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君に幸あれ | 読書日記『Good Luck』

春は旅立ちの時、私の旅立ちは大学卒業の時だった。就職を機に地元を離れ上京することを選択した。学生から社会人になる自立の時に、住むところも変えたので一度に多くの変化が訪れたまさに自分にとって人生の大きな転換期だった。

その時、地元の親友の1人からこの本を薦められて読んだのを覚えている。その友達からのささやかなメッセージとして私は受け取った。

本の内容はたしか森の中に妖精か何かがたびたび現れて幸運の種を蒔く。種はたった一度ではなく何度も何度も蒔かれる。しかしそのままでは全く芽が出ない。芽が出るためにはちゃんと穴を掘っておくのが大事。その穴に種が蒔かれれば、風が土をはこびやがて雨が降り、そうすることでようやく芽が出る、といった内容だったと記憶する(全然違っていたらすみません)。

私は幸運の種(機会)というのは実は皆に分け隔てなく与えられているものだが、その幸運を掴む準備を整えているものだけが掴むことができる。幸運を掴むためにできることは穴を掘って種が降ってくるのをじっと待つ、ということをこの本から学んだ。

この経験から本をプレゼントするのもいいな、と思うようになった。そもそも自分は話し言葉ではどうも上手く伝えられないタイプなので、誰かに自分の気持ちを伝える時は手紙を書いて、ゆっくり自分の気持ちを言葉に落とし込み、形にして伝えるようにしている。

本は自分の言葉ではないけれど「応援してるよ」や「元気でね」の気持ちを物語で伝えるので、世界観がぐっと広がり印象がより一層記憶に深く残ると思います。

道端でクローバーをみかけると今でもふとこの本を思い出し、あぁいい本に出会ったなぁと感じるし、幸運を掴むための毎日のささやかな努力の大切さも思い出す機会となっている。

そんな素敵なプレゼントをしてくれた友達に出会えたことが私にとってはすでに大きな幸運だと改めて思う、本当にありがとう。

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