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公園で、ゴミを拾って、笑い転げて遊んだ午後。

春が来たと思ったのに、ベルリンはまた少し冷えてきました。
ロックダウン中で室内では集まれないので、きのうの午後、友達2人と友達の5歳の息子と一緒に公園でピクニックをしてきました。

太陽が出ていると暖かいのですが、ぴゅーっと風が吹くと、寒い寒い!

私たちが凍えながら持ち寄ったものをいろいろ食べたり飲んだりしている横で、5歳の男の子はひとりで走り回ったり遊具で遊んだり。
私たちに向かって、「たべてばっかりいると ふとっちょになるよー!」

というわけで、ひと通り食べた後、私も鬼ごっこをしたりフリスビーをしたり遊具で遊んだり、楽しく過ごしました。

そして、かくれんぼ。

公園の隅っこの木の影に隠れると、おそらくヘロインを打った注射器が何十本も大量に捨てられているのを発見。
ひゃー!!

その男の子は靴が嫌いで、いつ裸足か靴下で走り回っています。
これは危なすぎると、落ちていた枝で注射器はさささっと柵の向こうに追いやって、砂と葉っぱをかぶせました。
「割れたガラスとかゴミが落ちてて危ないから、靴履いて遊ぼうね!」と言うと、私の行動を見ていた彼は、枝でゴミを拾い始めました。

初めは、大きいゴミが気になり、
「ぴざ たべて はこ おいていったひと、だめだねー!」
「て ふいた てぃっしゅ そのまま ぽい、だめだねー!」
と、何度も落としてはまた拾ってなんとかゴミ箱へ。

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いろんなゴミを見つけて、私たち2人は、ゴミ拾い隊になりました。
彼が隊長で、私は副隊長。
どんなバイ菌がついているか分からないので、ルールはただひとつ、
絶対に手で触らないこと!

初めはだいぶ手こずっていたのですが、だんだん上手になってきて、いろんなゴミを次から次へゴミ箱に運んでいきます。

すぐに目につくような大きなゴミがなくなって、
「すごーい、随分きれいになったねー!」と一緒に喜んでいると、小さなゴミも気になってきた様子。

「みかんのかわ ごみばこにすててないね、だめだねー!」
「りんご たべのこして、ぽいしてるね、だめだねー!」

「ぱーてぃした きらきら!これ ぜんぶ ひろえないよ、だめだねー!」

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これはさすがに諦めました。

ポイ捨てされているタバコは、小さくて拾いにくいので、私の担当。

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どこからか拾ってきたバケツもあっという間にゴミでいっぱいになって、公園は隅から隅までとってもキレイになりました。
何回言っても最後まで靴は履いてくれませんでしたが、
「がらすのはへんも びんのふた(ビール瓶の王冠)も、ごみぜーんぶ ひろったから もうあぶなくないでしょ!?」
と言われると、もう何も言えません。確かに、危なそうなゴミはもうひとつも落ちていません。

何気なく始まったゴミ拾い隊遊び。

枝の使い方の上達に、感心!
ゴミ遊びが夢中になれる遊びになったことに、感動!
落ちているゴミの分析をしているのも、おもしろい!

そして、私たちがきゃーきゃー言いながらゴミを拾っているのを見て、公園にいた周りの子たちも枝でゴミを拾い始めたのも、嬉しい楽しい遊びの伝染でした。


拾えるゴミがなくなったので、違う遊びをすることに。

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ひと通り皿形のブランコで遊んだ後、別の遊具でも遊びました。
(写真は、思いっきり遊んでいる私の「遊び友達」、ソフィアです。クリスマスに故郷のポルトガルに帰省して以来飛行機のキャンセルが続き、3ヶ月半かかって先週やっとベルリンに戻ってきました。やったぁー!!)

ソフィアについてはこちらでも書いています。

私たちが夢中になって遊んだのは、この回転遊具。

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Richterという、ドイツの遊具メーカーのものです。
プラットホームを右回りに回すとくるくる回り続けるので、小さい子たちはゆっくりの回転を楽しむことができますし、左回りに回すと上が固定されてロープがポールにねじられていって、離すとねじりが戻ることによって右回りに勢いよく回転します。
百聞は一見に如かず。下の動画をご覧ください。

座ったり立ったりうつ伏せになったり仰向けになったり、どうすれば一番スピードを感じられるか、どの姿勢で一番目が回るか、いろんな姿勢でぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる。
お腹が痛くなるまで笑いました。

これ以上左方向に回せないところまで回すと抑えているのに結構力がいるので、そしてロープのねじれによってプラットホームがどんどん高くなるので、抑えているのを離して飛び乗るのはなかなか難しい。
4人で同時に乗ろう!と試してみたところ、私は乗り損ねて滑り落ちてしまって、転がって、文字通り笑い転げました。その後もいろいろな方法を試してみて、ついに4人一緒に乗ることに成功!
回りすぎて気持ち悪くなりましたが、大満足!!

それまでベンチに座って、子どもたちに遊びに誘われていても断っていた夫婦も、私たちに感化されたのかどうかは分かりませんが、砂遊びをしている子どもたちの横で皿形のブランコで遊んで大笑い。
そんな様子を見られたのもとっても嬉しい。


遊具をデザインするときはやはり子どものことを一番に考えていますが、子どもが少ないときには、大人も遊具で遊んでいいと思うのです。ブランコに揺られる開放感、雲梯で向こう側まで行けたり上り棒の上までのぼれたときの達成感、シーソーしながらのおしゃべり。何より楽しいし、体力のなさに痛いほど気付かされるし、遊具によっては時間や空間の枠から解放される快感を味わえます。

残念ながら、公園によっては、決まりや周りの住民によって、子どもでさえ自由に遊べない窮屈さがあるようですが、可能であれば大人にも遊んでほしい。自分自身が楽しめるし、子どもたちの遊びへの理解が深まると思います。
「公園で遊ぶ」と一口に言っても、本当に様々な遊びが次々に始まって、子どもたちは試行錯誤しながらたくさんのチャレンジをしています。スピードや遠心力や空間認知など、様々なことを体感しながら、自分がどの高さからジャンプできるか、どこまで登れるか、試しながらどんどん挑戦していきます。

また、挑戦したり失敗したり羽目を外したりしながら遊んでいる大人を見ることは、子どもたちにも安心感とわくわくを与えます。


ちなみにこちらの記事にも書きましたが、ドイツでは法律によって、遊び場での子どもたちの声や音は騒音ではないと定められ、守られています。
ただし大人の笑い声は守られていないので、気をつけないといけないですね。


レギンスに穴が空いて膝も擦りむいてしまいましたが、いっぱい遊んで笑って、体も心もぽっかぽかになりました。

あぁー、楽しかったー!

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