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あの大塚愛も夢を叶えていない


「なりたかったもの(仕事)にはなれたけど、夢は叶っていない」
たまに耳にする大人たちのこの言葉の意味がずっとわからなかった。
「したかった仕事で生活できているんでしょう…?」そういうことじゃなかった。

休職中ふと見つけた文春オンラインの
大塚愛さんロングインタビューで、私はその意味を知ることになった。

衝撃だった。
あれだけカワイイ曲やキュンな曲、ノリノリになる曲で私たちの学生時代を盛り上げに上げて上げてくれた大塚愛が、
”本当は女性の応援曲を歌う歌手になりたかった”なんてーー。

前編↓ けっこうネガティブな発言が並ぶ。

女性がちょっとでも癒されたり、勇気づけられたり、楽しくなったり。そういうことを狙ってやっていたのに、なぜか一時期男性に受けて、女性からは「マジぶりっ子だな、あいつ」みたいになってしまったのは、悲しかったですね。
記事より

読んでいると、大黒摩季姉やユーミンと言った歌手像を目指していたのかな…。本当に驚いた。

”曲の中に私はいないんじゃないかってくらい、「会うとイメージと違う」と言われる”

数々のラブソングも実体験がベースかと思いきや、そうでもないらしい。
”一つの作品として自分に楽曲提供している感じ”


後編↓。
前編同様見出しの言葉から再びビックリ。

”19年の活動振り返って、失敗したなってのはほぼ毎回”
”小学生でいじめを経験”
極めつけは

仕事では基本、楽しいことはないかもしれないですね。
記事より

なんと…。  よくできたと感じられた時だけは、楽しいらしい。

大塚愛の夢は「女性の応援ソングを歌い女性に指示される歌手」
でも事務所やレコード会社の売り出し方は、私たちの記憶に刻まれている「カワイイ、ノリのいい甘い歌声の女性歌手」。
もちろん会社側はビジネスだから、どういうレールを敷けばこの歌手が最も成功するか考える。それが仕事だ。
大塚愛がなりたかった歌手と、なれる歌手は違った。
なれる方でヒット曲を作り、有名になった。

好きじゃないとか言ってられないというか、自分の持ったものをいかに生かせられるか、この声をどう良くしていけるかというところに、デビュー前から振り切った
記事より

あの大塚愛でも、現実を受け入れプロとして、敷かれたレールを忠実に守り製作、歌唱して働いてきたんだ。
そう思うと、私たちが転職なんかで大抵ぶつかる「好きなことと得意なことが違う」「やりたいことと求められてることが違う」なんて、当たり前なのだ。大塚愛でさえそうなんだから。

私は、「なりたかったもの(仕事)にはなれたけど、夢は叶っていない」の意味がわかった。そして、あくまでマイナスな回答が多いこのインタビューにめちゃくちゃ力をもらった。



それにしても、
「楽しくないのに19年も活動してきたのは?」の問いに対し
「目標を達成していないから」と答えていたのは印象的だ。

ある意味、目標は達成できなくてもいいのかもしれない。
それが「長い人生、暇つぶし」の中で、何かに没頭して時間を潰す(生きる)ことになるなら。
だって、人が一番気持ちよくて、”ゾーン”に入るのは「何かに没頭している時間」らしいから。
大塚愛も、まだまだ没頭したいことがあるのだろう。
あくまで前向きな「過去の開示と独白」なのだろう。


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