デング熱について。その①

今朝は肌寒いぐらいでしたが、
昼には29℃まで気温が上昇する予報だったので、
半袖のまま出勤したところ、長袖の方がほとんどでした。

先日ニュースで以下の報道が目に入りました。

武田薬品のワクチン推奨 デング熱で6~16歳に―WHO

2023年10月03日 JIJI.COM

世界保健機関(WHO)は2日、蚊を媒介とする感染症、デング熱のワクチンとして、武田薬品工業が開発した「QDENGA(キューデンガ)」を推奨すると発表した。欧州連合(EU)やインドネシア、ブラジルなどでは既に承認済み。

代々木公園で、デング熱が発症して騒ぎになった記憶がありますが、
最近流行っているんでしょうか?

バングラデシュでデング熱が流行、死者1000人超 史上最悪規模。

CNN.co.jp.  2023.10.03

亜熱帯気候の国に多そうなイメージでしたがけど、
スイスでもなぜか流行っているそうです。

Cases of dengue fever on the rise in Switzerland.

swissinfo.ch. October 2, 2023

というわけで、デング熱についてです。

Denque and sever Denque.
WHOより

概要
デング熱は蚊から人に感染するウイルス感染症である。熱帯や亜熱帯の気候に多く見られる。デング熱に感染しても、ほとんどの人に症状は出ない。しかし、発症した場合、最も一般的な症状は、高熱、頭痛、体の痛み、吐き気、発疹である。多くは1~2週間で軽快する。中には重症のデング熱を発症し、病院での治療が必要な人もいる。重症の場合、デング熱は死に至ることもある。 デング熱は、現在のところ特別な治療法がないため、鎮痛剤で治療します。

蚊が媒介する、ウイルス感染症です。
日本では代表的な蚊は3種類で、
・アカイエカは夕方から夜にかけて、
・ヒトスジシマカ(通称:ヤブ蚊)は昼から夕方にかけて吸血します。
・ビルの浄化槽で発生して、オフィスで吸血するのがチカイエカです。
 地下鉄などで見かける蚊もこのチカイエカで、年中発生します。
(アース製薬HPより)

ウイルス感染症ですので、特別な治療法はありません。
普通はなんてことない感染症ですが、重症化することがあります。

症状
ほとんどのデング熱患者は症状が軽いか全くなく、1~2週間でよくなります。まれに、デング熱が重症化し、死に至ることもあります。
症状が出る場合、通常は感染後4~10日で始まり、2~7日間続きます。
症状には以下のようなものがあります:
・高熱(40°C/104°F)
・激しい頭痛
・目の奥の痛み
・筋肉や関節の痛み
・吐き気
・嘔吐
・リンパ節の腫れ
・発疹
2回目の感染者は重症デング熱のリスクが高い。

症状だけでは、インフルやコロナと鑑別が難しそうです。

重症デング熱の症状は、熱が下がった後に現れることが多い:
・激しい腹痛
・持続する嘔吐
・急速な呼吸
歯茎や鼻からの出血
・疲労
・落ち着きのなさ
嘔吐物や便に血が混じる
・非常に喉が渇く
・皮膚が青白く冷たい
・脱力感
デング熱にかかった人は、回復後も数週間は疲労を感じることがあります。

重症化すると、「デング出血熱」となります。

デングウイルス感染後、デング熱とほぼ同様に発症し経過した患者の一部において突然、血漿漏出と出血傾向を主症状とするデング出血熱となる。重篤な症状は、発熱が終わり平熱に戻りかけたときに起こることが特徴的である。患者は不安・興奮状態となり、発汗がみられ、四肢は冷たくなる。極めて高率に胸水や腹水がみられる。また、肝臓の腫脹、補体の活性化、血小板減少、血液凝固時間延長がみられる。細かい点状出血が多くの例でみられる。さらに出血熱の名が示すように、10 ~20%の例で鼻出血・消化管出血等がみられる。しかし、症状の主体は血漿漏出である。血漿漏出がさらに進行すると、循環血液量の不足からhypovolemic shock になることがある。症状の重症度によりGrade 1 ~4 の4 段階に分けられ、ショック症状を示すGrade 3,4 はデングショック症候群と呼ばれることもある。
(国立感染症研究所より)


診断と治療
デング熱のほとんどの症例は、解熱鎮痛剤で自宅で治療できる。蚊に刺されないようにすることが、デング熱にかからないための最善の方法である。
デング熱に対する特別な治療法はない。
痛みを抑えるには、アセトアミノフェンがよく使われる。イブプロフェンやアスピリンのような非ステロイド性抗炎症薬は、出血のリスクを高める可能性があるため避けるべきである。
デング熱に一度でもかかったことがあり、デング熱がよく流行する地域に住んでいる人には、Dengvaxiaというワクチンがある。
重症のデング熱の場合、入院が必要となることが多い

基本は、軽症なのですが、
まれに重症化することがあり、
注意が必要です。

デング熱の罹患率はここ数十年で世界中で劇的に増加しており、WHOに報告された症例数は2000年の505 430例から2019年には520万例に増加している。大半の症例は無症状または軽症で自己管理されているため、デング熱の実際の症例数は過少に報告されている。また、多くの症例が他の発熱性疾患と誤診されている。あるモデルによる推定では、年間3億9,000万人がデングウイルスに感染しており、そのうち9,600万人が臨床症状を呈している。デング熱の有病率に関する別の研究では、39億人がデングウイルスに感染するリスクがあると推定されている。デング熱は現在、WHOのアフリカ、南北アメリカ、東地中海、東南アジア、西太平洋地域の100カ国以上で流行している。アメリカ大陸、東南アジア、西太平洋地域が最も深刻な影響を受けており、アジアは世界的な疾病負担の約70%を占めている。デング熱はヨーロッパを含む新たな地域に広がっており爆発的な流行が起きている。2010年にはフランスとクロアチアで初めて局地感染が報告され、他の欧州3カ国でも輸入例が検出された。2019年、世界的に過去最多のデング熱患者が報告された。すべての地域が影響を受け、アフガニスタンでは初めてデング熱の感染が記録された。アメリカ地域では310万人の症例が報告され、25,000人以上が重症に分類された。アジアではバングラデシュ(101,000人)、マレーシア(131,000人)、フィリピン(420,000人)、ベトナム(320,000人)で多くの患者が報告された。デング熱は、2021年現在もブラジル、コロンビア、クック諸島、フィジー、インド、ケニア、パラグアイ、ペルー、フィリピン、レユニオン諸島、ベトナムに影響を及ぼしている。

文字数が多くて読みづらいですが、
要は、最近爆発的に増えているそうです。
ただ、軽症/無症状が多いので調べたかったものが、
ちゃんと調べると実は多かったと言ってる可能性もありますね。
PCRとかやり出すと危険です。

長くなったので、
次回その②です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?