Radioheadというバンドの破壊力

「なんじゃ、このバンド・・・よく分からん。」最初にRadioheadというバンドを聞いたときの率直な感想だ。当時、あまり洋楽を聞かずに育ち、21歳(だったと思う)くらいになった時、RadioheadのPyramid Songという曲がリリースされ、耳にしたのだ。この第一印象が原因で、そこからRadioheadを通らずに数年過ごすこととなる。

そして、僕の中のRadioheadのターニングポイントとなるのが、2003年のSUMMER SONIC OSAKAだ。当時もまだRadioheadは聞いていない状況。THE STROKESを生で見られて満足していた自分は、電車が混む前に撤退する気満々。しかし、一緒にサマソニに行った親友がRadioheadに後ろ髪を惹かれており、ちょっと見てみた。曲も全く知らない状況だし、なんだかおどろおどろしい雰囲気の曲だし、ファンの人が奇妙なダンス踊ってるし、いろんな意味でスゲェな〜と思いつつも、まあ帰ろうか〜という流れになった。

ところが、最寄り駅まで行ったものの、なんだか気になる。2人で会場を振り返り、遠巻きに見つめる(当時のサマソニ大阪は南港で開催されており、音も普通に駅まで聞こえた。)。この体験がRadioheadに対する見方を変えてくれたのだ。

そして、まず手を出したアルバムが「KID A」。Pyramid Songが収録されたアルバム「AMNESIAC」の一つ前の作品である。あ、思い出したが、学生時代、友人に「OK COMPUTER」を借りて聞いていた。その時は、勢いのある曲をよく聞いていたので、ピンとこなかったんでしょうね〜。

で、「KID A」。いやいや、衝撃でした。すんなりと「かっこいい!」と思えた自分に衝撃。そこから「OK COMPUTER」「BENDS」「PABLO HONEY」と遡り、サマソニ来日前にリリースされていた「HAIL TO THE THIEF」と、どハマる結果となった。

昔からの聞き方で、あまり歌詞は聞きこまないので何も言えないのですが、サウンド、世界観、実験的アプローチ、まさに唯一無二の存在だろう。

なぜ、こんなことを書いているかというと、Radioheadのフロントマンでもあるトム・ヨークが未発表曲を配信したのだが、これまたかっこいい曲だっった。そして、Radioheadの中でも「KID A」をフェイバリットに挙げる人が意外と自分の近いところにもいたので、ちょっと嬉しくなったのだ。

なんとなく苦手・・・と思っている方も、ちょっと勇気を出して聞いてみてほしいなと。改めて知ったのだが、このアルバム「KID A」は、シングルカットなどされている曲がないのだそうだ。それはそれですごい。「アルバム」としてのチカラを持っている。


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