ストレスフリーな会社員生活を送るにはコツがいる
7年ぶりに会社員生活を再開。
わたしは2016年8月末に会社員生活を辞めて旅をしたあと、2023年9月から再び会社員を始めました。2016年当時に会社を辞めた理由は「時間の不自由さ」「煩わしい人間関係」を終わらせたかったから。逃げるように辞めたので、今回はスムーズにできるのか不安でした。
会社勤めを避けていた7年の間、夢中になっていたのは旅と接客業と読書です。会社員生活を再開するにあたって、それらの経験がかなり活かされました。会社で自分の希望する働き方が叶ったり、好きな仕事を担当させてもらえたり。不自由なイメージがあった会社員生活に光が差したのです。
その経験を通して、自分のマインドセットや人への接し方など、コツを掴めば会社員生活が楽しくなることに気付きました。
・嫌なことは我慢したくない
・人間関係の問題で悩まされずに働きたい。
・職場でもリラックスして自分らしく過ごしたい。
・できるだけ波風は立てたくないけれど、希望は通したい。
この記事がそんな方へのヒントになれば嬉しく思います。書いていたら夢中になってしまって7,000字になりました。長いので、気になる見出しだけ読んでいただいても。
※この先は話し言葉で書いてゆく。
【前提】雇用する側とされる側は対等な関係である
雇用主と従業員はお互いの欲しいもの(労働力と金銭and体験)を交換している。雇用する側は「お金をあげるので私の事業を手伝ってください」。雇用される側は「あなたの事業を手伝うのでお金をください」。
どちらか一方が与えているわけではないし、どちらか一方が搾取されているわけでもない。契約が交わされた時点で対等な関係性だと、わたしは思うのだ。
だからね、お互いがお互いを尊重して仕事をしていけば、充実した豊かな時間・空間を過ごせるはずなんだな。だって欲しいものをお互いに得ているんだから。
それなのに、会社や上司に不満が出るのはなぜだろう?自分が選んで面接を受けて「ここで働きたい」と言ったにも関わらず。そしてそれを本人がいない場で愚痴ってしまうのはなぜだろう?根本は何も解決しないし健康的ではないのに。
別に不満をもっていることが悪いと責めているわけではないんだ。違う角度から見てみない?っていう提案ね。
1番の解決策はその不満を相手に伝えること。とはいえ、それを感情のままストレートに伝えると角が立つ恐れがあるし、希望を聞いてもらえる可能性が下がる。伝え方にはコツがあると思ったので、わたしのようにマジメな不器用ちゃんへそれらをシェアしていきたい。
相手に対してリスペクトの心を忘れない
自分のことを否定されて嬉しい人はいないはず。不満が溜まって怒りの感情が出ているときは忘れがちだけど、相手だって同じ。相手がいくら自分と違う意見を持っているからといって、否定はしないように心がけたい。
つい自分の意見だけが正しいと思ってしまうけど、「真実はいつも一つ!」というわけではないらしい。わたしの意見も正しいし、あの人の意見も正しい。人の数だけ正解があるのよね。
だけど自分からは自分の正解しか見えていないから、それが正しいと証明したくなる。そして相手にもそれを正解だと思ってほしいから、相手を負かそうとする。自分が勝とうとする。
そこからね、どんどんこじれてくるんだ。
「自分は正しくて相手が間違っている。」そう信じているから相手の言うこと全てが間違っているように感じたり、相手に対して嫌悪感が出てきちゃったり。
もしかしたら相手側から見た自分も同じかもしれない。視点を変えて見てみると、自分だって相手からしたら間違っている。
だけどさ、負けたくないじゃん?
自分:相手=正:誤=勝:負=上:下
↑こういう構図を作りたくならない?
