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【In depth SUNDAY】 デュアルホテル

美は細部に宿るじゃないけど、ホテルの実力が細部に顕れるのも事実。というわけで、日曜日は見逃してしまうような ”ホテルの小さなこと” に関する記事を書いているのですが、今回は、ホテル業界でじわじわ波がきているデュアルホテルについて書いてみます✨

つい先日の記事で紹介した、秋田にある横手プラザホテル。コ口ナで一時閉館していたホテルが6月に再開することに併せて新形態の宿泊エリアを発表。2階にあった宴会フロアがカプセルホテルになって登場。

似たような運営は昔からあって、たとえば過去に記事にした和歌山ファーストキャビン。こちらは和歌山駅そばにあるグランヴィア和歌山の6階宴会フロアの一角に簡易宿泊施設のファーストキャビンが入居。普通にホテルのエントランスから入るのに、そこだけちょっとした異空間になっているのも含めて楽しいホテルだったんだけど、残念ながらこちらも現在は閉館中(リブランド復帰するらしい)。

ほかに過去に記事で触れたホテルでいうと、バンコクマハナコーンタワーには下層階にザ・スタンダードホテルが、上層階にはリッツ・カールトン・レジデンスが入居。台湾のホテルの記事で触れたスカイ台北にはアンダーズパークハイアットが入居する予定だったり。

横手プラザホテルやスカイ台北のように同じ運営者が異なる業態やブランドを手がけることもあれば、グランヴィアのファーストキャビンやマハナコーンタワーのように全く違うグループが入居するスタイルも。

もうひとつ、この夏に注目のリブランドをする予定のハイアットリージェンシー大阪も上層階には違うホテルが。そもそもハイアットリージェンシーの所有者は6年前から星野リゾート。上層階を改装して、去年、ホテル・イン・ホテルとしてリゾナーレ大阪がリブランドオープンしていて、個人的にもめちゃくちゃ気になっている物件。現ハイアットリージェンシーがグランドプリンスホテル大阪ベイとしてお目見えするタイミングで両ホテルに泊まろうと、楽しみに温めている案件✨

最初のほうに話したデュアルホテルは一方の業態が簡易宿泊になるための棲み分けだけど、後者にしてもホテルチェーンのルールをうまくすり抜ける技だったりコスト削減のためだったり。たとえば横手プラザのカプセルホテル利用者はホテルのラウンジでPC作業ができたり、ハイアットリージェンシー大阪の宿泊客も(リゾナーレより安く)リゾナーレのパブリックスペースを使うことができたりと、利用者にとってもメリットが。

ちなみに、今回トップの写真にしたのがリゾナーレ大阪のアトリエと呼ばれているパブリックスペース。子どもの創造性を育むためのしかけがあちこちにある人気のスペースなんだそう。

選べるものが増えたり、いろいろなものがシェアされたり、ホテルという空間が多様な価値をもつことは嬉しい限り。何かをシェアするときは、どうしても持てる者が多くを負担することにはなるけど、そういう道理も含めて素敵なことだと思うのです🤗 


・トップの写真は公式サイトのものを利用しています

新たな視点がもてたり、世界が広がったり、楽しい気持ちになりますように・・✨