写真の物語に触れる 「静岡市立美術館」
『写真をめぐる100年の物語』展を見に行きました。
場所は静岡市立美術館です。
こちらはJR静岡駅の目の前にある葵タワーの3階にあります。
また、JR静岡駅と駿府城公園を繋ぐ、呉服町商店街の入り口。
数軒隣にはPARCO。近隣には、松坂屋、伊勢丹、セノバと、静岡県中部の住民にはお馴染みの場所です。
○ 今回見た展示
京都国立近代美術館が所蔵する写真が中心のようです。
絵画と違い歴史が浅い写真。
科学技術の発展に伴い発明されたカメラ。記録としての写真から、アートとしての写真への流れを知れる機会になりました!
特に気になった作品を紹介していきます。
(近代作品は撮影禁止のものが多かったので、古い作品が多いです。)
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先日、『清里フォトアートミュージアム』に行った記事はこちらです。
○ 写真のはじまり
いつ撮られたのか不明の写真です。
が、19世紀の建物の様子がよくわかります。セピアカラーと画質の荒さがとても雰囲気あり、物語の挿絵のようです。
W・H・フォックス・タルボット (1800〜1877)は、
イギリス人で、ケンブリッジ大学で数学、天文学、物理学、文学の優秀な成績を修め、国会議員を経験しています。
知識と教養があったからこそ、映像の固定という発明ができたのですね〜
○ 絵画のように
だんだんと技術が開発され、その後大衆化。
芸術性を高めるため、絵画を理想とした作品つくりが広まりました。
切り取った構図が絵画のようですね。
影による陰影が効果的です。俯瞰した視線を感じます。
ロベール・ドマシー(Robert DEMACHY)(1859-1936)は、フランスパリ郊外の裕福な家庭に生まれる。生涯定職にはつかず、写真、絵画、音楽を嗜んだそうです。
邸宅はのちにクリスチャン・ディオールがアトリエにした(今は事務所)とあるので、よほど魅力的な建物なんでしょうね〜
女性の首から背中にかけての美しさが際立っています。ドレスとポージングも素敵。
背景の引っ掻くような技法が評価されたそうです。
確かに現実ではありえないような背景で、絵画のようです。
女性アーティストによる、女性の裸体の作品。
肉体美や性を押し出したものではなく、自然の中に存在する女性。
人工物や服がないと時代が分からないので、神秘的な印象です。
○ 写真と絵画のプロモーター
まさに絵のような写真。
素晴らしいバランス。惹きつけられました。
インパクトがありますね。手と目元に視線がいきます。動きのないポージングですが髪の毛には動きがあります。
○写真とアート
絵画のよう。という手法はだんだんと絵画の模倣と言われるようになり、衰退していきます。
その後は、風景をストレートに切り取った写真が増えていきます。
そして、ジャーナリズムと結びつき、社会を写すものに。
本展のチラシの写真もそうですね。
工場と児童労働の関係性を捉えた写真です。
最後は、アートになった写真。
日本の現代芸術家。この方凄いですよね!見る度に不思議な気持ちにさせられます。情熱的。
○ ミュージアムショップとカフェ
毎回チョイスが楽しみなミュージアムショップ。
割と実用的な品揃えで、ちょっと尖った雑貨店のようです。欲しくなる。
美術館に行くと集中するので、疲れますよね〜
余韻に浸りながらミュージアムカフェでお茶するのは至福の時。なにより子どもが疲れているので、ジュースタイム。
ピシッとした空間でいただくと気持ちがいいです。
○ おわりに
今回の展示は、写真の歴史を振り返りながらの多岐にわたるテーマ、作者、作品でした。
ざっくりとした時代の流れ、表現方法の移り変わり、ムーブメントが興味深かったです。
それから、終盤のカラー写真の登場による、空の青さは衝撃的でした。
最後までお読みいただきありがとうございます。