見出し画像

保育園の運営者は役割を増やしていくべき

保育施設を運営している法人は、地方であればあるほど求められる役割が増えていくと思っています。もっと言うと、増やしていくべきだと思っています。どんな役割が求めれているのか。その役割を増やしてどうするのか。そのことについて考えていることを書いてみます。


違う事業の運営も検討した方がいい

例えば、公設公営の放課後児童クラブの運営を保育施設を運営している法人に委託したいと言ってくるケースをいろんな地域で聞きます。地域内に足りていないからと、独自で始めるケースもよく聞きます。0歳から6歳までの発達を理解している事業者が、発達の連続性を踏まえて放課後児童クラブを運営するメリットはかなり大きいです。そのような話はまだ増えるでしょうし、話がきたときにすぐに受けられるような準備もしておくべきです。他には放課後デイサービスを始めるとかもあるでしょうね。

学校のあり方に対して意見が言えることも重要

小中学校の統廃合が進んでいます。学校がなくなることで地域が衰退すると意見もあるようですが、子どもにとってどうあるべきかを考える方が先だと思っています。まず考えるべきなのは、適正規模の学校にすることがいいのか、それとももっと別の基準で学校のあり方を考えた方がいいのか、ということ。これはかなり大きな話なので一事業所がどうこうできることではないですが、地域の子どもに多様な学びの場を提供する視点も重要だと考えています。その地域の子どもにとって統廃合がいいのか、それとももっと大きな視点で学校のあり方を模索した方がいいのか、その意見を述べる立場になっておくことも必要だと思います。

多様な子どもに対応してきた事例はとっても貴重

(小さな声で言います)多様な子どもに合わせた対応に関しては学校よりも保育園の方が圧倒的に多くの事例を持っていると思います。個々の違いに合わせた対応が重要であることの認識には違いはなくても、それをどこまで実践できるかで見ると、保育園の方が圧倒的に有利です。

(小さな声で言います)地方はどこも人口が減っていて、当然子どもも少なくなっています。その少ない子どもの中に、今の学校のあり方に馴染めない子が一定数います。そうした子どもに違う学びの場をどれだけ提供できているかを考えると、まだまだなのが実態だと想像します。

そこに対して、多様な子どもに対応している事例をたくさんもっている保育園が、「こんな多様な学びの場があってもいいんじゃないか」と具体的な意見を出していくことは、地域にとって大いにプラスに働くと思っています。地域全体の学校のあり方を教育委員会と学校関係者だけで考えるのではなく、保育関係者も含めて考えていけるように働きかけることが、多様な学び方が求められている今は特に必要なんじゃないでしょうか。

求められなくても勝手にやった方がいい

放課後児童クラブの運営を行うという役割と、地域の学校のあり方を一緒に考えていくという役割。具体的にはこの2つの役割が特に地方の保育施設の運営者には求められるようになると予想しています。もしも求められていなくても、積極的に口を出していくくらいのことはやり始めた方がいいです。

保育園のことだけで手一杯かもしれないけど、その地域の子どもたちのためにと役割を増やしていく人が増えていくことを期待します。そんな人たちのネットワークも作られ、そこで事例がたくさん共有されると、各地の活動はより進みやすくなっていくはずです。そんな状態を目指して、自分ができそうなことを準備している段階です。

見学ツアーが目指すもの

そのための取り組みの1つが、ラーニングセンターで行っている見学ツアーです。様々な地域の保育園を見させてもらい、保育を考えるだけでなく周辺地域の現状や課題を知ったり、多様な小学校のあり方を見学して自分たちの地域の学校のあり方を考える。そして自分たちに何ができるか、地域の中でどんな役割を担うべきかを考えるきっかけにする。そして他の地域の人と交流してネットワークを太くし、情報共有を盛んにする。そんなことを多くの人とやっていきたいと考えています。今後も新しい見学ツアーを企画するので、ぜひいろんな人に参加してもらいたいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?