自分が間違っていて、敗者で、相手から見下されるなんて…そんな風になりたくないよね。認めたくないよね。
こういう心理を掘り下げていくと、身の回りに起こることは全部自分が作っているってわかってくるんだけど、それを伝えると長くなるから今回は割愛する。
話を戻そう。自分の捉え方次第でその不満は【問題】ではなくなってくる。ただ自分の認識を変えるだけでいい。相手は悪くないし、あなたも悪くない。見えている世界、目指している世界が違うだけ。そしてお互いにそれが見えないから【問題】として表面に表れる。
そこに気付いてからのわたしは、自分と相手を対等な関係であることを意識して接するようになった。そして日ごろから上司に対して、尊敬・労い・愛を伝えるようになっていったんだ。「アイディアを形にするまでが早いですね」「いつも休みなく行動されていて尊敬します」「大好きが日に日に高まっていきます」などなど。
正直、上司のことは苦手だと感じているんだけど、それでも好きな部分を探す。そしてそれを本人に伝えるということを心がけるようになったんだ。
苦手な相手に尊敬の気持ちを伝えることは、自分が下にまわるようで悔しい気持ちもあったの。だって、本当は自分が正しいと思ってるから、相手を言い負かしたいんだもん。「参りました」って言わせたいんだもん。でもそれを言わせようと思った時点で負けなんだよね。
相手を良い気分にさせること。これができたら、自分の要望を通すことがスムーズになっていく。自分を好いてくれてる人のことは嫌いになれないからね。自分だったらそんな人、大切にしたくなるでしょ?きっと相手も同じだと思う。
言葉にできるなら、相手に対する尊敬の気持ちを直接なりテキストなりで伝えることをおすすめしたい。それを繰り返していくと、だんだんと状況が変わってくるはず。
相手の好きなものを大切にする
どうしても相手のことが好きになれないなら、もう諦めよう。嫌いでもいいの。「人を嫌いになる自分は悪いやつ」だなんて思わなくていいのよ。
その代わりに相手の好きなもの・ことを聞いてみるのがおすすめ。休憩時間や移動中など、ちょっとした時間に雑談しながら、社長や上司・先輩の好きなものを聞いてみてほしい。聞かれた方はきっと嬉しいはず。そのデータを大量に集めていったら、1つくらいは自分も好きだと思えるものがあると思うんだ。
「好きなもの」というのは様々で、例を挙げると
趣味
食べ物
家族や友人、恋人などの人間関係
ペット
その会社自体
会社の商品・備品・設備
などなど。雑談の中から分かることもあるし、もし分からなければ聞く。そしてそれを愛でる。相手のことが嫌いなら無理に好きにならなくていい。でも、その人が【好きなもの・こと】はその人自身ではないから、少しなら興味がもてるでしょ?
そのときに自己開示して【自分の好きなもの・こと】を伝えておくのも大切。初めに書いたように対等な関係性だから、お互いの情報交換ができるとスムーズな意思疎通ができるようになってくるのだ。
とはいえ、会話自体が苦手で【好きなもの・こと】を聞いてみても、そこから話を広げられる自信がない方もいるのでは?わたし自身がそうだから、その場合は会社のこと・仕事のことを話題にすることをおすすめしたい。
仕事に関する不明点を聞くのは難易度が低いと思うけど、相手のパーソナルな情報は引き出しにくい。わたしの場合は仕事の中でどんな作業が好きか、他部署の楽しそうなところなどを話題にしていた。
「わたしは流れ作業が好きなんですけど、○○さんはクリエイティブな作業と流れ作業ではどちらが好きですか?」
「この作業は楽しすぎて永遠にできます!」
「この職場の商品の中ではこれが1番好きで愛用しています!○○さんは?」
「△部門の○○さんはいつも楽しそうに働いてますよね。」
などなど。
「好き」「得意」のようなポジティブな話題を自分から始めるのがおすすめ。自分からそんな話をしたことがないという方は、もしかするとスムーズに話すことができないかもしれない。恥ずかしかったり悔しかったり、そんな思いをするかもしれないけど、繰り返していけば上手になるし楽しく感じてくる。そうなるまではトレーニングだと思って続けてみてもらいたい。
わたしは特に社長との会話が楽しくて好きだった。勤めていた会社は社員20人以下のアットホームな場所で、社長との距離も近かったんだ。
そんな社長は異性で年齢も離れていて、初めは共通点を探すのが難しいなと思っていたんだ。そこで、想像力を働かせて話すようにしたら、会話が止まらないくらい仲良しになって「めぐちゃんと話すのは面白い」と言ってもらえるまでになったの。
何を想像したかって、社長の気持ちなんだけどね。社長の気持ちに寄り添える人って、社内には少ないんじゃないかと思うの。だからまず、社長自身の経歴と会社の歴史を知りたいと思って聞いていったんだ。
イチから会社を作った社長なんてもう会社のことが可愛くて可愛くて仕方ないと思うの。創業から大切に育ててきた、自分の子供みたいな感覚なんじゃないかな。そんな大切な会社を大切にしてくれる社員も可愛くて仕方ないに決まってるじゃん?
