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盲学校からの発信

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視覚障がいのことをあまり知らない方や教育関係の方に向けた情報を発信します。 視覚障がいに興味が出てきた方は、「見えない・見えにくい方への情報提供」もおススメです。
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2020年11月の記事一覧

書籍紹介『視覚障害教育の源流をたどる 京都盲啞院モノがたり』

書籍紹介『視覚障害教育の源流をたどる 京都盲啞院モノがたり』

『視覚障害教育の源流をたどる 京都盲啞院モノがたり(岸 博実)』という本の紹介です。

2018年、明治時代初期に開校した国内初の公立特別支援学校「京都盲啞院」の関係資料約3000点が、国の重要文化財に指定されました。資料には、近代日本の障害者教育で先駆的な役割を果たした教材や文書の数々が含まれます。京都府立盲学校に永らく勤務され、これら貴重な資料の調査研究に長年取り組んできた著者の岸先生が、その

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書籍紹介『視覚障害教育に携わる方のために 五訂版』

書籍紹介『視覚障害教育に携わる方のために 五訂版』

『視覚障害教育に携わる方のために(香川 邦生)』という本の紹介です。

この本は、以前紹介した、『視覚障害教育入門』、『視覚障害教育入門Q&A』と合わせて視覚障がい教育入門書3点セットと言っても差し支えないと思います。

その中でも一番文章量が多いのがこの本ではないでしょうか。僕が初めて読んだときは三訂版か四訂版だったと思いますが、そのときは僕に知識がなかったこともあって読み終わるまでにずいぶん時

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教材紹介【社会】『みんなの地図帳〜見やすい・使いやすい〜』

教材紹介【社会】『みんなの地図帳〜見やすい・使いやすい〜』

『みんなの地図帳〜見やすい・使いやすい〜(日本視覚障害社会科教育研究会)』という本、というか地図帳の紹介です。

(画像は帝国書院より)

突然ですが皆さんは地図帳って好きでしたか?社会科教員の僕は、小学生の頃、地図帳をみて、そこに載っているいろんな情報、地名や自然や特産品や歴史なんかを眺めるのが好きな子どもでした。今でも地図帳を見るとわくわくします。

(画像は帝国書院より)

ただ、この一般的

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書籍紹介『視覚障害教育入門Q&A 新訂版』

書籍紹介『視覚障害教育入門Q&A 新訂版』

『視覚障害教育入門Q&A新訂版ー確かな専門性の基盤となる基礎的な知識を身に付けるためにー(青木 隆一/神尾 裕治)』という本の紹介です。

学習指導要領改訂を機に、2000年に発行された『視覚障害教育入門Q&Aー確かな専門性と真剣な授業の展開のためにー(全国盲学校長会)』が全面改訂されました。

項目数は70から101に増え、ページ数も1.5倍以上になっています。そしてこの2018年度版の改訂には

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書籍紹介『新・視覚障害教育入門』

書籍紹介『新・視覚障害教育入門』

『新・視覚障害教育入門(青柳 まゆみ/鳥山 由子)」』という本の紹介です。

僕が盲学校で働いていたときに出会ったのは『視覚障害教育入門』でしたが、学習指導要領改定に合わせて装いも新しく2020年9月に改定されました。

この本は視覚障がい教育の入門書として紹介され、盲学校の図書館で借りて読みました。

大学の授業や免許法認定講習等のテキストとして長年愛用されてきた『視覚障害教育入門』を大幅に改訂

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書籍紹介『いまのあなたで大丈夫! 全盲ママが伝える繋がる子育ての魅力』

書籍紹介『いまのあなたで大丈夫! 全盲ママが伝える繋がる子育ての魅力』

『いまのあなたで大丈夫!全盲ママが伝える繋がる子育ての魅力(西田 梓)』という本の紹介です。

この本は全盲ママである(夫婦共に全盲)筆者のこれまでの歩みと子育て経験の記録です。

僕自身は盲学校で勤務していた経験があるので、見えない人がいろいろなことをできるのを知っています。職場には全盲の方も弱視の方もいた。スポーツも、子育ても、料理もやり方次第でできるし、丸々の鯛1匹を捌いて刺身にする人や手引

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