「あなたのおかげでこんなキャラ達への出会いがあった。お礼に二種類の絵を送るね」僕が2種類の絵を送った結果、相手のトラウマを呼び起こし深く傷つけた話
さっき、こんなことがあった。
BL(ボーイズラブ)業界では「受け/攻め」が変わるだけで喧嘩が起きるという。
僕はある絵師のおかげである作品にはまった。だからお礼にその人へ「2種類」のイラストを描いてお礼を述べた。
2種類とは「A攻めB受け」と「A受けB攻め」の二つね。
するとその人は……
「A×Bは好きだけど、B×Aは大嫌いやねん。あかん、トラウマを思い出した」
その人はAとBについてかなり強いこだわりを持っており=自分はそこまで強いこだわりを持っておらず、自分はあまり深い理由を追求しなかったけれど、その人にとってB×Aはトラウマを引き起こすなにかがあったそうだ。
その人曰く、A×Bを書いている人は好むけれど、B×Aを書いている人は地獄に落ちろというほど嫌悪していると。
もちろん自分も2種類描いたおかげで嫌悪の対象になってしまった。
自分にとっては「あなたのおかげで僕はこんな出会いができました」とお礼を述べているにすぎないのだけど……
僕にとってはまさか過ぎる形で「相手にとってのトラウマ」を引き起こしてしまい、傷つけてしまうとはちっとも想定できなかった。
その人は僕の気持ちも一応理解はしてくれたけれど、あまりにもショックで音信不通になってしまった。
僕にとって殺害予告をいただいたときの10倍も苦しい現実をもたらした。
はじめに僕自身は「兆候」を持っていたのに全く気付かなかった鈍感さ。続いて「喜んでくれる」と思って「まさか悲しむ」とは思わなかった鈍感さ。
まあ、でも俺ってえげつないからなあ……
自分のえげつなさ、加害者としての部分がまた出てしまった。私にとってA×BとB×Aはトラウマでも何でもないので、何とも思っていないのだが、私にとってその人は「新しい道」を教えてくれた、ある種の恩人でもあったので、恩人が自分のせいで傷ついてしまうところにショックを受けた。
その人との連絡手段すらたってしまった。
世の中には「攻め/受け」が違えばどれだけ相手を傷つけ、何かしらのトラウマや怒りを引き起こしてしまうのか。
自分とは全く別の人種がいるという「絶対の事実」に触れた。
んでもって、自分の作品はある人にとって「うれしいこと」である一方、別の人にとって「傷つける何か」であるとも分かった。
たとえ自分が「相手がよくなるよう」思っても、相手は決してそう思っていない事実どころか、かえって傷つけてしまう事実。
はあ……やっちまった……勉強だと思って割り切るしかない。
あなたは僕が味わった体験をしたことはあるだろうか?
翌日になって連絡がついて仲直りした。仲直りというか喧嘩すらしていないのだけど、世の中は本当に広いという事実を改めて知った。
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