そんな関係性になってからは自分の業務外で事業のお手伝いをしたり、社長から仕事を振ってくれたり、できることが増えて楽しくなっていったんだ。辞めたあとも大変お世話になっております。
伝え方を工夫する
そこまでプライベートな話や踏み込んだ会話はしたくないという方へ。別に仲良くなりたいわけじゃないけど、仕事の不満は解消したい場合、伝え方をちょっと変えると希望する方向に向かいやすくなるかも。
仕事に不満を抱えているときって、その不満を相手に強くきつく言いたくなりません?
なんでこんなに残業させるんだ
これ以上仕事を増やすな
理不尽なことで怒るな
不機嫌をまき散らすな
などなど。
つい感情が乗っかって、怒りや悲しみをまとった言葉になってしまう。実際は怒り狂った自分など見せたくないから、不満を本人に言わず、陰で愚痴ったりストレス発散をして紛らわす。
同僚や友人に「アイツがさ~」と愚痴って、自分が優秀であるかのように誤認して、相手を見下す。いつかの私はこんなことを繰り返していたのよ。あらあら。
【わたしの気分が悪いのはあなたのせいです。】
【あなたが悪いのだからあなたが責任をとってください】
【わたしは悪くないのだから、わたしが変わる必要はありません】
深層心理でこんなことを思っていると気付くのには時間がかかかった。
どちらが正しいとか間違ってるとか、良いとか悪いとか、そんなものはない。そんなこと決められないし、決める意味もない。その裁きは誰にもできないのよ。
だからね、まずは落ち着いて深呼吸。感情ではなく事実だけを見る。できれば紙に書き出してみるのが良い。可視化するだけで頭の中を整理しやすくなるから。
そして具体的な話し方のコツについて。主語をI[わたし]にして話すと、まろやかに聞こえるよ。
例えば質問するとき、
「あなたはなぜ○○なのですか?」と主語を相手[you]にするよりも、自分[I]を主語にして「わたしは□□と思うのですが、どうしたらいいと思いますか?」と聞く方が、印象が良くなるように感じたの(これ国語力が必要かもな)。
「聞きたいことがあるのですが」「お伺いしたいのですが」とクッション言葉を使うのもアリだけど、これって言い方によっては相手を責めているようなニュアンスになるときがあるよね。
わたしが使ってみてよかった言葉は「知りたいことがあるのですが」。
これだと圧が少ない気がする。主語はI[わたし]だし、なんだか話を聞いてみたくなるような言い方じゃない?
他にも伝え方の良いアイディアがあれば、コメントいただけると嬉しいです。もしくは、「こういう場合はどう伝える?」というご質問など、意見交換できたら。
Win-Winの関係を意識する
自分の希望を伝えるとき、相手にとってもメリットがあるかどうかを考えるクセをつけると良い。自分だけが欲しいものを得て、相手が犠牲になるのはなんか違うよね。←ちょっと言い方が強いけど、以前のわたしがやろうとしていたのはそういう構図だった。
例えば、自分の働き方は変えずに「給料を上げろ!」とか、残業あるよーと最初から言われていたのに「定時で帰らせろ!」とか。口には出さないけど、こういう不満ばかりだった。いま冷静になって振り返るとヤベェこと言っていたのが分かる。
あの頃よりもちょっとだけ大人になったからね、お互いにとって良い方法を探して相談するということができるようになったんだ。
今回入社した会社では、入社してから希望の働き方が見えてきて、社長に「働き方を変えたい」という相談をしたんだ。
わたしの希望は「休みを多くしてほしい」「残業をしたくない」の2つ。これを交渉するにあたって意識したのは、相手にとってもメリットがある提案をすること。
こちらの休みが増えて残業をしないということは、仕事の進みが遅くなるわけだから、会社としてはマイナス。このままだと単なるわたしのワガママなんだけど、これを社長にとってもプラスになるように「給料を減らしてもらう」という提案をしてみたのだ。
給料を減らすということは、社長にとっては経費が減るということ。わたしは働く時間が減って嬉しいし、社長は支払うお金が少なくなって嬉しい。これでWin-Winの関係になれたのだ。
不満をストレートにぶつけるのではなく、提案・相談するとスムーズ。その際、感情なしでニュートラルに、対等に話し合えるとよりよい。
小型犬ほどよく吠える
わたしは誰かから怒られたり叱られたりしたとき、この言葉をお守りにしている。「小動物ほど大きなものに対して威嚇する」ということを過去に聞いて、人間も一緒なのでは?と思うようになった。
怒っている人はみんな小動物・小型犬、チワワなんだ!
