の経過を見て決めよう」と一度は思ったそうですが、結局2日ほど同じ部屋にいる中で、23日、彼女から交際を申し込んだそうです。(早っ)

「慰霊の日(沖縄の地上戦終結日で県民が一番大切にしている日)に、こういう報告するのもと思って、会当日の朝の今になってしまった」。慰霊の日はしっかり死者を偲んで、24日にでも連絡してくれたら…などと思いましたが、突っ込みどころがありすぎて、ああ、私は結局、「彼女」とは仲良くなれたし心から会話できたが、「自己肯定感の低い彼女」のプライドに勝つ友人にはなれなかったんだな、と痛感しました。

その男も自己肯定感低い説


困惑した私。40代で九州で主婦をしている、私の恋愛相談大先生的存在であるMさんに話を聞いてもらうや否や「その男、私の方が歳近いじゃん!報告を聞く限り、ナシ!無理!アウト!めげげちゃん、変なの拾わなくてよかったね」と言ってきました。Mさんからすると、そのS氏も肯定感が低いのが聞いていてわかるそうです。理屈はここで省きますが…
ああ、またか、意外そうに見えて人はみな、似た者同士でくっつくんだよな、そんなあたり前に気づかされました。

彼女は、「彼は仕事の合間にマンション探して資料も持ってきてくれるし、ご飯や当面の衣服も買おうとしてくれるし、『君がずるいなら俺もだよ。弱っているところに家を貸して優しくしているんだから。お互い様』と優しさのオンパレードでモラハラ元彼とは天地の差がある」と褒めまくっていました。確かに助かる面もありますが、男性が交際初日~数日、お姫様のように扱ってくれるのなんて、普通じゃね…?と思いました。


結論、SA男なんていらねえ。友情に継続の義務はない


引っかかるのが、彼女によるとSさんは交際しようと決めた後に、今知っていてほしいといってこんな話をしてきたそうです。
「俺って前回も、まあその前も、彼氏とけんか別れした子が家に転がり込んだりうまく行かないって相談乗ったりしているうちに交際する流れがいくつかあるんだけど、元気になったらみんな出て行くんだよね。正直君もそのケースに当てはまるから、なんとなく今のうちに言っておこうと思って。俺ってサービスエリアなんだよね(笑)」と言っていたそう。

主婦のMさんは「止まり木じゃんw」「地雷」と笑っていました。
つまり、元気になってよく見てみたらそれほどいいところがない38歳…なんとも言いがたい生物ですね。私には合わないとMさんに一蹴されました。
「ほんとの相手は、今どこかでめげげちゃんのことを探してる途中なのよ。出会うまでもうちょい待ちなさい」「その子とは2~6月、とても楽しく特別な時間を共有できた。それでいい。友情を続ける義務も何もありません」
先生のお言葉で私は心が軽くなり、復職の準備に切り替えました。7月頭にもすでに彼女とサシ予定が入っていましたがキャンセルしました。
夏帰省もしていますが、まだ会おうとは思えません。いつ、また無垢に話せる時が来るのか、神のみぞ知ると思っています。

金の切れ目は縁の切れ目、とはよく言いますが女性の場合、男絡みも縁の切れ目であることは多々ありますよね。
ただ私は療養中に、自分が大切にすると決めた、その”枠内”の友人から急にパンチを食らったので、S氏はもはやどうでもよく、友情に疲労してしまいました。というお話です。ああ、難しい。


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