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30#【難治性焦点てんかん治療#11】

 娘Sの難治性焦点てんかん治療の電極留置検査についてです。
 入院の様子を書いていきます。


 半年程前から難治性てんかんの外科的治療に向けて、いろいろな検査をしてきました。

 この度、定位的電極留置術という手術を受け、電極を頭の中に差し込んでの長時間ビデオ脳波検査を受ける為、検査入院となりました。


 手術の2日前に入院し、前日より飲食制限などが入ります。検査中は入浴できないので、前日にシャワーします。

 入院初日より、同意書が大量にあり、いろんな先生が来られて私や娘Sに説明して下さいます。
 インフォームドコンセントでしょうが、入れ代わり立ち代わり、Sにも丁寧に話されます。
理解すれば不穏になるので、出来れば、理解出来てない状態の方が有り難かったりするので、「もう大丈夫です、ありがとうございます💦」という感じでした。

 いよいよ手術当日、体調良く手術室まで歩いて行きました。
 ここまで順調…午前9時でした。
戻るのは夕方になるとのことです。ここでやっと、私は帰宅できました。

 16時に病院に戻りましたが、まだ終わっていなくて、17時過ぎに病室に戻ってきました。朝の様子とは違ってベッド上で酸素マスクして、頭は包帯グルグル、全身震えていて体は冷たかったです。目は開いていて、意識薄っらで「ママァ〜💦」って…あぁぁ、めっちゃ涙の後ついてるやんっ💦
 こんな可哀想なことになるなら😢もう二度と手術は受けないとこの時、思うのでした。

 頭内には8本の細長い電極が差し込まれていて、抜けないように頭皮にコードが小さな円状に巻き付けてあり、その先の導線部分が30cm程、外に出ています。


 翌日にそれらの導線部分の先をビデオ脳波のモニター部分に接続しました。 そうなると、前回と同じ長時間ビデオ脳波検査が始まります。


 何だか…手術だけでもすごく頑張っていたのに、これから数日間も、しんどい日々がやってくるのです。
 ただ、ひたすら日が経つのを願うだけでした。


 そしてこの接続された日より、抗てんかん薬が減らされます。このビデオ検査中に出来るだけ発作を起こして情報を得る為です。減薬では発作は起こらず、薬、中止となりました。

 2日目より発作が始まりました。
大きなものでは無く、いつものような焦点発作です。ウトウトしている時、夜中に多くありました。

 そうなると微熱や食欲減退、気力無しとなり、みるみるうちに衰弱していきます。


 頭は電極が繋がれているし、ずっとベッド上で過ごします。たくさんの重たいコードと共にトイレだけは行けます。


 前回同様、すごいストレスです。
今回の検査入院は手術も受けてるので、プレッシャーもすごいです。


 ここまでしたのだから発作を起こさねば…という気持ちと、本人が可哀想だから辞めてあげて〜という気持ちとで、心はグチャグチャです😢



 発作が起きるとモニター画面の脳波の波動が乱れます。凄い技術です。いつ起こったか、どこの部分から起こったかが、頭皮の脳波より明確にわかるのです。


 5日目はもう朝から晩まで何回も起こり、母子共、精神的にボロボロです。
もう限界だろうとのことで、すぐに点滴が入れられ、薬も戻されました。
 明日、電極が入ったまま検査してそれが終わったら外しますと言われます。その日の検査は電極留置のまま、和田テストと同じような発語や記憶などのテストを行い、更にワザと刺激を与えて(電流を流して)反応を見るとの事でした。
 病室には10人以上のいろんな診療科の医師集団。妙な光景でした。Sはしんどいながらも、頑張って応答してくれました😂

 てんかん治療は発展途上中です。専門医の方が研究しながら患者の負担を少なくし、より良い治療をしようと頑張っておられます。

 娘Sの今回の検査入院も今後、
研究材料として他の方のお役に立てると嬉しいです。

 脳の構造は難しく、てんかんの原因も様々です。中々、治療が上手くいかなかったり、受診すら難しい場合もあると思います。

 こうして、いろいろなご縁で、ここまで検査してもらえた事はとても有難いことと思います。
 娘Sも私も大変でしたが、ここまで良く頑張ったと思います。


 そして薬を抜いて、何度も何度も発作があって衰弱した娘Sを目の当たりにして…今後、薬管理している私が居ない環境や、万が一、災害にでもあって不自由な生活の中、これだけの発作があると、本当に大変な自体になると思われます。これほど苦しむのなら、出来れば早いうちに根治手術を受けたいと思うのでした。


 次はいよいよ、総合診断を経て
てんかんの根治手術を受ける事になります。



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