そう考えるようになったら、怒っている人が途端に可愛く思えてきて、同じ土俵に立って戦う気がなくなった。「そうか~あなたも恐いんだね~だから吠えちゃうんだよね~恐くなかったら笑顔でいられるもんね~」と。
そもそも相手と自分は対等な関係なんだから、相手を見下したり自分を卑下したりする必要はないのだ。逆に相手に媚を売ったり、自分を優秀に見せたりする必要もない。そのまんまでいればいいのよ。自己否定癖があったり自己受容できてなかったりするフェーズのときはしんどいけどね。それもまたトレーニング。
”変な人”ブランディングをする
“ちゃんとする”のをやめると超ラクになる。変な人とか変態とか、そう思われちゃった方が素の自分でいられて能力
を発揮しやすいと思うんだよね。何か失敗したり、他の人より劣っている部分があったとしても、「あいつだから仕方ないか~」と許してもらえる。気がする。
以前は良い子キャラを作って働いていたの。その方が周りの評価が上がるだろうし、ダメな部分なんて見せちゃダメだって思って気を張っていて。そんなわたしに比べて同僚は、簡単な仕事ができなくても調子よくいつも笑っていて、しかもそれが周りからも笑って許されているように見えて、すごく羨ましかった。悔しかった。
今は自分もそれができている気がする。周りから「変態」と呼ばれているわたしは行動が遅いし、不得意な仕事はとことん下手くそ。ちゃんとしていなくて怒られたりもするけど、わたしはそういうキャラクターだと周りが認めて許していて、お互いの不得意な部分を補い合っている。
うまくできないことがあってもいい。それを正そうとしなくてもいい。それができない自分を責めなくてもいい。そのままでいいのよ。怒られてもいいのよ。その場が合わないなら、合う場所を他に探したり、部署を変えられないか相談したり、環境を変えることもできる。環境に自分を合わせなくてもいい。これまで自分を変えようとしてきたなら、変えないということも逆に挑戦だよ。
社会は自分が思っているよりも優しい
テレビやネットニュースを見る習慣があるなら、できれば止めてみてほしい。そういうメディアってネガティブなことを取り上げがちでしょ?人ってポジティブな話題よりもネガティブな話題の方がキャッチしやすいんだって。そしてそれを心地の良い刺激として脳が欲する。脳は気持ちいいけど心は疲弊して、だけど求めて…って、そのループにハマっていくんだよね。
日々そういうネガティブな話題を取り入れていると、思考回路がネガティブになってきちゃうんだよね。「謝罪会見」なんて観てたら失敗が怖くなって挑戦しなくなっちゃうし、「他人の不幸」を観てたら自分が笑っていることに罪悪感を抱くようになっちゃうし、“枠”から出づらくなる。普段と違う行動をとりづらくなる。
以前のわたしは、見ていなくても常にテレビを点けている状態だったから、ネガティブ情報の刷り込みが凄まじかったんだよね。いつも「たったひとつの正しい答え」を探していて、間違ったことをしないように、常識人でいられるように、テレビの中にその情報を探していたんだ。
それがある日を境にテレビを見ない生活になり、心がどんどん解放されていったのを覚えている。自分で作り込んでしまった小さな枠から少しずつはみ出すようになり、常識に囚われなくなっていった。そしたら付き合う人も変わり始めて、肯定的な人が増えていったの。
それまでは自分のやりたいことって「そんなの無理だよ」「どうやってやるの?」っていう周りの言葉に負けて、口に出さないようにしていたんだけど、すこしずつ言えるようになっていったんだよね。そしたら自分のやりたいことを応援してくれる人が周りに増えてきて、頭の中に鳴り響く自己否定の声も小さくなっていった。
自分の“できない”部分を認めたり、肯定的な部分にフォーカスするようになると、その自分に合った人たちが配置される。空から自分を見たらそんな感じなんじゃないかな。自分が変わることで周りが変わっていくから、優しい世界を生きたいのなら、まずは自分に優しくするのが最優先事項。そんな毎日を過ごしていると、優しさに包まれた世界にワープできるよ。
自分に優しくすることは甘えでもわがままでもない。
もし読みたい方がいれば、自分に優しくする方法は別記事に書きたいのでコメントくださいな。
会社員生活が少しでもきらめく時間になりますように✧˖°
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