エピソード5:中1の春の第一印象

彼女と出会ったのは中学1年生の頃。

全員が何かの委員会に属さないといけない中で、何となく選んだ厚生委員会がきっかけだった。

今思えば厚生委員会って何だろう?と思うくらいに仕事内容が曖昧で、昼食時に学校から配布される牛乳の瓶を片付ける際に、各クラスが保管場所に返しにくる瓶をトレーごと並べて整頓するというのが主な仕事で、この当番を回すためだけにあったような委員会だった。

このナゾな委員会の初回の集まりで、天気は生憎の雨模様。自分はどうやら手持ち無沙汰に傘をいじっていたらしく、その傘が定期的に前の席に座っていた子の椅子に当たっていたようで。その時に椅子の上でこっそりムカついていたのが彼女だった。全ては後になって彼女から聞いた話だけど、第一印象は相当悪かったらしい。ちなみに自分は全く覚えておらず、自分に対する彼女の一方的な悪印象を以て最初の出会いはおしまい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?